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お片付け|お部屋は自分自身。お片付けをダイエットのように考えてみよう

私はエステティシャンとして美容に関わり、ファッション関係のお仕事にも携わりました。体の中にたまった老廃物を流してボディを内側から美しく導くことと、お部屋のお片付けは同じようなものであるなぁと常々感じています。

■「お片付け=ダイエット」と考えると、すごく分かりやすい

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今は「ルッキズム」の点から「見た目の美しさ」をことさらに強調することは時代遅れかなと思いますが、エステティックな観点では「痩せれば美しくなれる」ということではなく、「体の老廃物を排出することで健康な体を目指す」ことを重視しているというのをまずお伝えしておきます。

現代では、さまざまな食生活や不規則な働き方をはじめ、昼夜関係なく外側からの刺激がたくさんありますよね。決して怠けていたり意識が低かったりするわけではなく、時代が変わり、人々は忙しくなっているのです。


脂肪がついて健康がおびやかされた場合、多くの人は「ダイエット」を意識します。食事をコントロールしてカロリーを減らしたり、マッサージやサプリなどを用いて体内の老廃物を流したり、運動して筋肉量を増やしたりと、「やること」はけっこう分かりやすいのではないでしょうか。

なぜ脂肪を落としたいのか?それは「健康になりたいから」「スリムになってあのワンピースが着たいから」「脂肪のかわりに筋肉をつけて海に行きたいから」など、痩せたあとのイメージも掴みやすいですよね。

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ガラクタにまみれたお部屋も、実は同じ状態です。お部屋の中に、排出されない老廃物や脂肪がたまってしまっているのです。

昔はモノ自体が少ない時代でした。「もったいない」という日本らしい美しい感性も私は大好きです。しかし、時代はどんどん変化しています。雑誌を買えば付録がついてきたり、あと100円買えば送料が無料になったり、「お得感」というメリットを背負ってどんどんモノがなだれこんできます。

でもそこに転がっているものは、「あなた自身」に必要なものでしょうか?

もしかしたら、それは余計な「脂肪」と同じものかもしれません。

ダイエットして体がすっきりすると、おしゃれの楽しみが増えたり、表情が明るくなったりと、心にも大きな変化が生まれますよね。実はお部屋も同じで、部屋がすっきり整うと心も軽くなるんです。

しかもお部屋の場合はダイエットよりも簡単です。お腹の脂肪は「ポイっ」とは捨てられませんが、お部屋のガラクタは処分してしまえば即座に結果が出ます。お片付けに一度ハマると止まらなくなる人が多いのは、達成感が分かりやすいからということもあるでしょうね。

■ものを減らすために「執着心を手放す」方法

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脂肪ならどんどん落としたいけれど、モノはなかなか手放せない……そんな人は少なくありません。

なぜものを減らせないのか?人によっては、ダイエットのように食事を減らしたり運動をはじめたりするよりも、ものを捨てる方が難しいと思う人もいるかもしれません。

なぜかというと、「ものを減らす行為は疲れる」からです。現代人は普段から忙しく、疲れています。太ってしまった体を隠すことはできませんが、汚れた部屋は自分だけしか見ないから、後回しにしてしまえるのです。


単純に、捨て方が分からない、調べないといけない、電話して処分を申し込まないといけない……それを面倒だと感じる人は少なくないはず。さらに、思い入れのある洋服、あの人がプレゼントしてくれた雑貨、手に入れるのに苦労したグッズ……モノにはたくさんのストーリーがのっかっていて、手放すのに時間がかかるものです。

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1年使っていなかったら捨てる。その簡単なルールを設けても、実際モノを手に取ると進まなくなることは多々あります。1人で取り組んでいるならなおさらです。

ダイエットとお片付けでもっとも違うところ……それは執着心です。


ものを手放す際には、そのモノに対する「執着心」を一緒に手放すことが大切。

なぜお片付けが進まないかというと、モノに対して、後ろ髪を引かれるような執着があるからにほかなりません。本当はいらないと分かっているのに、「捨てない理由」をどこからか見つけてきて、また戻してしまう……

自分の心に素直になりながら納得して手放せるようになったとき、お片付けはもっとすんなりできるようになります。

どうしたら執着心を捨てて納得できるようになるか?それはダイエットに成功した自分をイメージすることと同じで「キレイな部屋でくつろぐ自分をイメージする」ことです。

■人は「自分のイメージ」を実現しようとする

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人には「自分のイメージ」を実現しようとする力が備わっています。

レモンや梅干を想像すると、口の中に唾液が出てきませんか?実際はレモンや梅干を食べたわけではないのに、それを食べたような体の反応が起こるのです。

人間には「古い脳」と「新しい脳」の2種類があります。生命を維持するためのコントロールタワーである「古い脳」と、論理的思考や感情を司る「新しい脳」=大脳新皮質です。この「古い脳」は「大脳新皮質」で処理された高度な情報(レモンや梅干をイメージすること)を事実だと受け止め、生命維持装置へと指令を出します。だからこそ、実際食べたときのように唾液が出てくるのです。


ものを減らすとき、ひとつひとつ向き合っていると本当に疲れます。ふんぎりをつけて捨ててしまうことができればいいですが、それができずに悩む人も多いもの。

それはあなたが「捨てない理由」を、無意識に探しているから。しかし、お片付けの目的がはっきりすると、その理由を持つ必要がなくなるのです。

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「キレイな部屋でくつろぐ自分」をイメージし続ければ、自然とその空間に必要なもの・不必要なものが分かるようになります。


人のイメージには強い力があるんです。強いイメージは古い脳に情報を届け、古い脳はそれを生命維持装置へと伝え、「イメージ」に近い空間を生み出す力をもたらします。スピリチュアルみたいですね、でもこれってけっこう侮れない力ですよ!


はじめは少し時間がかかったり、考え込んだりするかもしれません。でもイメージをしっかり持ち続けることが大切です。今はSNSも発達しているので、海外のおしゃれなお部屋を見てみるのもいいですね。お気に入りのお部屋を見つけたら、その空間にいる自分をイメージしてみましょう。「うちこんなに広くないわ!」とか「天井高すぎる」「こんな家具は買えない」といったリアルなことは一旦置いておきましょう。イメージは自由ですから。


さらにイメージを強固にしたいなら、言葉の力を借りましょう。

「私は部屋でゆっくりくつろぎ、美味しい紅茶を飲んでいる」

「窓際にふかふかのチェアをおいて、心からリラックスしている」

言葉はダイレクトに脳に届きます。ちょっと高望みでいいんです。「どうせできない」と弱音を吐く自分が出てきても、イメージするだけならタダなんですから!ある意味開き直ってイメージを膨らませることが大切です。

■空間が整えば心もスッキリする

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きれいに整った寺社やしんと静まり返った森林にいると、心が洗われるような気がしませんか?空間が心に与える影響は、実は思った以上にあるんですよ。


ダイエットをするように、まずは体の老廃物をしっかりデトックスし、体に入れる食事を整えて、適度な運動をしてキープする…お片付けで言うなら、「まずは要らないものを手放して、本当に必要なものだけをそろえ、適時見直してキープする」こと。でも多くの人が「要らないものを手放す」ところでつまづいてしまうのが、お片付けが進まない大きなポイントなのです。

脂肪を落としたいなら、まずはギチギチに詰まった脂肪を燃焼させやすくするため、酸素を届けなければなりません。そのためにマッサージで揉みほぐします。お部屋を片付けたいなら、脂肪のように詰まっているガラクタをひとつひとつ取り除いていく必要があるのです。

最初はちょっと大変だなと思うことがあるかもしれませんが、一度整ってしまえばそれをキープするのはそれほど難しいことではないんですよ。

お部屋も体と同じ。入ってくるものがあるから、不必要なものは排出していく。そんな循環ができるようになると、毎日のお片付けはぐっと楽になります。


それでも体が動かない、やる気が起きない…という人は、まず「素敵なお部屋」「理想のお部屋」「テンションの上がるお部屋」を手元のスマホで探してみて!すべてはイメージからはじまります。やる気がちょっと出てきたら、引き出し1つなど小さなところから取り掛かりましょう。ときにはプロの手を借りるのもいいですね。


ちなみに、私には大好きな海外インスタグラマーさんがいます。完全に見る専ですが、インテリアの方向性に悩んだりお片付けのテンションが下がったときに彼女の家をみると、本当にやる気がでます!私はまだそのレベルまで達していませんが、私も彼女みたいな家にするぞ!絶対できるぞ!とイメージしてテンションを保っています。イメージするだけならタダですからね!


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倉田エリ|出版コンシェルジュ
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