刀ミュ壽歌が好きすぎた①〜元ネタと個人的雅ポイント〜

 こんばんは、くりです!
混沌とした毎日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか?私は諸々がちゃんちゃらおかしくてやってられませんね😇

今回筆を執ったのは、先日シングルCDが発売されました、刀ミュ「壽歌(ほぎうた)」があまりにも……あまりにも良すぎたからです!!!刀ミュ5周年記念ガラ・コンサートの「壽 乱舞音曲祭」の主題曲と言っても良いだろうこの「壽歌」は、「新年のお祝い」と「5周年のお祝い」2つのめでたやを様々な和歌や言葉遊びを用いて丁寧に丁寧に描写した曲になっています。

荘厳で上品なメロディ、ミュ本丸男士たちのあたたかで力強い歌声、5年間の歩みと日本語の美しさが感じられる歌詞、どれを取っても本当に素敵で、これを書いている今も泣きそうになってしまいます。

そこで今回は、壽歌で用いられた(であろう)和歌や修辞法、そして私の超個人的なここが雅!!!!!というポイントをつらつら書いていこうかな、と思います……!大きくズレてはいないと信じたいのですが、あくまで一つの読み取り方ですので、参考程度に読んでくださいね。

前置きが長くなってしまいました、本題に入ります!
※歌詞引用はちょっと怖かったので控えます。お手元に歌詞カードあれば照らし合わせて頂けたら楽しいかもです🙆


☆あからひく(赤ら引く)
「日」「朝」にかかる枕詞。明るく照り映える、の意。
※「枕詞(まくらことば)」は和歌によく出てくる手法で、この言葉が来たら次はたいてい(ほぼ絶対)この言葉が来る!みたいな感じのやつです。だから「あからひく」で始まった歌にはどこかで絶対「日」か「朝」が出てくるな〜っていう頭でいる、みたいな感じ
です。(ざっくり)

☆霞立つ(かすみたつ)
春の季語であり「春」にかかる枕詞。霞がはっきりと目に見える様子のこと。
☆霞立つ 春の初めを 今日のごと 見むと思へば 楽しとぞ思ふ 大伴池主/万葉集
→お正月の宴で毎年みんなに会える喜びを詠んだ歌
大伴池主も刀ミュ祭の常連なんですかね😳心読まれて(詠まれて)ません??そしてこれを引っ張ってきた茅野さんスゲ……

☆花細し(はなぐわし)
「桜」「葦(よし)」にかかる枕詞。花が美しいの意。
※昔の歌に出てくる「花」はだいたい「桜」です🌸
※葦(よし)ってアシのことらしいです。あのヒョロヒョロしたイネみたいなやつ。🌾パスカルが「人間は考える葦である」って言ってたやつ(?)あとこれ「葦」がかかる枕詞って調べてみてわかったんですけど、花細しの語源って何なんでしょうね🤔華(や)ぐ+アシで「花細し」だったらテンション上がりません???「ぐわし」に「細」の字が使われてますし、葦も桜も儚い感じなので、繊細で可憐な花の美しさを表現した言葉なのかな〜って勝手な憶測です。そうだったらいいな、ってこと??🐾って感じです笑


☆あづさゆみ(梓弓)→神事で使う弓。「射る」「引く」「張る」「反(かへ)る」などにかかる枕詞。 

あれ??枕詞なのにどれも当てはまんなくない??うぉうぉうって思いました???そうなんですよ!!!!私もしばらく気づかなくて!!!!でも!!!!「(弓を)張る」と「春」をかけてるんです!!!!!大天才雅ポイント!!!!!!大天才紀貫之!!!!!これ掛詞(かけことば)っていう和歌の常套手段で、言っちゃえばダジャレなんですけど、同音異義語で2つの意味を持たせるんです。ミヤビィ

☆梓弓 はるの山辺を 越えくれば 道もかりあへず 花ぞ散りける 紀貫之/古今和歌集

→ご本家のこちらのお歌では「はる」がひらがなになっているので、ゴリゴリに掛詞です。でも壽歌の方では「春」と漢字表記されてるので、恐らく「新春」のニュアンスを強く出したかったんだろなあという意図があると思われます。

☆冬ごもり 春さり来れば 鳴かざりし鳥も来鳴きぬ 額田王/万葉集

最後の「鳴きぬ」は「鳴いた」って意味です。現代だと「〇〇してはならぬ!!」って禁止の意味で使われることが多いので誤解されやすいんですが、ここでの「ぬ」は恐らく完了の意味なので、「鳴いた」って現代語訳になります🙆

本来関係のない2つの和歌の上の句と下の句を、てにをはだけ変えてくっつけて、新たな1つの詩にしている辺りに私はすごく教養を感じましたね……そしてきちんと意味も通じるし壽歌のテーマにも沿っている、すごい……




☆あまとぶや(天飛ぶや)→「鳥」「雁(かり)」にかかる枕詞。空を飛ぶ意。

これも枕詞なんですけど、直接的にかけてきているわけではなさそうですね。対句として次のフレーズに「翼」が入っているので、間接的に鳥の意味合いを出したかなあって気がします。「飛び上がるほど嬉しい」「心が舞い上がる」って日本語があるくらいだから、隠喩的に(鳥のように飛び上がるくらい)夢見る心っていう解釈もアリかなあって考えたりもしました。

ここで「雁(かり)」が出てきたのに私はハッとしました。刀ミュにおける雁って考えてみると、雁は源氏双騎や三百年で「家族」の象徴として用いられていた記憶があります。それは刀ミュ独自に作り出したものではなくて、和歌においても雁ってそのイメージで使われることが多いみたいです。和歌だと家族ってところからもう少し意味を広げて、群れをなして一緒に飛ぶところから「友情」「友」、そして「絆」の象徴として扱われているみたいですね……😳 結びつきの強さ!くらいの意味合いで捉えたらいいかな〜って感じがします。

音曲祭1部の「ゆめのあと」のイントロとか、虎徹三兄弟が歌ったあとに聞こえる甲高いモルカーみたいな鳴き声も雁っぽくないですか……??YouTubeで雁の鳴き声聞いてみたら当たらずとも遠からずって感じで否定はできないカナ❗❓🤔って感じでした。でも家族って考えてみると虎徹三兄弟はまさにですよね。「ゆめのあと」でそれを見上げる三日月さんは……何を考えているのでしょうねぇ……

☆天翔る(あまかける)→神や霊魂などが天高く飛び走ること。

これ人が、じゃなくて神が、なんですよね。刀剣男士は神様だ〜〜!!!!



なんだかすごく長くなりそうな予感がとんでもないのでこの辺りでいったんまとめます。後半はあまり時間をおかずに……出したい……!!!!




参考
goo辞書
https://dictionary.goo.ne.jp//
Weblio国語辞典
https://www.weblio.jp/
Weblio古語辞典
https://kobun.weblio.jp/
コトバンク
https://kotobank.jp/
古典和歌
https://wakastream.jp/article/10000346wIrf
たのしい万葉集
https://art-tags.net/manyo/animal/gan.html





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