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お片付け|「いつか使うかも」が実際くるのは何%?本当に必要なものを見極めるには

たびたび紹介している、私のお気に入りの本。

今読むとジェンダーギャップをかなり感じる部分もあるかと思いますが、当時の私の考え方を180度変えてくれたことは間違いありません。

お部屋を片付けるさまは、まるでダイエットのようだと以前からお伝えしていましたが、私の受け取り方はこの本がベースにあると思っています。

脂肪をため込んでしまうように、ガラクタを溜め込んでも……どんどんコンプレックスが大きくなっていくだけ。ダイエットをすると体重が減るだけではなく、人生のいろいろなことが楽しくなってくるように、心のガラクタを減らすことで表情や人生が変わっていく。

心の中に「どうせ自分なんか」という”コンプレックス=ガラクタ”をため込んでいる人ほど、自分を卑下して表情がくもってしまいがち。心の中をお部屋だと思って、押し込んでいる”ガラクタ”たちを処分し、心をシェイプアップしましょうという本です。


シンプルですが、そのぶん明確で元気がもらえる。この本のおかげで、今までどれだけ助けられてきたか……

この「心のシェイプアップ」、まさにお部屋と連動している部分だと思っています。

■心配事はほぼ起こらない

この本によると、私たちが抱える心配事のうち、80%は実際には起こらないのだといわれているそう。”実際に起きる可能性がある”ことは20%にすぎず、さらにそのうちおよそ8割(全体で見たとき、16%に相当)は、うまく対応することで発生を避けられるというのです。

これを部屋の中のガラクタに置きかえてみると……

100個あるうち、本当に意味のあるものは「たった4つ」しかないのです。

実際には 起こらないこと 96%

「4つは避けられないじゃん!」と思うかもしれませんが、4つくらいなら起きてしまっても対応できそうな気がしませんか。

もちろん、自然災害など自分自身ではどうしようもないことはあるでしょう。

でも、防災グッズを準備したり、ストックを定期的に見直したり、やることを厳選できれば”対策”の精度もあげられますよね。

■なぜそこにあると「安心」なのか

片付けていて、「あ、でもこれは〇〇のときに使えるな」「これがあったらきっと困らない」と、結局また同じ場所に戻してしまうこと、ないですか?

なぜかまだ起きていないのに、「こうなったら、きっと使うはず」と思ってしまう。手放せないのは、それがあることで「なんとなく安心」するからではないでしょうか。


でも、今一度「なぜそれを持っているのか」を考えてみましょう。

例えば……私は、最近黒のヒール靴を手放しました。

「足は疲れるけれど、ヒールがあるからちゃんとして見えるし、スタイルよくなった気もするし、冠婚葬祭はやっぱりヒールがないと」

私は、本当は履くと疲れると分かっているのに、その”黒のヒール靴を持つこと”に「ちゃんとして見える」「スタイルよくなる」「冠婚葬祭はヒールでないといけない」と3つも「安心の理由」をつけていたんです。

これがまさに、この本のいう「ガラクタ」。心のガラクタはちょうどいい「言い訳」をつくりだすのです。


でも、「ちゃんとして見える」「スタイルよくなる」「冠婚葬祭はヒールでないといけない」この3つって、ゼッタイ譲れないものでしょうか。

■気持ちを深堀りしてみる

自分の気持ちを、さらに細かく深堀してみると……

「保護者会とかで、手抜きと思われたらいやだな」「マナー違反だと思われたくない」「バカにされたくない」「ヒールがあればふくらはぎの太さをごまかせるし」「少しでも腰高に見せたい」

と、いろいろな”欲望”が出てきたのです。

私が本当に向き合うべきは、ここでした。


私は結局その靴を2年、履きませんでした。外反母趾があるので本当に足が痛くなるし、まだ子どもを抱っこしたり追いかけたりしますし、実用的ではなかったんです。

マナー的には、まだヒールのある靴が重視される傾向にはあるでしょう。が、就活などのシーンを見れば「女性がヒールを履く必要はない」という考えも浸透してきているようにも感じます。仏サルコジ大統領のカーラ夫人も、フラットシューズをよくお召しになっていましたしね。

その前に、私は大統領夫人ほどドレスコードの高い場所に行く機会はないですし、今はロング丈ボトムスしか履かないのでふくらはぎの太さをどうこう考えることもなかったのです。腰高に見せたいなら、靴ではなく着こなしでコントロールができます。

「手抜きと思われたくない」「バカにされたくない」、このあたりは完全に心の闇ですね。一体だれがバカにするのよ?たった3cmのヒールで。マナーを指摘されたら、外反母趾のことを言えばいいじゃない。

このへんはまさに、「ほぼ起こることのない96%のガラクタ思考」そのものでした。


そんな「心のガラクタ」を一つ一つ潰していくことで、最後は気持ちよく「今までありがとう」と手放すことに。こうした向き合い方をすることで、また同じようなヒールの靴を買ってしまう失敗を防げます。次は「フラットでもフォーマルに使えるシューズ」を選ぶでしょう。

■そのときどきで必要なものは変わる

もちろん、若いころはハイヒールが好きでした。でも当時頑張りすぎて、今は雨がふっただけでも、足に刻まれた外反母趾が痛みます……

毎日フラットシューズを履くことで、だいぶ足はラクになってきました。

今後、子どもが成長して余裕が出てきたり、外反母趾がよくなってきたりして、また冠婚葬祭はヒール靴を履けるようになるかもしれません。でもそのときは、「そのときの自分に合った」靴をちゃんと探そうと思います。

ライフステージは数年で変わっていきます。以前の私がそうだったから、未来の私も同じとは限りません。今の自分に必要なものをきちんと見極めて、あまり多くのものをため込まないようにしたいものですね。


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