光の春

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                    2020/01/31 第555号
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【光の春】

こんにちは。商品価格アドバイザーのカエルです。

もうすぐ立春。太陽の光が春めいてきたなぁ、と感じるようになりました。
2月は「光の春」と言われますが、立春から春分、そして立夏までは太陽が出ている時間がどんどん長くなる季節です。

まだまだ寒い、1年で最も寒い日もあるこの時期ですが、昨年12月22日の冬至からは、すでに1カ月以上が経ちました。

冬至は「昼間の時間が最も短い日」と学校で習いましたが、日出が最も遅く、日没が最も早いわけではありません。日出が最も遅いのは1月上旬、日没が最も早いのは12月上旬です。今シーズンの大阪で見ると、最も早い日没は2019年12月1日~10日で16時47分、最も遅い日出は2020年1月5日~11日で7時6分でした。

最も早く暮れる日、最も昼間が短い日、最も遅く夜が明ける日、を順に経た後、2月はひたすら明るくなってゆく月というわけです。

二至二分を厳密にいうと、
・冬至は太陽が南回帰線に到達するとき
・夏至は太陽が北回帰線に到達するとき
・春分、秋分は太陽が赤道を通過するとき
そして四立(しりゅう)はこれら二至二分の中間点と定められています。

立春から春分、そして春分から立夏までは昼間の時間の伸びと共に太陽の高
度がグングン上がっていく時期でもあります。

北緯35度を例に南中高度(太陽が真南に来たときの高度)を見ると、

・冬至は31.6°
・立春は38.7°(冬至から+7.1°)
・春分は55.0°(立春から+16.3°)
・立夏は71.3°(春分から+16.3°)
・夏至は78.4°(春分から+7.1°)

それぞれの間隔は等しく約45日なのに、変化の度合は大きく違います。立春を過ぎたこれからは、日ごとに、目に見えて太陽の高度が高くなってゆきます。

太陽の匂ひこよなき二月かな(阿部みどり女)
阿部みどり女は明治生まれの俳人。いつの時代も日本人は「光の春」を楽しんできたのですね。

参考
石原幸男「暦はエレガントな科学ー二十四節気と日本人」PHP
国立天文台 https://www.nao.ac.jp/
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