「人の温もり」がよく似合う ~【櫻坂46】MUSIC FAIRでのパフォーマンスを観て~
老舗音楽番組「MUSIC FAIR」で、「五月雨よ」が披露された。
ゆったりとした楽曲なので、バンド演奏をバックにした落ち着いた雰囲気の中でも、非常に馴染んでいる。
以前のように圧倒的な迫力によって、無理矢理にでもこちらに振り向かせるというやり方ではなく、じわじわと観ている側の気持ちに染みわたってくる感じが新しい。
「うたコン」の時もそうだったが、演奏しているバンドの方々が後ろにいるというスタイルは、今回の「五月雨よ」に合っている。
これは、昭和のころの歌謡番組では当たり前のことであるが、じっくりと歌を聴かせることを余儀なくされるので、勢いだけでは乗り越えることができない。
そのため、本物の実力をつけていくことしか対策がないのだが、最近のラジオ番組に出演しているメンバーの話を聞いていても、「ボイストレーニング」という言葉が頻繁に登場してくることから、ダンス同様、真剣に取り組み、実力アップを図っていることがわかる。
ダンス自体も、今日のパフォーマンスを観ていても、端々からスキルの高さが感じられるのは、さすがと言うべきであろう。
この辺りから、しっかりと欅坂46からの伝統が、脈々と息づいていることが伝わってくるので、パフォーマンススタイルが変わっていても、「櫻坂46」の楽曲披露を観ている気分を十分に味わうことができる。
ミュージカルに参加するため、一時的にグループの活動から離れていたキャプテンの菅井さんも、ラジオでメンバーのパフォーマンスについて感想を話していたが、改めて、彼女たちのビジュアルが高いことを、今回のシングルではより認識できるのが、ファンにとっても嬉しいことと言えるだろう。
先日WOWOWで、昨年末に開催された「COUNTDOWN JAPAN 21/22」の様子が放送されていたので、久しぶりに「BAN」や「流れ弾」を観る機会があった。
「五月雨よ」や「僕のジレンマ」に目が慣れてきた時だったので、「こんなに激しかったか?」と思うほどの振り幅に、少し戸惑ってしまったのも事実である。
これだけ幅広く、いろいろな楽曲を披露している彼女たちを目の当たりにして、畏敬の念を抱いたとしても決して大袈裟ではないだろう。
着実に正常進化を続けている彼女たち。
次のライブが実に楽しみである。
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