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嫁の居ぬ間に、旦那は乗馬体験に行く

はじめに

私は、特段動物が好きだったり、競馬に興味があったりはしません。むしろ、匂いとか汚れとか気にするようなインドア派です。
だがしかし、どうしても馬に乗りたかった!
今回は、そんな私が馬に興味をもった経緯と埼玉県の『乗馬クラブアイル』での乗馬体験レポを綴ります。

また、「嫁の居ぬ間に」は、別に悪い事をしている訳ではありません。妻はひとりで旅行に行ったので、お互いにしたい事をするのみである。

馬に乗りたい理由がある

人類史に欠かせない馬の存在

紀元前4000年頃から飼い慣らされており、重いものを運ぶことが出来て、人と一緒に暮らすことが出来る数少ない動物です。
アレキサンドロス大王も愛馬ブケファラスとの奇襲攻撃を得意としています。そこから第一次世界大戦前までは、騎馬として陸軍の基本戦術となっています。

どれだけ騎兵が力を持っているのか分かるように、スペインの征服者ピサロvsアメリカ新大陸インカ帝国皇帝アタワルパのカハマルカの戦いを引用します。

カハマルカの戦いでは、たった一六八人のスペイン軍が一人の犠牲者も出さずに何千人という敵を殺し、自分たちの五〇〇倍もの数のインディオを壊滅状態に追い込んでいる。何十人かの馬に乗ったスペイン兵が何千人ものインディオを惨殺したことは、ピサロのその後のインカ帝国との戦いを伝える話のなかで幾度となく語られている。

『銃・病原菌・鉄 上巻』ジャレド・ダイヤモンド

新大陸には、野生の馬は存在しませんでした。その他に人が飼い慣らす事が出来る動物は、ほんの僅かで、騎兵にはかなり驚いたようです。
ちなみにマヤ文明はピラミッドを作っていますが、重いものを運ぶ動物は居ないので全て人力です。

馬を使いこなす遊牧民 ≒ サイヤ人

居るか居ないかだけでなく、使いこなし方でも差が出てきます。13世紀に世界最大の領土を獲得したモンゴル帝国は、遊牧民であり、日常生活の中に馬が存在しています。

彼らは馬の習性を完全に理解しており、訓練せずとも普段の狩りで戦闘力・連携力が上がります。
時には1人で3頭の馬を連れていき、馬が疲れてくると走りながら乗り移ったそうです。
正に戦闘民族サイヤ人、こんな奴らが襲って来たら、普段農業してる人達が太刀打ち出来るはずがありません!

ローマ帝国が瓦解したゲルマン民族大移動も遊牧民の西進が発端、中東を支配していたオスマン帝国も元は遊牧民!


こんな感じで馬が居るだけで、圧倒的に歴史は動いています。人類が使いこなしてきた馬を私は乗ったことが無いじゃないか。
もちろん現代の科学技術を捨てるわけではないが、実際に「馬に乗る」事で人類と馬の繋がりを感じたいと思ったのである。

初めての乗馬体験

概要

体験場所:乗馬クラブアイル

体験コース:森のお散歩コース(40分)
ヘルメットとブーツはレンタル、滑り止めのついた軍手を持って行きました。あとズボンはスウェットを持って行き、現地で着替えています。

今回、私が乗ることになったのは、26歳のどさん子ボーイくんです。白い毛で体がぽっちゃりと大きなおじいちゃん馬です。

ボーイくんとの初対面

競走馬よりも背が低く初心者向けだそうです。これよりデカいのか…と思いました。

しっかりとマンツーマンで乗り方を教えてくれます。乗る前に「おやつをくれ」とねだってくるので、ポケットから出すとペロリ、ムシャムシャと食べます。
乗ってみると思っていたより少し高い。
これで走りながら、弓を打ったり、飛び移ったりするのは、相当な訓練が必要そうだ。

少し慣れてきたらさっそく森のお散歩へと向かいます。

改めて馬を再認識する

森に入ると早速ボーイくんは道草を食べ始めた!
めちゃくちゃ食べる、ほっといたら辺り一面の草が無くなりそうだ。

終わりだよの合図に手綱を引っ張りますが、かなり力を入れました。

ボーイくんは食べて坂道を登っていると、ブリブリブリイイイィィ!と壮大なオナラをかましていました。

森を抜けて馬場では、1人でボーイくんを操作します。曲がりたい方向に手綱を引っ張る、脚でお腹を蹴ると少し早く歩いてくれる。
ヒヒィーン!と怒られると思ってましたが、とにかく大人しくて賢い、そして可愛い。

降りた後、残りのおやつを渡して、いろんなところを触ってみました。鼻の穴まで触っても怒らない。

これは人間と一緒に暮らせるし、人間も馬の事が大好きになるんだろうなと、馬を再認識しました。

こんなに動物好きだっけ?

乗馬を終えて最高にリフレッシュされました。そしてボーイくんをはじめ馬が可愛くてたまりません。
小屋の中も見せてもらいましたが、一緒にいるわんこ達がお出迎え、これもまた可愛い。

可愛いがお仕事は何もしないらしい

馬に乗ってる時も見ている時も、私の顔はふにゃふにゃでした。牧場とかに行って、馬だけじゃなく、羊やヤギとも触れ合いたい気分になりました。
こんなに動物が好きだったのだろうか?彼らの魅力に癒された体験でした。

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