【遊戯王MD】白き森に迫る危機を焼き尽くす炎【白きアザミナヴォルカニック】

 お久しぶりになります、紅月シオンです
 久しぶりにマスターデュエルに関する投稿をしていきたいと思います


MDに現れた新星、【薊花アザミナ

 MDも3周年を記念し、実装されたパック【ザ・フォービドゥン・リベレーテッド】、そこに実装されていたのが初代、初期勢歓喜の【千年・ミレニアム】デッキ、間違いなく今回の目玉であり環境を一変させる力を持った【デモンスミス】、この二つを予想できた人は多いでしょう。
 実際俺もこの二つは来ると踏んでましたからね、消去法で。
 しかし最後に実装されたのは一個先で実装される予定だった【アザミナ】
 いや、正直今回来るとは思っていませんでした。これは予想外。
 ではデモンスミスは他の解説に譲るとして、今回はアザミナについて解説したいと思います

邪悪な存在、薊花アザミナとは?

 遊戯王が12期に入り、ヴィサスの旅路がひと段落したところで新たに展開されたストーリー、【罪宝】シリーズ。
 そしてその中核を担う二人の少女、罪宝狩りの「ディアベルスター」と原罪の「ディアベルゼ」。二人はそれぞれ罪宝と呼ばれる宝を狙い命懸けの戦いや探索を繰り返し、接敵すれば罪宝を求めて激しい戦いをするほどでした。

 そしてそれらと深い縁にあるのが【白き森】シリーズ。
 これは二人がそれぞれの名前で呼ばれる前の話です。
 ディアベルスターはかつて「アステーリャ」として。
 ディアベルゼもかつては「リゼット」として。
 仲良く喧嘩しながら先生と呼ばれる「ディアベル」と「シルヴィ」「ルシエラ」と共に過ごしていました。
(長い間ディアベルに関しては不明でしたが最終段にて先生と呼ばれていたことが判明)

 しかしある時からリゼットはあるものを手にしてしまいます。
 それは薊花アザミナと呼ばれるものであり、それを手にした瞬間から白き森に悲劇が訪れ、リゼットはそれに魅入られたのか、はたまた吠え面かかせるために雌伏の時を過ごしているのか、まだヴァリュアブルブックの続きが出てないので完全に判明してませんが、考えられるのとしてはこの薊花アザミナがリゼットに何らかの影響を与えたというのが濃厚です。
 入るなと言われてるのに入っちゃうのは年ごろの子供の特権とはいえやりすぎな気が……

 

デッキとしての【薊花アザミナ

 ストーリー上でも白き森と縁の深いデッキである薊花アザミナですが、遊戯王内においても高いシナジーを発揮し、様々な大会で優勝実績を残しています。
 恐ろしいのはリソース回復能力とそれを十全に活かした展開力であり、複数のシンクロ・融合・リンクモンスターが並び立つさまは、デモンスミスにも負けておらず、展開デッキの中では最上位と言えるでしょう

 こういうデッキは冥王結界波などで一旦壊滅させしのぎ、息切れを狙うのもまた戦略ですが「白き森」特有のコストにしたら場にセットされる魔法・罠でその場で違った妨害を構え、それが無くとも連続のシンクロ召喚で柔軟に展開してくる白き森に、薊花アザミナが有する簡単なのにしつこいくらい何度でも現れては妨害してくる展開・妨害能力が合わさった結果、一度や二度壊滅させた程度では、何度でも何度でもな・ん・ど・で・も形を変えて戻ってくる化け物めいた展開・妨害能力を有しています。
 遊戯王で敵と味方が手を組むと手が付けられなくなるのはある意味でお約束ですが、手を組んだ結果大会で優勝までするほどですから。

汚物は焼却処分だ、ヴォルカニック混成デッキ

 さてここからが本題になりますが、こんな危険すぎるやべー花、燃やすに限りますよね?
 燃えるごみは月・水・金、汚物は焼却、危ないものには封印を。
 まぁそれ破られたんですけど。
 そんな感じで考えたデッキが【白き森を破滅させた薊花アザミナを焼き尽くすヴォルカニック】デッキです。
 え?長い?【薊花アザミナデモンスミスネークアイ】と大体どっこいどっこいだと思いませんか?
 長文タイトルの波がこんなところにまで

 もちろんストーリー性重視でもネタ特化でもありません、ちゃんと試してきました。
 まず白き森の弱点として手札消費の荒さがあります。
 あのカテゴリ、展開の要となるカードが魔法・罠を必要とするのでまず確実にそれらをサーチでき、不必要なカードを捨てられるディアベルスターが必要になります。
 更に薊花アザミナにおいて最重要となるカード、罪宝の欺きもサーチできるのはアザミナ堕ちしたリゼットかディアベルスターしかメジャーな方法がありません。
 加えて薊花アザミナを手札に持ってくるためにも、場か手札からモンスターをコストにしたりします。
 しかしそれらを使っていくとどんどん手札消費が激しくなり、必要なカードを手元に残すことが難しくなります。

 そこでディアベルスターの手札消費の荒さ対策として墓地で手札を稼げるカードの必要性が上がりますが、白き森の魔法・罠もサーチや展開が出来るのでなるべくなら残しておきたいところ、そんな問題を解決してくれるのがヴォルカニックです。

 ヴォルカニックは特徴として墓地にあると500ライフを払う事で同名カードを手札に加えられる「ヴォルカニック・バレット」が存在します。
 そしてこの効果に同名ターン1は無いので、別のバレットが墓地に送られればまた効果を使え、それによって本来厳しい手札管理を調整することが出来ます。
 更にディアベルスターは手札を捨てるという重い効果の代わりにデッキから罪宝を持ってきてくれるため±0ですが、バレットをコストにすることで+1にすることが出来、残せた手札で更なる展開をすることが出来ます。

 また、ヴォルカニックには同じように「ヴォルカニック・ロケット」というモンスターも存在します。
 こちらは召喚、特殊召喚した際にデッキ・墓地からブレイズ・キャノンという魔法カードを手札に加えることができ、それらをリゼットやアステーリャのコストに使う事で消費を抑えられます。

 この動きが懐かしいと思う方もいるかもしれませんが、これはかつて存在したデッキ「爆風ロケット」が雛型になってます。
 バレットやブレイズキャノンをコストにし、サンダーブレイクや鳳翼の爆風などで相手の盤面をコントロールするデッキです。
 かつてはそのために使われましたが、今では自分の展開のために彼らが再び日の目を浴びることもあったのです。
 温故知新、私の好きな言葉です。

 そしてヴォルカニックの最大の特徴はメインデッキで完結しているためエクストラデッキのモンスターがほぼ必要ないというのが大きな強みです。
 スネークアイなどは高い展開力で場を埋め、高リンクのモンスターを並べるのが主流となりますが、ヴォルカニックは基本ギミックがメインデッキのモンスターのみなので、エクストラデッキを白き森や薊花アザミナで共有できるというのはスネークアイには無い大きな利点です。
 また、罪宝の一つである原罪宝スネークアイと合わせることによって途中からヴォルカニック展開につなげることもでき、柔軟な対応をすることが出来ます。
 これもメインデッキのモンスターを少なくしても使いまわせる白き森や、そもそも採用するモンスターの少ない薊花アザミナの利点を共有でき、新たなエースであるヴォルカニック・エンペラーのバーン効果と罠を伏せる効果で持ってくるのをヴォルカニック・インフェルノにすれば妨害も用意できますし、意外と相性がいいんですよ。

白き森を破滅させた薊花アザミナを焼き尽くすヴォルカニックデッキの強み

 ではここで強みを纏めますね。
 このデッキの特徴はこんな感じ。

 1:手札コストを調整できる。
 ブレイズ・キャノンやヴォルカニック・バレットをアステーリャ・リゼット・ディアベルスター・欺きのコストに宛がう事で手札消費を抑えつつ、さらなる展開の余地を残せる

 2:更なる展開を可能とする
 ヴォルカニックをサーチできるカードとしてヴォルカニック・トルーパーが存在します。
 これによってヴォルカニック・ブレイズ・キャノンを手札に加え発動することで手札からヴォルカニックを特殊召喚できる、デッキからレベル1の炎族を墓地に送ることでモンスターの破壊ができ、更に落としたバレットやリムファイアの効果でサーチ・墓地送り・ブレイズキャノンの張替えが可能になり、さらに展開を伸ばすことが出来ます

 3:エースモンスターと妨害の追加
 ヴォルカニックのエースであるヴォルカニック・エンペラーは墓地から炎族3体を除外することで手札・墓地から特殊召喚でき、更に特殊召喚時に除外されている炎族×500のダメージを与え更にデッキからヴォルカニック罠を伏せることが出来ます。
 この効果で伏せられるのはだいたい引導火力となるヴォルカニック・エミッションか妨害も出来るヴォルカニック・インフェルノかですが、どちらにせよ勝ちに近付けるカードを追加できるので採用の価値があります

 4:デッキの自由度の幅が広い
 自分はヴォルカニックも使いたいためほぼメインとなるカードは要れてますが、手札を抑えたい、エースの追加だけならバレット3、ロケット自由、ブレイズ・キャノン1、エンペラー1、エミッションかインフェルノ1だけで何とかなり、他を誘発や白き森に寄せることが出来、デッキの自由度を大きく制限することも無く変えることが出来ます。

白き森を破滅させた薊花アザミナを焼き尽くすヴォルカニックデッキの弱点

 そう、強みもあれば弱みもあります。
 リゼットも何らかの弱みをにぎにぎされてアザミナ堕ちしたのかもしれませんし、なんにでも弱みはあるものです
 それはこのデッキも同じです

 1・召喚権がシルヴィと食いあう
 これが結構大きな問題で、白き森展開をするのかヴォルカニック展開をするのかで重要なカードが変わります。
 シルヴィ、あるいは白き森のいいつたえはリゼットのサーチからの展開になりますが、ヴォルカニックはトルーパーかロケットのどちらかに召喚権を使う比率が大きいので手札や相手の場から判断することになります。
 どちらかといえば白き森展開の方が強いので、ヴォルカニックの召還は手札に必要なカードがない時に代替する幹事にしましょう、シルヴィを召喚してれば概ねなんとかなります

 2・手札事故
 こればっかりはどうにもなりませんが、3つもテーマを詰め込んでる関係上、必要なカードが来ないでコンボパーツやサーチ先ばかり手札に固まることもあります。
 一応バレットもヴォルカニック・ブレイズ・キャノンで展開できますが、リンク素材にしないと墓地に送れず、そうでなければサーチも行えないので、1枚はリンクリボーを入れておくのが良いでしょう

 3・展開がアドリブになり、時間がかかる
 ある意味一番ここが頭を悩ませる所になります。
 時間制限の間に展開を終わらせるのがいいのですが、手札誘発で止まるのなら別のルートを考えなければならず、更に白き森ヴォルカニックも使うカードが多いのでこれらに関する知識や判断力を身につけないと一気に時間切れになります。
 それほどまでにこのデッキはやる事が多いのです。

最後に

 ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。
 天拝龍とギミパペによる先行・後攻ワンキルデッキの波が少し収まり、代わりにデモンスミスが練り歩く新たな地獄が開幕されていますが、まぁこのゲームは地獄と地獄が喰い合う地獄のようなゲームなのでいつも通りと言えばいつも通りです。
 そんな中でも自分なりに好きなデッキを組み込み、その長所を考えるのもまた楽しいものです。
 やりすぎると手札を捨てるカードに何でもバレット入れたくなるけど
 どんなデッキに自分の好きな要素が入るのか、ぜひ研究してみてください。
 それでは、またいつか会いましょう

いいなと思ったら応援しよう!