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SRE 3社合同勉強会レポート | 脱AWSシングルアカウントへの道のりからTerraformのCI/CD化まで

こんにちは、テクノロジーグループの矢田です。

先日、以前からお付き合いのある面白法人カヤックさんとprimeNumberさんと合同でSRE勉強会を行いました。
今回はその内容についてレポートさせていただきます!

カヤックさんとは以前に勉強会をさせていただいており、primeNumberさんとは初めての交流になりました。
カヤックさんとの勉強会の内容は下記をご覧ください。

総勢12名の参加で、弊社からは聴講を含め3名参加しました。
SRE勉強会ということでSRE周りで幅広いテーマの発表が行われました。
詳しい発表内容はアップロードしてくださっているスライドをご覧ください。

スクショ

さっそく発表内容をレポートしたいと思います。

「GitHub Actionsに『強い』AWSの権限を渡したい」

最初はカヤックの藤原さんからGitHub ActionsでTerraform applyを行うためにどうやったらうまく権限を渡せるかというお話でした。
クラシコムでもインフラはTerraformで構築しているのですが、terraform applyはペアプロでやっており、どうしても人的リソースが必要になったり時間がかかったりしていて問題になっています。ここを解決できるのは喉から手が出るほど魅力的でした。

「trocco SREチームの概要と取り組みについて」

primeNumberの百々さんからはprimeNumberのプロダクトであるtroccoのSREチームのやっていることや、どのようにデータを連携しているかをお聞きしました。

troccoとは分析基盤向けデータ統合自動化サービスで、様々なデータソース(データベースやGoogle Analyticsなど)からデータを転送し集約することでより詳細なデータ分析を可能にします。

primeNumberの社内ではtroccoを実際に利用しデータ転送を行われているというのがとても興味深かったです。また、インフラの監視やアラートを様々なダッシュボードを駆使して見える化していらっしゃるそうです。

発表された百々さん自身がエンジニアをやりつつカスタマーサクセスもされているということで、ダッシュボードを活用してカスタマーの状況を確認でき、それをサポートやシステムの運用にも活かせる状況によって、継続的にプロダクトを良い方向に改善できる運営ができているんだなと感じました。

「SLI/SLOに関する雑多な悩み」

カヤックの池田さんからは運用されているサービスのSLI/SLOに関する発表でした。

カヤックさんのサービスでは今まであまりSLIやSLOを運用されてこなかったそうで、池田さんの関わっていらっしゃるサービスでほとんど初めてのような形で運用を始められたそうです。その中で健康なサービスを作っていくため、どのように指標を作っていくか試行錯誤されている状況を教えていただきました。

特に複数リクエストが走る画面ではリクエストのレスポンスタイムを単純に見るだけではなくリクエストの重みを定義することが必要で、ユーザ体験を把握することが大事とおっしゃっいたのが印象的でした。

質問タイムには各社のSLI/SLOの運用知見のシェア会が開かれておりました。ちなみにクラシコムではSLI/SLOを決めておらず、いつかチャレンジしたいと思っているところであります。

「北欧、暮らしの道具店のAWSマルチアカウント運用」

クラシコムはSREを率いている佐々木が「北欧、暮らしの道具店」のAWSマルチアカウントの運用について話しました。

シングルアカウント時代の辛かったことを踏まえてのマルチアカウント化への道のりの話で、マルチアカウントの状態で入社した私にとっては五体投地して感謝したい気持ちになりました。

もしシングルアカウントの状態で入社していたら、間違ってS3 bucketを削除してしまったりステージング環境と本番環境を間違ってオペレーションしてしまったりして大きな事故を容易に起こせてしまうので、SREチームの仕事を安全にできていなかったんじゃないかなと思います。

弊社佐々木のSREについての振り返りの詳細は下記記事も併せてご覧ください。

まとめ

初めての三社合同勉強会でしたが、活発に意見の交換が行われていました。SRE勉強会ということで、実際のプロダクトのケースを基にした発表も多く、弊社としても参考にしたい内容ばかりでとても勉強になりました。
今後もSRE分野に留まらず、新しい風を取り入れて行けたら良いなと思っています。ということでまたぜひ機会がありましたら合同勉強会よろしくお願いします!

primeNumberさんとカヤックさんのレポートはこちらです。

クラシコムでは一緒に開発を行っていけるSREエンジニアを募集しています!