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2024年11月 高松

男木島、女木島への旅にあたり、初日は男木島で宿がなく、高松で1泊、そして女木島で1泊の後は再び高松で1泊の予定を立てた。予約したのは、同系列の安宿2軒。
まずは1泊目。男木島から高松港に戻り、レンタサイクルを地下のステーションに返却し、ことでん高松築港駅へ。お城の脇に小さなかわいい駅舎。何度も利用してるのでお馴染み。

黄色い電車が入線。

宿は一駅目の片原町からすぐ。

ホテルサキカが今宵のねぐら。1泊素泊まり3800円。
フロントは無人。歩いて100歩ほどの本館でチェックインしろとの指示書き。
古い和室。もっとおんぼろかと覚悟したが、そこまでではなかった。一安心。

上の写真が居間、左隣に寝室ですでに布団が敷いてある。で、手前には椅子など置いたスペースもある。が、問題がひとつ。テレビ。ま、BSは見られないだろうと思っていたからいいけど、地デジのNHKが映らない。

番組表を出しても、EテレしかNHKは出てこず。あとTBS系の民放も出てこないようだった。

フロントに電話して、スタッフに来てもらい、あれこれ調べてもらったが、お手上げ。明日の朝、朝ドラを観たいんだよね、と言ったら、一度引き返していって、戻ってきた。てっきり、部屋の交換だと思ったら、そうではなかった。ひとつ上の階の部屋の鍵を渡され、こっちは確認したら全局映りますから、NHK見たいときだけこっちの部屋に行って下さい、部屋を今から交換するのはできないので、などと言いよった。あちゃ。
晩メシを食べに、外へ出る。繁華街をうろうろ。高松はアーケードの商店街が実に賑やか。

パリのパッサージュみたいな通り。こんなドームまである。縦横無尽に商店街が広がっていて、ちゃんとそれぞれのお店が営業しているのが素晴らしい。

結局、ホテルに比較的近い居酒屋へ入ることにした。

サンダー酒場。飲み物280円、がウリみたい。でも、最初の1杯は目の前でキンキンに冷やされていた赤星の大瓶にした。これはさすがに280円ではない。
大きなぶつ切り〆サバもよかったが、揚げたての宇和島じゃこ天がアツアツで旨かった。あと、今治風の鉄板焼きのやきとりもボリューム満点。
大瓶ビールの後は、菊正宗の樽酒。これは正真正銘、1杯280円。

初日とて、軽く打ち止めにして、ホテルに戻る。本館には温泉浴場があって、別館に泊まっていても利用できる。外へ一度出ないと行けないのは面倒ではあるが、せっかくなので。

こんな温泉だった。サウナもあった。

部屋へ戻り、風呂上がりの寝酒を軽く1杯。
翌朝も、朝風呂へ出かけた。素泊まりなので、近くの喫茶店でモーニング。

オジイさんとオバアさん、2人でやってる昭和の香り満載喫茶店。ホットドックのモーニング、750円なり。コーヒーもまずまず。
朝刊はトランプ勝利のニュース。

さて、この日は女木島への船に乗り、島で1泊。
で、翌日、9時40分に高松港に戻った。また、駅前地下でレンタサイクルを借りた。こりゃ病みつきになる。高松は歩道も広く、人と自転車のレーンが分離されている。おまけに平らな土地だから、自転車が極めて走りやすい環境。ちょっと変わった小さな本屋へ。

本屋ルヌガンガ。コーヒーも1杯300円で飲める。美味しいコーヒーだった。

こちらは、8年前に名古屋から移住してきたご夫婦が始めたこだわりの書店。本棚を見れば、そのセンスの良さが見て取れる。つい、1冊、南村坊さんの文庫を買ってしまった。コーヒーを飲みながら、店主の女性とおしゃべり。名古屋ではふたりとも会社勤めをしていたが、書店をやりたくて、場所をあちこち探したが、結局、ご主人の故郷高松に決めた。利が薄い商売だから、本の仕入れはすべて返品なしの買い切り。よほど自信を持った仕入れでないとやっていけない。本が汚れても返品できないから、四六時中、お客さんの本の扱いには気をつけてるそうだ。本の読み聞かせ、こちらに来るついでがある作家を招いてのサイン会、その他いろいろな小イベントを積み重ねて努力されているようだ。市内の小さな同様の書店や古書店数軒と連携してMAPを作ったりも。どうか、長く続けられるよう頑張って下さい。
そろそろ昼メシ時。魚市場近くのうみまち商店街へ。食事ができる店が何軒かあったが、気軽に入れて人気ありそうな、おけいちゃんという店へ。定食900円なり。

周りは魚市場。そこにうみまち商店街。
カツオたたき定食。ご飯山盛りはしんどかったが、食べきった。ごちそうさん。

さて、食後は中央図書館へ。同じ建物の中に、菊池寛記念館と歴史資料館があるので、一巡り。ありがたいことに、ジイさんは年齢証明できれば無料なのだ。

展示を見れば、菊池寛という人は幸せな人生を送った人なんだと分かる。才能あってのことではあるが、もちろん。
歴史資料館にあった連絡船時代の高松駅の模型。懐かしいなあ。連絡船は何度か乗ったことがある。
歴史資料館の企画展示、遊覧案内図にみる近現代高松の風景。有名な吉田初三郎やその弟子、金子常光らの鳥瞰図を中心に展示し、それらから町の移り変わりを見せていた。

最後は図書館に寄って、郷土資料をあれこれ閲覧させてもらった。
さて、ホテルへ。ザックは最初にホテルに預けてきた。今夜の宿は温泉浴場があった本館の方。ニューグランデみまつ。こちらは素泊まり4530円。プラス入湯税150円。部屋は4階。フロントで、今日の部屋はちゃんとNHKが映ります、と言われた。得意そうに言うことじゃないだろうが。

こちらはこの1部屋。ま、ひとりなら十分だけど。

別館とは細かな差異がいくつかあった。靴べらがある、テレビは地デジだけでなくBSも映る、歯磨きが別館は歯磨き粉をまぶした歯ブラシだったがこっちは歯ブラシと小さな歯磨きチューブ、フェイスタオルは別館は1枚、こっちはトイレと洗面所に各1枚、さらに風呂用に1枚、別館は湯沸かしのみだがこっちはお茶セットがあり、などなど。でも一番のいい点は外へ出なくても温泉に入れることだな。
さて、晩メシ。最後の晩だから、ちょっとはマシな店へ、と思い、酒甫手。長いカウンターの一番端っこに。生ビールからスタート。店はご夫婦でやっている。

奥に小上がりがあるようで、先客は若い男たちでややうるさく盛り上がってる。

小雪れんこん天ぷら。徳島のレンコン。

大ぶりにカットしてあるから、シャキシャキとレンコンの旨味がたっぷり味わえる。

日本酒はかなり揃えていらっしゃるが、地元香川の酒は少ない。川鶴をひやで。旨い。けど6勺、7勺くらいかな、それで900円は安くないなあ。

オオセト、いいねえ。香川の酒米。悦凱陣もよく使ってる。

刺身の盛り合わせ。これは3種、いずれも旨いが、サワラは瀬戸内ならではだなあ。

シマアジ、炙りサワラ、ヒラメ。エンガワも。

こうなると、燗がほしい。扶桑鶴を頼むと、にごりがありますよと。ぜひ。

これはめちゃ美味しかった。米の旨味全開フルモード。お燗でばっちり。

あと数品、つまみを頼んだ。もう1グループ来店して、店主は大忙し。あまりあれこれおしゃべりも出来ずじまい。滞在時間、1時間半ほど、お勘定は7500円。うーん、5000円という所が妥当な値段かと思うんだけど、しゃあないね。再訪はないな。

帰り道、ドーム手前のクリスマスイルミネーション。

ハシゴしようかと思っていたが、気勢を削がれた。おとなしくホテルに戻り、向かいのスーパーで寝酒や翌日の朝メシなど買った。で、もちろん、温泉へドボン。風呂上がりの寝酒を1杯。
最終日、朝食を済ませ、レンタサイクルを駅前地下に返却。レンタサイクルは24時間で200円なのだ。素晴らしすぎる。

借りたり返したりは、スマホのアプリで行う。精算もペイペイが一番便利。こうしたステーションが市内各地にあるから、乗り捨ても可能。

空港行きのバスに乗って、早めに搭乗口で本を読みながら搭乗を待つ。成田からの飛行機もやや遅れで到着し、乗客の降機も完了。昼には帰宅できると思っていた。

高松駅前のホテルに朝日があたり眩しい。
空港行きのバスがやって来た。1000円はスイカ払いでOK。

なかなか搭乗の案内がないなと思っていたら、離陸定刻10時5分を過ぎてしばらく。突然、女性スタッフが、欠航とアナウンス。到着した機材に不具合があったとのこと。詫びの一言もない。そっけなく小さな音量でアナウンスしてそれでおしまい。待っていた客は一斉に階下のジェットスターカウンターへ向かって行く。スマホには欠航のメールが届いていた。当然、向こうの都合で欠航なのだから、予約変更はできる。早速、スマホで次の夕方便へ変更すると、いとも簡単に変更できて、WEBチェックインまで完了した。変更した便は、16時40分発。バス代使って町へ戻る気にもなれない。6時間あまり時間を潰すか。ゴールドカード会員が利用できるラウンジが一応あったので、行ってみると、無料使用できるのは2時間までという。えー、そんなこと言われたの初めてだなあ。じゃあ、まずはうどんでも食うか。

野菜天ぶっかけ。780円。

で、ラウンジへ。2時間たっぷり、読書タイム。早々に、搭乗口へ戻り、さらに読書タイム。なんとか成田からの便が定刻に着き、降機も終了。で、今度はちゃんと搭乗が始まった。はあ、やれやれ、やっと帰れる。搭乗口で欠航を言い渡されたのは、長いLCC人生の中で初の体験。二度と起きてほしくないな。

トラブル起こしたジェットスター機が空港のすみっこに駐まっていた。よく考えたら、無理して飛ばして事故でも起こされたら、それこそ大事だったわけで、欠航の判断はやむなし、かなあ。

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