障害者こそ、「外見の武装」が必要だ
よくオタクの「一般人に擬態する方法」が話題になるけど、
ぼくが思うに、障害者こそ武装が必要なのかもしれないって思ってます。
障害者はマイノリティゆえに社会的弱者に分類され、その為他人から下に見られる事が多いです。
とくに外見に気を使わないでいると、なおさら「それっぽさ」が漂う。
「いかにも障害者」「福祉のお世話になってそうな人」という格好をしていると、そういう目で見られがち。
障害者の外見は、オタクのそれとはまた違った異様さがあります。
「見た目に気を使えてないかつそれに気づいていない不気味さ」が障害者の場合全面に出ている。
「オタクにありがちな格好」みたいにネタにできず触れてはいけない点も、また不気味さに拍車をかけているのかもしれない。
デイケアや事業所に通っている時も、こういう格好をしていた人を男女ともに多く見かけました。
こういう「障害者っぽい」格好をしていると、こちらを理不尽に見下してきたり不当に扱ってくる輩を呼びよせがちです。
態度でかくて偉そうな店員や、街中で急に言いがかりつけてくる変な奴に出くわす事も多くなる。
外出先で一度会っただけの他人にそんな事されるのはしゃくだよね。
重度の人なら仕方ない部分はあるんだけど、軽度かつ社会への順応を目指している人は、外見を磨く事を身に付けておこう。
外見を磨くっつっても、なにもファッショニスタになれなんて事じゃない。
清潔感がある一般的な格好を覚え、余裕があるならおしゃれする術を身に付けようって意味。
「自分障害者だし、見た目に気を使ってもなあ」なんて思わない事。
身だしなみを整える事は自分の為にもなるし、他人からあからさまに障害者として扱われる事も減ります。
障害者の為の外見武装術
清潔感がカギ
身だしなみなんて、ぶっちゃけ清潔感さえあればいいんです。
しっかりとアイロンをかけたシャツとズボンorスカートで十分。
ビジネスシーンで通用する格好であれば基本オールオッケーです。
よれよれのシャツ、シミがついたシャツ、毛玉だらけのニットなんかは、家ではよくても外では絶対に着ちゃダメ。
家で着続けていると惰性で外でも着ていっちゃうから、そういう服は処分して新しい服を買おう。
また服だけでなく、自分自身を清潔に保つ事も意識しよう。
身だしなみは定期的に鏡を見て確認しよう。
とくに外出前は鏡を見る習慣をつける事。
目立つ顔周辺を重点的にチェックし、あとは全体のバランスを見てしわやよれが目立たないか確認しよう。
また、露出や着くずれにも十分注意しよう。
男性はシャツから乳首浮いてたり、女性はブラの紐が見えてたりに注意。
それだけで一気に不潔、下品な印象になるから、見苦しくないように気を配ろう。
これらに注意してシャツとチノパン履いてればとりあえずは安心です。
一般的な格好を覚えよう
最低限してればいい格好は上記で十分なんだけど、それプラスワンを覚える事で服のレパートリーが広がります。
ファッション誌を見たり服屋のマネキン見たりがいいんだけど、
電車や街中で自分と近い年齢の人たちの格好を観察して、彼らの格好を真似るのが一番手っ取り早いです。
街中の、がポイント。
デイケアとか事業所とか自分と同じ属性が集まる場では、サンプルが偏りすぎなのでだめ。
街中の一般的な人々の、平均的な格好をストックしていく事がポイントです。
それと平行して、自分の年齢に合ったファッション誌を見るなどをしていくと、だんだんと「こういう格好が良いんだな」と分かってきます。
「それでも難しいなあ」という人には、「服を着るならこんなふうに」という漫画がおすすめ。
オタク向けに服の選び方について解説した漫画で、「分かりやすい」「参考になる」と人気です。
1巻だけでも十分参考になるから、興味があれば読んでみよう。
いっそ振り切ってアバンギャルドを目指すのもアリ
一般ウケとかよく分からないし、そもそもそういう格好したくない…って人は、いっその事振り切って自分流のファッションを極めてしまうのもアリと思ってます。
独特のこだわりゆえ、「一般的な格好は無難でつまらない、嫌い」っていう思いを持ってる人も多いかと思う。ぼくもこういうタイプ。
こういうタイプはおしゃれやファッションへの関心が強いので、いろいろ調べたり勉強していく事でファッショニスタ(ある意味前衛的な)を目指せる事も多いと思ってます。
原宿系みたいな感じで。
また、原宿系や大阪のおばちゃんのようなド派手でトンチキな格好はある意味「武装」になります。
派手髪にしたらぶつかられなくなった、変な勧誘を受けなくなった、という体験談をよく聞くけど、ぼく的にもかなり良く効く武装法だと思ってます。
意味分からんミョウチクリンな格好してる奴には、意外とこういう輩は寄ってこない。
「なんか怖い」から。
大阪のおばちゃん敵に回したくないでしょ?それとおんなじ事。
原宿系が好きなら、原宿系のスタイルをいろいろ調べて好きなものを取り入れてみる。
古着が好きなら、自分が良いなと思う古着のジャンルやモデルを見つけて真似てみる。
自分のスタイルを確立させられたら勝ち。
性別不詳、年齢不詳なアバンギャルドを目指すのもひとつの手。
自分のファッションスタイルを極める事で、自分のキャラ個性として定着させる事もできる。
アバンギャルドな格好は別の意味で「やばいやつ」と思われるかもしれないけど、地味な格好よりはぐんと「ナメられる」事が減ります。
ぼくが思うに、障害者は地味な格好をしない方がいいのかもしれない。
巷では「障害者は障害者らしい格好を」とかいう声を聞きます。
福祉の世話になっている分際でおしゃれなんて図々しい、障害者たるもの常に真面目で地味で目立たない格好でいるべきなんてほざく連中がいる。
それを真に受けた障害者が「障害者は障害者らしくいるべきなんだな…」となって、「障害者らしい格好」に落ち着いてしまっている事も多いのかもしれない。
結果「障害者らしい格好をした障害者」として下に見られて、また自信を失っての負のループ。
障害者が自分らしさを持つ為には、そこから抜け出す事が大事だと思ってます。
その為に、武装が必要。
障害者でもおしゃれをしていいし、派手な格好をしてもいい。
「障害者がヤバい」というのなら、いっその事「ヤバさ」を売りにしちゃうというか、
どうせ武装するなら振り切っちゃうのもアリだと思います。
障害者が次世代のファッショニスタとして注目される日も近いかもしれない。