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私がこのシェアハウスに住んだ理由。

(この文は、夢を叶えて地球の裏側へ旅立った元住人が2021年3月に書いたものを転載させていただいたものです)

【東京うるるん滞在記】


「僕たちと一緒に暮らしましょう」

2019年3月31日、桜咲く代々木公園で差し出された左手。
私がこんなセリフを聞く日がくるなんて。
少しゆらめきながら、思わずその手を取っていました。
東京生活2年目、こうして私に「家族」ができました。

きっかけは本当に偶然。
友人が「シェアハウス住人募集」の投稿をシェアしていて、妙に気になりました。
シェアハウスに住みたいと思っていたわけでも、引っ越しを考えていたわけでもありませんでした。
ただ、写真の中の笑顔の人たちに会いたい。
数日後、友人の投稿を遡って探しました。

縁あって、10人の仲間と新宿暮らし。
新宿は人が住めるところなんだと初めて知りました。
いまはメンバーが少し変わり、3歳から社会人まで9人で中野で暮らしています。

東京生活1年目。
思えば、これまでの人生の中でも壁にぶつかっていた時だったかもしれません。
知らないこと、できないことが多すぎる。
自分が否定されているような気がして、
自分のことが本当に嫌で、ものすごく変わりたいと思った。
単独行動が多い私が飛び込んだシェアハウス。
いま思えば、そんな背景もあったかもしれません。

シェアハウスの住人は、みんな多彩でものすごく面白い。
そんな中に入り込んだ「何もない」私。
だけど、誰も私を否定しない。
「いまの私」を受け入れてくれる。
受け入れてくれた「いまの私」がなんか違うことしだしても、それも受け入れてくれる。
あぁ、私は私のままでいいのかもしれない。
そう思ったら、自分のために本当に変わりたいと思いました。
自分で無理だと諦めていた、したかったことに挑戦したいと思いました。

みんなでテレビに出たり、面白いゲストやイベントがあったり、本当に特別だった東京生活。
思い返すと、大好きな「家族」と過ごせた日々の暮らしこそが特別だったんだなと思います。
まだまだ変わりたいと思うことはいっぱいある。
だけど、変わっても変わらなくても、受け入れてくれる(だろう)人たちがいる幸せ。

写真は住人の塚本拓真くんが撮ってくれました。
みんな愛おしすぎて、どれも小田和正さんの歌が流れてきます。

私がシェアハウスに住んだ理由。
ただ、みんなと会いたかった。それにつきるのかと。
ずっとどこか「旅先」だった東京。
帰りたい「家」のひとつになりました。

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