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ペンキ画家のSHOGENさんがパリに来た✈️
去年ひすいこたろうさんとの共著『今日、誰のために生きる?』を出版して以来一躍有名になったSHOGENさんがパリでトークショーを開催、それもドキュメンタリー映画監督の入江富美子さんと一緒、ということで他の用事もあったけど内緒でこちらに参加してきました。入江さんとは2017年に彼女がパリにいらっしゃった際のイベントでもお会いする機会があり、著作本にサインをしていただいたりして私的には面識のある方だったけどご挨拶をしたら彼女も覚えていてくださっていてすごい記憶力!と感心しました^^ 初対面のSHOGENさんは話しかけると全くもって壁を感じない、澄んだ瞳から彼の信念が伝わってくる好青年、、youtubeなどで拝見していた時には「圧の強い顔だなあ、、」って思っていたけど実際はとっても爽やかなイケメンじゃないか!?と、眼福にもあやかりました。
お話会では彼の生い立ちから話してくれて(本には書かれていない内容!)、彼のお父様は学校の先生だったそうで家庭での会話といえば「テストの点数はどうだった?」「宿題はやったか?」と、点数と成績のことばかりだったそうです(うちもそうだった、いや、かなり父の存在は薄かった)。自称とても性格のひん曲がった子だったらしく、お母様は息子には芸大への進学を希望されていたけど一般大学の経済学部への推薦入学枠を(なかばズル賢く、笑)勝ち取り卒業後には世界規模の某化粧品会社に入社して6年過ごしたのちに出会った京都の雑貨屋さんでのアフリカのペンキアート。すっかり魅了されてすぐにチケットを購入してタンザニアに渡ってからの日々は『今日、誰のために生きる?』に書かれている通り。。
目の前でお話を聞いた中でも私が印象的だったのは3歳のザイちゃんに「言葉は相手を抱きしめるようにして言うんだよ、SHOGENはお母さんから抱きしめられたことがないの?じゃあ私が抱きしめてあげるね」のくだり。日本では親子で抱きしめる、という行為は幼児期ならあるかもしれないけど大きくなるに連れて減っていくと思う、私自身親に抱きしめられた記憶は一切ナシ。でもそうやって3歳の女の子が「じゃあ私が」ってなるってどんな世界なんだろう!?!と、最初本で読んだ時にも(もしかしたら動画で聞いたのが最初だったかもしれないけど)その展開に驚き自然に涙が出てました。以前の私なら「えー、抱きしめられたことないのー?変なのー」って言って立ち去っちゃうかもしれない、そしてその人のことを後ろ指差すみたいにして誰かに陰口めいて話して変な人確定印を押したかもしれない。ザイちゃんはそんなこと微塵も見せずに小さな自分が大人のSHOGENさんを抱きしめた、それって彼女が周りからたくさんの愛情を受けて育ってきたからに他ならないからだよね、と気づきました。親や周囲から沢山の愛情を受けた人は自然に周りにも愛情を注ぐ、コップの水によく例えられるように愛が周りにも溢れていく、がまさに目の前で証明されたような感じ。SHOGENさんはそれをアフリカのブンジュ村で実体験できて、そしてそれも含めて自分がタンザニアで経験したこと、そこで体得した村の「幸せの3か条」である①ご飯が食べられることに幸せを感じられるか、②ただいまと言ったら、おかえりと言ってくれる人がいるか、そして③抱きしめられたら、暖かいと感じられる心があるか、を現代を生きる余裕のない日本人達にペンキアートの活動を通じて伝えていこうとしている、「伝える」と言うよりも現代の日本人達にもっと心に余裕を持たせて「思い出させる、呼び覚ます」ために活動されているのかな。
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私は自分自身を巷で言われる「毒親」育ちだと確信していて今でもそれをひきづって生きずらい世の中を自ら作り出していることもあります。大分マシになったとは思うけど、今回のSHOGENさんのお話で理解できたのは人間どんなに愛情薄い条件下で過去には育ってきたとしても、幾つになっても出会った人に影響されてそこから変わることができる、ということ。彼にとってはブンジュ村(私にはこれは文殊菩薩のモンジュに思えてならない、、)の村長さんをはじめとする人々との滞在中の出会いや体験でそれまでの凝り固まっていた固定概念がガタガタと崩れ落ちて無垢で素直なSHOGENさんが呼び覚まされたのかな、と思いました。
読み返したらめちゃくちゃ平凡な感想文ー、、、
でも今後の自分の人生への励みにも繋がったイベントだったので書き残しておきます。
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***入江富美子さんについては彼女の撮ったドキュメンタリー映画「天から見れば」についての感想もまた別記したいです