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小説 オーズ Anything Goes! 19

復活のコアメダルの続きを(勝手に)描いた2次創作です。あくまで続編であることをご理解下さい

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これは10年より、もう少し過去の映司の物語

俺には不満がなかった。父さんの影響でお金には全く困っていなかったからだ。欲しいものは何でも貰えたし、美味しい食べ物も好きなだけ食べることができた

俺の家族は俺の他に兄が1人と、弟と妹が1人ずつの6人家族だったが、全く不自由な生活ではなかった。それもこれも全て父さんのお陰だった

だが思えば、俺は父さんと家族らしい事を何もしたことが無かった。仕事が忙しい父さんは帰りが遅くて、帰ってきても兄さんを政治家にするために付きっきりで勉強を教えていたからだ

更に母さんは弟と妹の世話に付きっきり。贅沢はできる環境だったものの、俺は家の中ではいつも独りだった。それ故に俺の話相手はいつも爺ちゃんだった

爺ちゃんは旅好きで、家の中で独りになっている俺を気にかけて、長期休暇の度に海外へ連れて行ってくれた。そして中学時代、俺は爺ちゃんに影響され、とある夢を持った

それは爺ちゃんのように世界中を旅する中で困った人達を助け、自分の手で世界中の子供達を救い、世界を変えること

この夢を高校の同級生の北村くんに打ち明けたとき、北村くんは凄く応援してくれた。それから暫くしたとある日、偶々父さんが休みだったため、俺は父さんに夢を語った

「…そうか。いいだろう。映司、私がお前の夢を叶えるためのサポートをしてやろう」

「本当に!?でも父さん、忙しいでしょ。兄さんにだって色々教える事もあるだろうし…」

「構わん。そもそもあいつには伸び代がない。そんな事より、映司。世界には貧困や飢餓に困っている国々がごまんとある。まずはそういう国に寄付をする事から始めてみろ。金は私が出すが、名義はお前でいい。どの国に寄付するか決めたら、また教えなさい」

そういって父さんは書斎へと戻って行った。不安だったし、兄さんには悪いと思ったけど、父さんがサポートしてくれるんだ。俺はインターネットを活用し、世界中の国々でどんな問題が起きているかを調べた

そうして見つけたのが、アフリカのとある国だった。この国は様々な問題を抱えており、未だに内戦が絶えないような国だった。俺は父さんにその事を伝え、多額の寄付金を俺名義でその国に寄付して貰った

そして高校を卒業し、いよいよ爺ちゃんのように自分一人で旅をする事ができるようになった俺は、早速その国のとある村へと向かった。だけど村に着くや、俺は多くの村人から避けられた

それもそのはず。態々こんな場所にやってきた日本人と、誰が親しくしようと思うだろうか。そんな矢先、俺はとある少女に声を掛けられた。幸い語学の勉強をしていたため、言葉は理解できた

「ねえ、あなたはだれ?」
「俺は映司。この村の外から来たんだ。君は?」
「ルウ、だよ。これ、あげる。ひろったの。えへへ」

俺は少女から石を貰った。凄く丸くて、白い、綺麗な石だった

「ええ、ありがとう!こんな綺麗な石、俺が貰ってもいいの?」

「うん、あげる。そのかわり、もっときれいないし、いっしょにさがしてほしいな。わたしのぶん」

「よし、じゃあ一緒に探しに行こっか」

俺は笑顔で頷くと、少女と手を繋ぎ一緒に綺麗な石を探しに村を回った。こうして俺は少女と仲良くなることができた。それからだろうか。日が経つごとに村人達の俺に対する警戒心が徐々に薄れて行った

やっぱり俺には世界を変えられる力がある。そう疑いもなく思っていた。あの日が来るまでは


数週間後、その時は突然訪れた。村が空襲に巻き込まれたのだ。村人達は慌てふためき、各々が自分の命を守る為に必死になって逃げていた

俺は真っ先にあの少女の顔が浮かんだ。早く助けに行かなきゃ。せっかく繋いだ手が離れてしまう。村中を走り回る間も各地で爆発が起きる。どうにもトラウマになりそうな音だった

しかしどこを探しても少女は居ない。もしかしたら既に爆発に巻き込まれたのかもしれない。俺は爆発が起きている場所に脚を進めた

爆発が起きている場所に向かうと、仲良くなった村人達が何人もその場に倒れていた。救えなかった…守れなかった…なんて情けないんだ…だけど、せめてあの子だけは!

俺は必死の想いで彼女を探し回った。そして俺はようやく見つけたのだ、泣いているあの少女を

「ルウ!」
「えいじ、たすけて…」

俺は手を伸ばした。あと少し、あと少しで手が届く。その瞬間。少女の間近で轟音が響くと、彼女は瓦礫の下敷きになった

嘘だ…嘘だと言ってくれ!俺は、俺は…!

「うわああああああああああぁぁぁぁぁ!!!」

「おい、まだ生きている奴が居たぞ!こいつ、日本人だ!人質に使えるかもしれん!他の奴ら同様に捕えておけ!!」

それからの事はあまりよく覚えていない。俺を含む数人の旅人が人質として捕えられた。話を一方的に聞いて知ったのだが、どうやら直近で多額の金が入り、それを内戦の資金に利用したらしい

どう考えても、俺名義で寄付した金だ。俺は間接的にこの村を滅ぼしたのだ。そう絶望して数日たった頃、何故か俺だけが解放された。父さんが身代金を渡したのだ

「映司さん、もうすぐ日本に帰れますから。さぁ」

村から少し離れた場所には、日本へ向かうヘリが用意されていた。俺だけが助かって良いわけがない。他の人も、村の人達だって助からなきゃいけないんだ

その時俺は気づいた。俺には世界を変える力なんて、世界中の困っている人達を助ける力なんて、微塵もない、ただの弱い一般人なんだ。手助けはこの手が直接届く範囲で、それで十分なんだ、と

お金も今日生きる分だけあれば十分だ。それに爺ちゃんもよく言ってた。男はいつ死ぬか分からないから、パンツはいつも一張羅履いておけって。その意味が分かった気がした

こうして俺は自分の夢と一緒に父さんの苗字を捨て、父さん、そして兄弟諸共縁を切った。命懸けで村を守った?そんな嘘を人気取りに使うような人達は、俺の人生にはもう必要ない

俺の名前は火野映司。母さんの、母さんだけの息子だ


2021814日 児玉埠頭沖

「お前が縁を切ると家を出て行ってから、12年。私はお前の事を忘れた日は1日たりともない。会いたかったぞ、映司」

「またそうやって嘘を…それよりも、何で父さんが恐竜グリードの力を持っているんだ」

父さんは俺に合わせていた目線を、アンクへと移した

「それは彼がこんな落とし物をしたからさ。心当たりがあるだろう?このコアメダルに」

「っ、それはまさか、虚無の中で俺が落とした…」

「そうだ。私は10年前、偶然にもこのコアメダルを拾い、力を得た。その時そこに開いているのと同じ、時空の裂け目がこの場所に開いていてね」

父さんが話しているのは、初めてミハルくんと会った日のことだ。あの日、その時空の裂け目から40年の時を超えてミハルくんはやってきた

「私はその時、力を試しに1年前へと飛んだのだよ。グリードとは、ヤミーとは何なのか、それを知る為にね。明智よしの、だったか。彼女からはいいヤミーが生まれたよ」

「よしの先輩から、ヤミーが?」

「そうして戻ってくるとどうだ?未来の仮面ライダーが爆散しているじゃないか。そこで私は同じようなコアメダルをもう1枚ずつ拾ったんだよ」

「チッ、こっちの世界の真木が持っていた紫のメダルもお前が回収していたのか」

つまり父さんは今、紫のコアメダルを6枚所持している事になる

「そうとも。そして私は見た。未来のライダーを倒したのが、映司。お前だということを。以後、私は10年間お前の行動を監視していた。だがお前の背後に付いている鴻上光生、奴だけが邪魔だった。だから私は映司から奴が離れるのを待っていた。まあ、実際に会ってみたらそんなに悪くない奴だったがな」

父さんが、鴻上さんに会っていた…?


時を少し遡り、アンクが暴走した直後のこと

「っ、はぁ…暴走するなど、想定外。とんでもない力だな、あれは。鳥のグリード、アンク。奴の暴走は私の計画を崩す、唯一の不安要素だ。奴を止める方法を考えなければ…」

私は考えた。コアメダルの力に対応できるのは、同じコアメダルの力だけだと。私が持っている紫のメダルには途轍もない力がある。つまりこのメダルの力を最大限に引き出すことができれば。それが出来るのは…

「鴻上光生。奴はコアメダルの研究をしている。邪魔だと思っていたが、逆に利用してやる」

こうして私は空間を超え、即座にヨーロッパに行き、鴻上に会いに行ったのだった

「素晴らしい!実に素晴らしいよ!!やっぱり日本を離れ、ヨーロッパで仕事をする決心をして正解だったようだ!ここには財団の資料室にもない錬金術の資料がたくさんある!!ここで錬金術を学べば、純粋に欲望のエネルギーのみを抽出した人造のコアメダルを作れる!!Dr.真木は愚か、マスターガラを超えれる日もそう遠くないだろう!」

こいつだ、こいつが鴻上!

「コアメダルに詳しい鴻上光生というのはお前か?」

「おやおや、これはこれは…招かれざるお客様が来たようだね。そうとも!それで、私に何の用だね?」

「あんたに、作って欲しいものがある。この6枚のコアメダルで、最強のコアメダルを作ってくれ」

私の言葉に鴻上は目を大きく見開いて叫んだ

「これはDr.真木の紫のコアメダル!最強のコアメダルを作る材料としては申し分ない!!実に素晴らしい!!だが、二つ問おう」

「何だ?」

「まず一つ!このコアメダルを一体何処で手に入れたのか。私は10年研究をしていたが、既に失われていたとばかり思っていた」

私はこれらのコアメダルをどのように手に入れたのか、鴻上に説明した

「なるほど…時間を超えた紫のメダル、そして世界を超えた紫のメダル。素晴らしい!!そしてもう一つ、そのコアメダルを使って何をするつもりなのかね?」

「その質問に答える事はできないが、オーズのため、とでも言っておこうか」

「オーズ!火野映司くんのためだね!!いいだろう!彼のためなら私は何だって協力する!ただし!このコアメダルは全てを無にする力を持っている!彼の欲望を無にするような真似をしないこと、それが条件だ!どうかね!!」

私が頷くと、鴻上は最強のコアメダルを作り始めたのだった


時は戻り、現在

「こうして私は奴にこのコアシステムを開発させた。見よ!これが時空を超えた2つの紫のメダルが作る、最強のコアメダルだ!!」

父さんが6枚のコアメダルを真上に投げると、同じ力を持つコアメダル同士が引き合い、一体化した。そして出来上がった3枚のコアメダルにはプテラ・トリケラ・ティラノが金色に映し出されていた

「これだ。これこそが最強のコアメダル!私はこの力で、日本の政治を司る…いや、この世界の実権を握る究極の王となるのだ!!」

そう言って父さんは自分の身体にそれらのコアメダルを投げ入れると、先程までとは異なる姿の恐竜グリードへと姿を変えた。見た所、恐竜グリードの完全体といった所だろうか

「おい、映司。お前の親父はとんだイカれ野郎だな」
「お前は邪魔だ。早く元の世界に帰れ!!」

そういって父さんはアンクに突進する。間一髪、アンクが攻撃を避けるとその場にいる全員が、少しずつ縮小し始めている時空の裂け目から距離を取った

「アンク、皆。父さんが迷惑を掛けてしまって、本当にごめん。アンク、お前がこの世界に留まるのなら、もう一度俺に戦う力を貸してくれ」

俺はオーズドライバーを取り出し、横に立つアンクに頼んだ。しかし戦兎くんがそれを止める

「オーズ!無闇に変身するのはよせ!まだ足りない何かが何なのか、その見当がついていない!アンクもコアメダルを渡してはいけない!変身すれば、最悪の場合、暴走する可能性だってある!!」

「でも、父さんは俺が止めなきゃ…」

『でも、結局一人で突っ込んでるじゃねぇか。俺はな、そういうのが危なっかしいから辞めろって、10年前から言ってんだよ!分かってんのか!火野!!』

ふと伊達さんの言葉が頭をよぎった。そうだ、ここで皆を頼れなきゃ、俺はこの先ずっと変われない。俺は後ろを振り向き、皆に向かって叫んだ

「伊達さん!後藤さん!ミハルくん!それに皆!!少しだけ時間が欲しい。どうか、父さんの足止めをお願いします!!!」

「火野、その言葉を待ってたぜ!」
「皆、アイツをオーズに近づけさせるな!!」

ミハルくんの言葉に今変身できる全てのライダーが目の前に集った

「そこを退け!奴を元の世界に返し、私は映司を!」

「させるか!変身!!!」


俺達の目の前で全員が変身すると、戦兎くんが俺とアンク、その他変身できない人達を退避させた

「なぁ、ドライブ。アンクが帰ってはいけないと言うのなら、世界を融合させても問題ないと判断していいのか?」

「恐らくそうする事で、奴の狙いは崩れるはずだ。出来るなら、今もう始めた方がいい!」

「分かった、アンク!このグリードライバーをお前に返す。ここにこのコアメダルを嵌め込み、あの時空の裂け目の中に投げ込むんだ。俺の計算が正しいなら、その瞬間、アンクの元の世界と、この世界は融合されるはずだ!」

そういって戦兎くんはアンクに見たことのないドライバーと、以前ミハルくんから預かり、鴻上さんに預けていたスーパータトバのコアメダルを渡した

「っ、本当に何もかもうまくいかねぇ。が、この際そんなものはどうだっていい。今度こそ、俺が映司の運命を変えてやる!」

そう言ってアンクはスーパタトバのコアメダルをドライバーにセットし、消え掛けた時空の裂け目の中へとドライバーを投げ入れた


一瞬、時が止まった感覚があった。そしてその瞬間、俺の頭の中に見たことのない景色がどんどんと飛び込んできた

そうか、これが向こうの世界の俺の記憶…そして俺の記憶は最後、暖かい二人の温もりの中で終わりを告げた

「映司くん!!!」

急に名前を呼ばれ、俺は現実に引き戻された。比奈ちゃんと信吾さん、それに知世子さんだった

「映司くんが、生きてる。生きてるよ、お兄ちゃん」
「ああ、映司くんは生きてる。これも全部…」
「アンクちゃんのおかげ、なのよね。きっと」

そうか、俺が元の世界の俺の記憶を引き継いだのと同じように、比奈ちゃん達もきっと元の世界の記憶を引き継いだんだ。ふと、ミハルくんと交わした約束を思い出した

『あ、このコアメダル…返した方がいいよね。本当に凄い力でびっくりしたよ、ありがとう』

『それはオーズが持ってて。いつか必ず、またオーズの役に立つ時が来るから』

ミハルくんの言っていた通り、本当にスーパータトバのコアメダルが役に立ったんだ。俺は父さんに向かって叫んだ

「父さん、もう諦めろ!アンクが帰るはずの元の世界は、この世界に融合された!計画はお終いだ!」

「ふふ、ふはははは。映司、それは違うな。世界の融合が完了したということは、私の戦力が格段に上がるということだ!出よ、歴戦の怪人達よ!!!」

父さんが叫ぶと同時に、父さんの背後から大量のセルメダルが溢れかえり、大量の怪人達が現れた。それは全て今まで倒した敵、それも幹部クラスの奴らだった

「完全体のグリード達が全員!?」
「それに後藤ちゃん、あれって、まさか…」
「伊達くん、お久しぶりです」
「真木博士…!」

「翔太郎、あれはレム・カンナギ!」
「そんで、あっちに居るのは…」
「我が名は、仮面ライダー、CORE!」

「おい、戦兎!あれ見ろ!!」
「最上!」
「久しぶりだな、桐生戦兎。いや、葛城ぃ!」

「ここに居るライダーは全て倒す!」
「ポセイドン…!」
「ようやく見つけたぞ、アクマイザー…!」

「ショーッカー!!!」
「幸太郎、あれはショッカーグリードだ!」
「厄介な奴が蘇ってくれたもんだな…」

「相変わらず醜い欲望が渦巻いてるな、この世界は」
「映司さん、あれって確か…」
「ガラ…!っ、それにあれは、ノブ、くん?」
「…。」

「あっはっは。おい、アンク。久しぶりじゃねぇか」
「またお前の顔を見る日が来るとはな。…ゴーダ」

「この世界を我が物に…」
「お前が古代の王か。だが今は私に従え」
「いいだろう、今だけは手を組んでやる」

さらにウヴァ、カザリ、メズールは古代王に向かってセルメダルを投げ入れた

「「「その欲望、解放しろ」」」


刹那、古代王の中から3体のヤミーが産まれた。見た所、ゴキブリ、ライオン、クジラのヤミーだった

こうして目の前に、かつて俺たちが戦った敵幹部が全員集結した

「やれ…!」

父さんのその言葉で、敵は一斉に動き出したのだった


同刻、デンライナー内

「なあ、駿。外やばいって。敵がどんどんと出てきてる。幸太郎さん達もオーズを守りながら戦うのには、体力的にも長く続かないよ」

「分かってる。だから今必死になって考えてるんだ。オーズのドライバーに足りない、その最後の鍵を」

僕はこの1週間、ずっとその何かを突き止めようとしていた。だけどそれが何かずっと分からない。オーズがピンチになった今も

だけど僕は、僕のことを家族だって言ってくれたオーズのことを守りたい。まだ何一つ恩返しできてないんだ。だからせめてこれだけでも力になれれば…

デンライナーの外から爆音が轟く。ミツルは慌てているけど、こういう時こそ冷静になって考えなければならない

少し整理をしよう。今オーズドライバーの中には力の象徴と繋がりの象徴、その2つのエネルギーが吸収されている

懸念は力の象徴の膨大な力を、オーズが制御できない可能性があること。つまりある程度その力を分散すれば、オーズの暴走は確実に無くなる

じゃあどうやって分散するか。変身者はオーズ一人。分散しようにもオーズに力が集約されるのは避けられない

つまり鍵となるのは、繋がりの象徴の真の使い道と、そこへ導くために必要なとある何か。それさえ分かれば…

「おい、駿!そろそろ本当にタイムリミットだぞ!」

如月先生がデンライナーの中に入って叫んだ

「そんな…折角アンクの世界と融合してまた皆の心が繋がったのに、俺は見てることしか出来ないのか…」

ミツルのその言葉に、僕はかつてオーズと話したことを思い出した

『でも、通じ合うって、言葉だけじゃないよ。この時代の人達ともそうでしょ?分かって貰えた、気がしたな…』

『お母さんと繋がってるって感じ、しない?』

そうだ。僕とお母さんが心で繋がっているように、オーズもアンクと心で繋がっている。つまりオーズドライバーを通じて、オーズとアンクが繋がれれば、力を2つに分散できる!

それに、オーズが繋がってるのは、アンクだけじゃない。オーズはどんな人間をも家族だと思えるほど、とんでもない欲望の持ち主だ

だからこそオーズは最後の戦いの後一人で旅に出て、世界中のたくさんの人間と手を繋いで、心を繋げてきた。あそこに居るライダー達だってそうだ

つまりオーズの繋いだ手が、心が続く限り、オーズの力を3つ、4つと分散できる!その構造を作り出すのに必要な最後の鍵、それは…

僕は如月先生とミツルを置いて、慌ててデンライナーを飛び降りたのだった


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