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小説 オーズ Parallel Ankh 10

復活のコアメダルの続きを(勝手に)描いた2次創作です。あくまで続編であることをご理解下さい

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数分前…


俺は古代オーズの攻撃を2度も背中に喰らい、瀕死の状態になった。攻撃で吹き飛ばされたからか、少女を見失ってしまった

そもそも辺りを見渡せる程、もう俺の身体は動きそうもない。意識が…朦朧としてくる…

アンク…やっぱり、お前の欲望を叶えるには…俺は、こうなるしか…なかったのかな……?アンクのコアメダルを取り出し、心の中でそう呟く

「アンク…アンク……アンク、蘇るんだ…」

俺の生命エネルギーがアンクのコアメダルへと流れ始める。いや…これで、いいんだ…お前が、比奈ちゃん達とまた…一緒に居れるなら、それで……

「良かっ、た……」


私は火野くんの脈を確かめたが、鼓動は感じられない

「私のせいで、火野くんが…」

突然の出来事だった。なんと3枚の人造コアメダルが強い光を放ち、意識あるかの様に私の手の内を離れ、火野くんの体内に入っていったのだ

「これは…まさか……」

火野くんの髪が少しずつ紫色に変わる。間違いない、このコアメダルも後藤くんに渡したメダルとはまた違う形でエネルギーを暴走させた様だ

「あー、痛ぇ…あっはっは…ようやくだ!この時を待ってたんだよ、映司。お前の身体、オレが貰うぞ!」

「いやいや、驚いたね。まさかあのコアメダルにグリードの意識が宿っていたとは…素晴らしい!名前は…何だったかな?」

火野くんに取り憑いたグリードが私に気付く

「あ?ああ、お前か…確か鴻上、とか言ったな…オレはゴーダ!映司の欲望から作られたグリードだ!!」

「Happy Birthday!ゴーダ!!」

「うるせぇな…オレは暫く近くの廃墟で身体を治す。治るまでオレの事は口外禁止だ、話したら…容赦なく消す。用があるならお前だけで来い」

そう言い残したゴーダなるグリードは、私にメダルホルダーを投げ渡しその場を去って行った

『アンク…お前のコアメダルも戻ったことだ…オレの身体が治ったら、たっぷりセルメダルを分け与えてお前を復活させてやる…!』


(復活のコアメダル本編、Part4続き)


「まぁ、ざっとこういう流れだよ。アンクくん」

「ほう、良くもまぁそんな平然と自分の犯してきた罪を語れるな。お前の頭はこの数年でまた何倍にもイかれたらしい」

俺は鴻上を睨みながらボロクソに言ってやった

「会長、俺達に嘘ついてたんだな…」

伊達や後藤も同様の表情で鴻上を睨んでいる

「こうなってしまった以上、私がオーズになるしかない。責任を取るためにもこれからは私がオーズとして戦う」

「もう要らねぇんだよ!何だ、また自分でグリード作ってそいつと戦うのか?それとも何だ?今度は俺を倒す気でもいんのか!」

「アンクの言う通りだ。会長、今回の件は流石に俺達警察も見過ごせない。悪いが署まで連行させて貰う。アンク、お前も一緒に…」

後藤にそう言われたが、俺は信吾の身体を手放し、完全体の姿を晒した

「鴻上、お前にはもう疲れた。後藤、必要なのは信吾だけだろ。じゃあな」

「アンク…!」
「アンクちゃん!」
「おい、アンク…!」

比奈の奴達の言葉を無視して俺は外へ出た。クソが…何が新しいオーズだ。そもそもお前はもう歳だろうが

財団の外に出ると数少ない周辺の人間が俺を怖がり逃げていく。当然か。俺は所詮世界を破壊していた奴らと同じ、グリードだから

俺は翼を羽ばたかせ、猛スピードで空を登り、そしてあっという間に空を超えた

俺が完全復活を望んでた理由。それはこの高さから見える青い星の景色、その全てを独占したかったからだ

きっと800年前ならそれで満足していた。が、俺は命を知った。そして命を欲した結果、映司は俺に命を分け与えて死んだ

完全体のはずなのに、俺の背中にはあの日の夢と同じように人間が立っている感覚がする

でもそれは800年前の王ではない。顔は見えないが分かる。お前なんだろ?───映司


アンクが俺の身体を離れ部屋を出た。無理もない。こんな事実を知ったら人間誰だってそうなる

「後藤くんの言う通り、貴方にこれ以上好き勝手されるわけにはいかない。アンクや映司くんのためにも」

「君に決定権はないよ、泉刑事。これが私なりの火野くんへの償いだからね。邪魔するのであれば…」

鴻上さんは懐からオーズドライバーを取り出した

「会長、辞めときな。アンタじゃ身体が持たねぇよ」

伊達くんが注意喚起を入れるも、鴻上さんは気にせず腰にドライバーを装着した。という事はやはりオーズになれるのか…?

「今こそ我が欲望が果たされる瞬間だ。ご先祖様よ、メダルを借りるよ」

鴻上さんがドライバーに始まりの3枚と呼んでいたコアメダルをセットした

「後藤ちゃん、どうやら会長は本気の様だぜ」

「はい、であれば俺達もやるしかないですね…会長だとしても、手加減はしません…!」

そう言いながら伊達くんと後藤くんはそれぞれバースドライバーとバースドライバーXを装着する

「「変身!」」
「変身…!」

王の部屋が光に包まれ3人の仮面ライダーが現れた

「素晴らしい…!素晴らしいよ!遂に私は成し得たのだ!王をも超える本当のオーズに!!」

「会長、何言ってんだ……取り敢えずここじゃ狭すぎる、やるなら外だ」

「いいだろう…里中くん達は危ないから近付かないでくれたまえ、これは私と2人との戦いだ」


映司、出来る事ならお前にだけはこの景色を見せてやりたかった…けど、お前はこんな事に興味もねぇか。お前はパンツが好きなだけのただのバカだから

そろそろ降りるか…俺は青い星目掛けて急降下した。どうせならこの満たされない感情も一緒に吹き飛ばしてくれ

降下中、見たくないものが鮮明に見えた。鴻上の奴、本当にオーズになってやがる。なぜだ?まぁいい、奴は俺1人で十分だ…!

俺は後藤達の目の前に着陸し、鴻上の攻撃を防いだ

「アンコ…!助かったぜ。会長だからって舐めてると痛い目に遭う、気を付けろ」

「アンク!伊達さん!そのまま耐えてて下さい!」

ドライバーから1枚エビコアを取り出し再び装填すると、後藤の脚に見た事もない武装が現れた

「エビレッグ!」

武装した脚で鴻上に次々に蹴りを入れる後藤。だが鴻上には全然効いていないようだった

「ちっ…こいつ、変な力付けてやがる…」

俺の火炎弾攻撃や伊達のバスターの攻撃もするりと躱される

「トリプル!スキャニングチャージ!」

鴻上のメダジャリバーの攻撃で吹き飛ばされる俺達。奴の力の源は何だ…?奴のどこからここまでの力が…力…?まさか…

「火野くんもDr.真木も、ご先祖様もゴーダも使いこなせるのであれば、私にもこの力は使いこなせる」

「会長…昔、紫のメダルだけは破壊しろって俺に…」

鴻上が自分の意思でオーズドライバーに紫のメダルを装填する。スキャン完了と共に鴻上はプトティラコンボに変身した

「会長!暴走しちまうぞ!やめとけ!!」

「伊達、今更奴に何を言っても無駄だ。それよりお前ら、奴を止めるには一斉攻撃しかない」

紫の力を持つ鴻上に勝つためには、後藤と伊達と協力するしかない

「行くぜ、後藤ちゃん!」
「はい!」

そうして伊達はバースデイに、後藤はカニアームとサソリキャノンを装着して互いにフル武装状態となった

「一気に行くぞ!アンコ!時間稼ぎを頼む!!」

「一々俺に命令すんな!そんな事言われなくても分かってんだよ!」

これで奴を倒せなかったら終わりだ。メダガブリューを構えた鴻上に俺は猛スピードで翼を羽ばたかせ突進した。映司への想いもこの速さに乗せて


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