まげわっぱの弁当箱
こんにちは。商品価格アドバイザーのカエルです。
昨年、まげわっぱの弁当箱を購入しました。長年欲しいと思いながらも、弁当箱にしては高額なので決心がつかなかったのです。しかし、感染症が拡大し、休業が要請された百貨店からはオンラインショッピングの案内メールが毎日のように届くようになりました。予定されていた催事場での物産展が中止になり、まげわっぱの弁当箱(約14,000円)がオンラインで出品されているのを見て、躊躇なく決めました。
秋田県大館市の「大館まげわっぱ」は、17世紀後半に下級武士の副業として奨励され、発展しました。昭和55年には、国の伝統的工芸品として指定を受けています。弾力性に富み美しい木目を特徴とする「天然秋田杉」を薄く剥いで、熱湯につけて柔らかくして曲げ加工を施し、山桜の皮で縫い止めをして完成します。
しかし、その材料となる「天然秋田杉」は減少し、資源保護の観点から、平成25年度以降の伐採が禁止されています。一方、造林杉は、天然杉に比べて柔軟性に乏しく、曲げることが可能な材は約7%と極めて少ないそうです。高度の技術・技法を保持する「伝統工芸士」が、希少な材料で作るのですから、高額になるのは仕方がないですね。
一生大切に使い続けようと購入したまげわっぱ弁当箱ですが、最近、底面の一部に、カビのようにも見える黒い汚れが付着しました。側面には油染みのような変色も広がっています。「まげわっぱは修理が可能なので長く使える」と聞いていたので、工房に電話で問合せてみました。
すると、有難いことに、薄く削るなどの修理作業をしていただけるとのこと。「すべてきれいにできるかどうかはわからないけど、送ってください」と言っていただきました。修理代は不要で、送料のみの負担です。これはお金を出して買った値打ちがありました。
今回の汚れの原因は、私の手入れでした。熱いお湯で洗った後すぐに拭き、上向けに置いてできる限り速乾を心がけなければならないそうです。購入時にはそのような説明を読んだ記憶はあるのですが、いつのまにか自己流になってしまい、ぬるま湯で洗い、そのままカゴに伏せたりしていたのです。
早速宅配便で送り、修理上がりを待っています。戻ってきたら、今度は手入れ法をきっちり守ろうと、心に誓っています。
参考:大館市役所 ウェブサイト
https://www.city.odate.lg.jp/