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2022年5月 宮古諸島1 来間島

昨年暮れにも訪れた宮古諸島へ。宮古へはこれで4回目。アシはもちろんLCC、ジェットスター。成田空港第3ターミナルへ行くと、ターミナルが以前の倍ほどの大きさに生まれ変わっていた。ジェットスターのカウンター奥には、何と手荷物の自動預け機まで並んでいる。へええ。

この右手が新設部分。連絡バスに乗ってしまったので、前と同じ入口から入ってしまった。
これなら歩くべきだったと少々後悔。どんな風になってるのかと、ついウロウロした。

さて、沖縄はすでに梅雨入りしている。天気予報は4日間の滞在中、ずっと傘マークが付いていた。まあこの時季だからしゃあない、と傘を持ち、日焼け止めなど無用と持参せず。タブレットで映画を観て過ごし、下地空港に下りると、あれ、青空だ。

朝、5時過ぎに自宅を出る時は10℃ほどで、半袖Tシャツの上に、裏地がフリースの
山用のパーカーを羽織ってきた。下地空港10時18分着陸、気温27℃くらいはありそう。

こちらへ来て悩ましいのはレンタカー。下地空港で借りると、とにかく高いのだ。今回は、バスで宮古島中心部まで移動して、宮古空港で格安レンタカーを借りることにした。バスは宮古島のリゾートホテルへと結ぶ路線。ピカチュウペイントだった。そういえば、下地空港に乗り入れてるスカイマークも機体にピカチュウ描いていたなあ。

下地空港から公設市場前まで600円。

バスは伊良部大橋を渡って、宮古島へ。公設市場の2階の食堂で昼ご飯。宮古そばとミニ宮古ぜんざいのセット。

宮古そばはたいしたことなかった。島豆腐は美味しい。
冷たいぜんざいは大変美味しかった。

さて、ここから宮古空港へ行かねばならないが、都合のいい時間に路線バスがない。やむなくタクシーで移動。空港へ迎えに来てもらって、レンタカーを借りだした。足かけ3日間、48時間借りて5000円。もちろん軽自動車だが、ブレーキの利きが甘めでちょっと怖かった。やっぱり安過ぎるレンタカーはアカン、と毎回反省するのだが。

カーナビは左下、ガムテープで留めてあった。エンジンを切ると、3回目ぐらいには
入力した目的地データが消えてしまう。エアコンも利きが悪く、苦労した。

昨年暮れに来たとき、役に立った地域の歴史文化遺産ガイド、綾道(あやんつ)の来間島(くりまじま)周辺の冊子をもらおうと市役所へ。と、該当エリアは出したのが一番古く、もう在庫がないとのこと。昨年オープンした歴史文化資料館へ行けば、置いてあるはずと教えてくれた。資料館は廃校になった中学校を活用していた。

見学できる資料類はさほどなかったが、お目当ての綾道は入手できた。

さて、お天気がもっているうちに今回の目的地、来間島へ行こう。これまでも来間島へは立ち寄っているが、いずれもお昼ご飯を食べに寄っただけで、泊まったことはない。今回は1泊目を島内のゲストハウスにとってある。来間大橋を渡り、島内へ。平地の大半はサトウキビ畑。石碑によれば、すんなりキビ栽培ができた訳ではないことが分かる。

農業発展のために様々な努力がなされたと記されていた。
サトウキビ畑の向こうは海。

来る時の飛行機には、思いの外、客が乗っていた。GW明け平日だからガラガラだろうと思っていたのだが、6~7割程度の搭乗率。さっき乗ったタクシーの運転手の話によれば、連休中は驚くほどの観光客が来島し、レンタカーは足りなくなるし、それに伴い、タクシーも大繁盛で休む間もなかったそうだ。その余韻がまだ残っているのか。この小さな来間島にも、レンタカーが走り回っているではないか。ムスヌン浜のビーチへ行くと、入れ替わりに2台の車が出て行った。

サンゴ礁の青い海と白砂が眩しいムスヌン浜。すぐ後から数台のレンタカーが来た。
ビーチで後ろを振り返れば、モンパノキ、グンバイヒルガオ、アダンの実。
アダンの実にはルリタテハ。
蝶が多い。ジャコウアゲハ。

ムスヌン浜から少し北の長間浜へ移動。

長間浜からは伊良部島と伊良部大橋がよく見える。
クサトベラの花が花盛り。
ハマユウみたいだけど、ちょっと違うような感じもするなあ。
月桃の花は海岸近くでも集落内でもたくさん見かけた。

来間島最北部には大きなリゾートホテルが立っている。手前にはお洒落なレストランも見かけた。島内至る所にテッポウユリが咲いている。

近くは墓地になっていて、テッポウユリが群れ咲いている。

そして、昔の巨石墓。

スムリャー(長間家一族の)ミャーカ(巨石墓)。

今夜の宿は、ホテルハイビスカス。ホテルと言ってもゲストハウス。後で分かったが、来間島では最古参の宿。

宿の駐車場脇にヤギが数匹飼われていた。

チェックインは17時以降と事前に聞いているので、車を置いて周辺を散策。まずは東の御嶽(アガイヌウタキ)にお詣りして御挨拶。昨年暮れにもお詣りした。その下に来間大橋の展望台。そこからの眺めが冒頭の写真。さらに石段を下っていくと、貝殻が動いた。

オカヤドカリ。さらに詳細な分類もあるようだが、そこまでは不明。国指定天然記念物。

海岸沿いにしばらく歩くと、水道が整うまで島民の飲料水として使われていた、来間ガー(井戸)。島出身の女性は子供の頃、水汲みが仕事で、辛かったと話していた。島に水道ができたのは今から50年前近く。橋が架かったのは30年前。今は農業用水も宮古島から地下ダム用水が通っている。

来間ガー。今は飲用に使われないが、祭壇が設けられていた。

展望台からの下り道はちゃんとした石段だったが、来間ガーからの登り道は誰も使わないようで、雑草が生い茂り、古い石組も定かでない悪路だった。ずいぶん蚊にくわれた。登った先に竜宮城展望台。少し雨が降ってきた。

険しい登り道。
展望台の正面には、人気ビーチ与那覇前浜、創業40年の老舗リゾート、
宮古島東急ホテル&リゾーツが見える。

集落内を歩く。立派なデイゴの木が1本。傍らには拝所(うがんじゅ)。

雨乞座(あまごいざ)のデイゴと拝所。9月の甲午の日に、この神木の下で踊りが奉納される。
残念ながら花は咲いていなかった。

さて、そろそろチェックイン出来るかな。

ホテルハイビスカス。15年前から営業している。ご主人は大阪から宮古島へ来て、
来間島の前には宮古島で宿をやっていたとか。

今回は個室を予約してある。1泊3600円ほど。

手前にもう1部屋、パブリックスペースがある。

来間島に泊まったのは、これまで2回昼食に立ち寄った花風(はなふう)という店で夜に吞みたかったから。開店の18時半を待ち、100mほど先の花風へ。

コンテナボックスを改造した花風の店構え。

オリオンの生ビールがなんと300円。つまみは、海ぶどう、そしてゴーヤとタマネギのサラダ。

海ぶどうは枝付きで、シャキシャキした食感が楽しめて美味しい。
宮古そばの400円も魅力的なお値段。

ひとしきりお客さんが食事をして帰ると、テーブル席に移って、ママさんとおしゃべり。この島に生まれ育った彼女は35年間、東京で働かれたが、編集プロダクションで仕事をされていた頃、ぼくの古巣の会社ともお付き合いがあったと、偶然この店に来た友人が聞き及んで教えてくれたのが、来店のきっかけ。いま島の人口は160人、そのうち60人ほどは移住者で、彼らが宿や飲食店、土産物店などを営んでいる。だから、いくら観光客が大勢島へ来ても、島の人には全くお金は回ってこない。余所でもありがちなことが、ここでも起きているようだ。とりわけ宮古諸島は近年、まるでバブル時代みたいにホテルの建設ラッシュが進み、土地の値段も高騰した。が、島民にはその恩恵など無縁だ。泡盛をお代わりしつつ、3時間あまり吞んでしまった。

メニューにはなかった玉子焼き。野菜も色々入って美味しかった。
ちなみに野菜は自家菜園。

翌朝、雨かと思いきや、晴れていた。散策。

美しい日の出の様子を拝むことができた。

朝食は自分でパンを焼いて、コーヒーと。昨夜、花風で吞んでるのを見かけた方と少し話した。神戸のMさん、この2月に退職して、宮古島へは初めて来た。ネットで調べてハイビスカスに3連泊。個室があることも知らなかったという。ずいぶん思い切ったことするなあ。ハンモックの宿のことや、周辺の見所のことなど話してあげた。
チェックアウトして、最後にタコ公園へ。この下にあるビーチは、人もあまり来ない穴場的ビーチらしい。

なんでここにタコを造るのか、意味不明。
イボタクサギ。長い雄しべが特徴。
公園付近の断崖の植物は、熱帯植物の宝庫。

来間大橋を渡って、宮古島島内を巡り、お昼にもう一度、来間島へ戻ってきた。花風の塩焼きそばを食べないと、気が済まないのだ。

もちもちの麺が美味しくて病みつきになる塩焼きそば、500円なり。


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