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持てる才能がどんどん拡散されていく ~【櫻坂46】D.LEAGUEとのコラボを前にして~

来週、日本初のプロダンスリーグ=「D.LEAGUE」と櫻坂46がコラボ配信することが発表された。

櫻坂46のダンス選抜と、ダンサーがさまざまなダンス競技に挑戦するようなのだが、このような場が設けられたこと自体、非常に光栄である。
D.LEAGUEの公式サイトでは、以下のように紹介されている。

国民的アイドルチーム「櫻坂46」とのコラボレーションによる、バラエティ番組の配信が決定!!
その名も・・・「D.LEAGUE×櫻坂46ダンスゲームバトル2022」
アイドル界一の激しいダンスが話題の櫻坂46が超スゴ技のDリーガーと夢の共演!!
Dリーグの各チーム選抜11名と櫻坂46の選抜6名が、ダンサースキルを競うダンス4番勝負とは!?

D.LEAGUE公式サイトより

櫻坂46からは、小池さん、齋藤さん、菅井さん、井上さん、大沼さん、武元さんが出演するようである。
この中に、大沼さんが選ばれていることに注目すべきだろう。
櫻坂46名義でリリースされた表題曲に参加していないメンバーは、齋藤さんと大沼さんのお二人であるが、欅坂46初期からダンスメンバーとして活動している齋藤さんはともかくとして、大沼さんが選抜メンバーとなっていることが非常に嬉しい。
ご本人のインタビューなどを読むと、なかなか思うように活動できない状況が続いたことで、悩んでいた時期もあったようだが、ここにきて本領を発揮することができる機会が与えられていることに、運営側の何かしらの意図を感じてしまう。
櫻坂46メンバーは、日向坂46の加藤さんや東村さん、小坂さんや渡邉さんなどの並外れた運動神経の持ち主たちと比較してしまうと、運動が得意なメンバーが余り見当たらない。
それでも、「ダンス」に関しては、TAKAHIRO先生の指導と本人たちの精進もあって、世間から高い評価を得ている。
そのことが、今回のチャンスにつながっていることは間違いないが、このように自分たちが得意な部分を積極的に打ち出す姿勢は、うまい戦略と言えるだろう。

絵が上手いメンバーが、「プレバト!!」に連続して出演しているのも、同じ流れと言えるだろう。
グループの中を見渡してみると、「楽器が得意なメンバー」(上村さん、小林さん、菅井さん、井上さん、関さん)や「ワードセンスがあるメンバー」(小林さん、大園さん、幸阪さん)など、まだまだ世間に認知されていない特技をもっているメンバーも多い。
欅坂46時代から、「謙虚」すぎるメンバーが少なくないので、「私なんか」と思っているのかもしれないが、それでは本当にもったいない。
せっかく超一流レコード会社からデビューしているのであるから、そのことを最大限に利用すべきである。
もちろん、番組側からオファーがなければ、出演することはできない。
そこでまずやるべきは、自分たちの冠番組で、積極的に特技や趣味、最近やり始めたことなどをアピールすることである。
日頃から、興味深い出演者を探すために様々な分野にアンテナをはっている「業界」の方々に、自分の存在を知らせることが重要なのだ。
やっている本人は、意外に自分の実力がわかっていない場合が多い。
しかし、それを人前で見せることで、その実力を正しく知ることができる。
「まだまだ」と思って、いつまでも披露しないでいると、実力がわからないまま、チャンスを逃してしまうことの方が多いだろう。
何かを表現しようとする人には、二つのパターンがある。
一つは、人知れず練習を繰り返し、鑑賞に堪えるレベルになったところで発表するやり方である。
もう一つは、練習をしていることを公言し、その過程も含めて見せるやり方である。
それぞれのやり方に良さがあるのだが、一般的には、二つ目の「未完成でも発表してしまう」方が、上達が早い場合が多い。
何故なら、披露した段階で、「出来ている部分」と「出来ていない部分」が明確に把握できるからだ。特に超一流のプロや専門家の前で披露すれば、本当に細かな部分まで指摘してもらえる可能性が高いだろう。
「完成するまで見せない」やり方のほうが、世間に対するインパクトは強烈である。しかし、そのやり方がいつも通用するとは限らない。
そのため、せっかくの練習が報われず、発表できなくなることが増えてしまうだろう。

自分たちの冠番組であろうと、外番組だろうと、番組であるからには、プロが全力を尽くして、面白いものに仕上げてくれる。
たとえ収録の現場で、少しくらいスベったり、良い評価が得られなかったりしても怖れる必要はない。
余りにもその場に相応しくないと、さすがに指摘されるだろうが、その時は、すっと引き下がればよい。
面白くないと判断されれば、カットされるだけである。
逆に、その場にきちんとはまり、面白いと判断されれば、その素晴らしさはどんどん拡散されていくだろう。

要は、本人が「踏み出す勇気」を持てるかどうかである。

ずぶ濡れになってもいい
不安の中 飛び出すべきだ
その勇気が 僕にあったら
雨だって きっと怯むだろう
何もせずに厚い雲に覆われていちゃ
君に伝わらない

櫻坂46「五月雨よ」歌詞より

この歌詞が、そっと背中を押してくれているような気がする。

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