「高倉神社」の紹介
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2021/02/19 第610号
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【 「高倉神社」の紹介 】
こんにちは。自然大好きアドバイザーのE&H(エコ&ヘルス)です。
神社のルーツとは、何かを調べてみました。自然との大きなかかわりがあると以前から思っていました。古代は、現在のような社はなく、大木や巨岩、山など神様が天から降りられる場所、鎮座される場所と考えられ、神聖な場所とされ、祭場の必要性、風雨をしのぐ理由で、中国の影響も受けながら今日の神社の形態になったとの記録がある。
さて、高倉神社の歴史ですが、古来より春日神社として存在があり、現在は、ご神体が2つあり、天児屋根命(あめのこやねのみこと)と、以仁王のご神体が祀られている。1712年に水害で神社流失の後合祀されて「春日高倉神社」となり、1885年に「高倉神社」と改称された記録が残っている。
以仁王(1151~1180)は、後白河天皇の第2皇子として生誕。
以仁王が祀られた歴史は、1179年平家からの後白河天皇の平安時代後半(1180年)後白河法皇幽閉に伴い、王の寺領を没収された。1180年源頼政の勧めにより、4月に平清盛・平家追討令旨を発した。だが5月にその情報が露呈し、皇族籍剥奪され、5月15日土佐配流と決まる。平時忠は、以仁王の三条高倉邸を襲う。王は、女装して滋賀の園城寺(三井寺)へ逃れる。16日、平清盛は王の引渡しを求めたが園城寺は拒否した。王は、園城寺から興福寺を頼り奈良へ向かう。途中、この綺田付近で藤原軍勢の流れ矢に打たれたという。以仁王が討死した直後、奈良の興福寺から援軍が到着したが、王は殺害されていたため引き返した。以仁王のお墓は、宮内庁が管理している。毎年、2月8日には、村人がお供えをし、以仁王をしのぶお祭り、6月27日には、宮内庁による正辰祭がおこなわれている。筒井浄妙との繋がり、浄妙は、平安時代後期の僧で園城寺(現在の三井寺)の寺法師(僧兵)、源頼政と以仁王の挙兵に従い平氏との戦いで敵の矢を受けても奮戦したという。(1180年)。一来法師の由来は、筒井浄妙の弟子として、宇治川の戦いで、一番乗りして討死したという。
高倉神社の西、高倉神社と関わる阿弥陀寺が建つ。以仁王没後、仏事を営み、鎌倉時代(1192年)に山号を「高倉山阿弥陀寺」と改名したという。以仁王の30代子孫の方(滋賀県)から、毎年お供えと参拝があります。
最近(2011年)に、祇園祭の山鉾のひとつ・浄妙山と高倉神社との奇縁が明るみになった。綺田から京都市の消防署に勤務する者が祇園祭の警戒業務の中で、綺田の「筒井浄妙塚」と「浄妙山」保存会との情報交換から「浄妙山」の主人公のお墓であることが判明し、以降、毎年祇園祭の7/1には保存会の方が参拝に訪れて、高倉神社役員は山鉾巡行に参加するなど、京都の都心と南山城の田園地帯の両地域とも子々孫々の末永いお付き合いを望んでいる。高倉神社の運営は、古来からの習わし(脈々と継続されている)で、地域の長老が順番に7人座に入座し、神社の諸行事を執り行う。毎年7人座の最年長の1年前に宮守を順番に1年間の行事を務める。宮守(神主と同じ仕事)の後は、「頭」(かしら)として1年残りその後、退座する。
神社の行事は、12/31除夜祭、続いて初詣のお迎え、1/2歳旦祭、1/4鏡開き、1/8おせち7人座、2/3節分祭、2/8以仁王墓前祭(村人)、2/15居籠祭、6/27以仁王辰祭(宮内庁)、7/1浄妙山保存会墓参詣、7/25祇園祭(後祭)巡行に参加、7/31八朔祭、10/16~19秋祭り、11/3_7人座(宮守就任)、11/8(第2日曜)入座式(新人)、11/23新嘗祭、11/24しめ縄つくり、12/13神社事始めなどの行事を行う。日常の毎月、1日、15日、24日、28日は、朝6時に本殿と3つの末社にお供えをして、祝詞(のりと)を唱えてお祈りする。
今回の執筆者は、2022年に高倉神社の宮守をする事になっています。これも文化的な一面での自然のなりわいと考えています。私も地域に生を受けた人間として、古来から続く歴史の一役を担う事になり光栄に存じています。無事、全うできることを祈っています。
参考文献
・東京都神社庁資料
・「平家物語」「源平盛衰記」の抜粋
・2012年の京都新聞記事
・京都風光のネット記事「高倉神社」
https://kyotofukoh.jp/report984.html
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