暮瀬堂日記〜柘榴(ザクロ)
民家の庭に柘榴の木が生えていた。暫く眺めていると、脚立を手にした老人が現れ、程よく熟れて、爆ぜる間際の実をもぎ始めた。
一個でいいからくれないものかなあ、とも思ったが、麦藁帽の広いツバで、何の気配も感じないようだった。
昼石榴夜に海鞘裂く古包丁
昼と夜の食卓にかようの物が並んだら、きっと舌鼓が止まらないだろう、そう思いつつ家路についていた。
(旧暦六月二十一日 立秋の節気 涼風至る候)
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民家の庭に柘榴の木が生えていた。暫く眺めていると、脚立を手にした老人が現れ、程よく熟れて、爆ぜる間際の実をもぎ始めた。
一個でいいからくれないものかなあ、とも思ったが、麦藁帽の広いツバで、何の気配も感じないようだった。
昼石榴夜に海鞘裂く古包丁
昼と夜の食卓にかようの物が並んだら、きっと舌鼓が止まらないだろう、そう思いつつ家路についていた。
(旧暦六月二十一日 立秋の節気 涼風至る候)
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