私がグランドセイコーSBGR073を買ったわけ
私がグランドセイコーを買ったのは、2023年の2月だった。
上野にある中古時計店のひと際高いガラスケースの中には、他に2つのグランドセイコーが入っていたが、この時計だけがひときわ異彩を放っていた。
グランドセイコーは、セイコーの最高級ラインではあるが、中古では、比較的安い。
特に、最近のインフレや時計投資などによる高騰にもあまり影響を受けていないのも大きな魅力の1つだろう。
私は、それほどグランドセイコーが欲しいわけではなかった。
だが、この時計は、その気持ちを大きく変えてくれた。
ラグジュアリースポーツとしての魅力
ラグジュアリースポーツとは、コロナ禍辺りから、流行し始めた時計の潮流だ。具体的な内容や基準は、様々語られているが、大きな基準としては、自分なりに下記のようなものだと思っている。
シンプルな文字盤と日付表示
ステンレススチール製のケースとブレスレット
10気圧以上の防水性
3針
これが、私にとって、仕事などで気兼ねなく使える時計の基準だ。
何せ、日本は、高温多湿な気候なうえ、5月~10月にかけては、台風以外に急な雨も多い。
そのため、10気圧以上の防水性はどうしても必要だ。
そのうえ、私は、腕が細いために、昨今のグランドセイコーのような40㎜のケースサイズの時計はどうにも似合わない。
そのため、個人的な基準として
ケースサイズは、「35~37mm」
といったルールを付け加えていた。
ケースサイズが「35~37㎜」で防水性が「10気圧以上」という条件を満たす時計は、あまり多くなかった(私が知らなかっただけかもしれないが)。
そこで見つけたのが、このグランドセイコーだった。
グランドセイコーに持っていた印象
私は、それまでグランドセイコーが欲しいわけではなかった。
むしろ真逆で、親父臭く、陰気な時計のように思っていたほどだ。
文字盤の色は、中古で出るものは、白かアイボリー、または黒とあまりバリエーションがなく、デザインもどことなく古臭く面白みがないと思っていた。
そういう意味では、青文字盤は珍しく、スポーティな印象を受けたのは大きい。おまけに秒針の先は赤く塗られており、それ一層、他との違いを印象付けていた。
久しく忘れていた「新しいことを知る」楽しさを思い出させてくれたいい時計だと思う。一目ぼれのように思わず、その場で30万ほどを現金で出して購入してしまった。
一目ぼれ、というのは大きなもので、今でも毎日のように使用しているが、飽きない。
また、こんな出会いがまたあったらいいなと思うが、なかなか、出会えないのが現実だ。それがつらくて仕方ない。
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