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最初は〜だったのに

 最初は、違うことをやるはずだったのに、なぜか別のことをやっている、ということはないでしょうか?

マグカップ。うちに高いカップもありますが、最近のお気に入りが、なぜか、100円ショップで買ったもの。しかも、最初は、絵を描く為に、筆を洗おうとして買ったものでした。そのカップ、色も絵も形も気に入っていて、朝、コーヒーを飲むのが楽しみになっています。

アーサー・コナン・ドイルも

私の100円ショップのコーヒーカップと比べるのは、誠に申し訳ないのですが、、。

シャーロック・ホームズで有名なアーサー・コナン・ドイルは、最初は、医学部を出たお医者様でした。医学部学生時代は、医学技術に関係のない必修科目ばかりで、退屈な日々を送っていました(ドイルの回顧録より)が、シャーロック・ホームズのモデルとなった教授と出会います。その教授は、ちょっとした特徴から、患者の状況や経歴を当てる方だったそうです。

ドイルは、医者としてはあまり儲からず、最初は、患者さんを待つ暇な時間に小説を書き始めました。少しずつ雑誌社に投稿しては、小銭を稼いでいました。今でいう副業です。

彼の細かい経歴は、伝記や歴史書に任せますが、私たちが、シャーロック・ホームズ等の作品を楽しめるようになったのは、彼の色々な失敗のおかげです。突然思い立って眼科医になろうとし、ウィーンで、眼科医資格を取ろうとしましたが、ドイツ語ができなくて、授業についていけなくなり、断念。

ロンドンに戻り、無資格で眼科医を始めましたが、当然、資格のない医師に診てもらおうなどという患者も無く、この暇な時間に、小説を集中して書いたのでした。もちろん、患者の全く来ない眼科診療所は閉鎖され、そこから執筆業一本に絞られていくのです。

何か持っていかれるもの

出会いや、失敗等、それが無かったら動かない出来事があります。今生で何をすべきかわからない時、道を間違えていた時、やるべきことがあるのに動かない時、自分の力を超えた何かが、私たちを目覚めさせようと、色々なことを仕掛けてくることがあります。あるいは、自分で決めてくることもあります。

それにしても

私のマグカップは、この記事を書く為に、うちに来てくれたんでしょうか?


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