【living間】ご利用者様インタビュー 藤村さん
こちらのnoteでは、living間のご利用者様をご紹介していきます!
インタビュー2人目は、フリープランご利用の藤村様にお話をお伺いしました。
<まずはじめに、学生時代からの簡単な経歴や趣味などを中心に、自己紹介をお願いします!>
藤村琢己です。大学時代は法律の勉強をしていました。ですが、学生時代から教育系の企業でインターンを重ね、いまは学校教育を支援する一般社団法人Foraの代表を務めています。
もともとは、”金融をどう法規制できるのかを考えたい”と法学部に進みました。高校生の頃にちょうどリーマンショックが起き、その際に父親が失業したことも理由でした。ただ、本来そういった勉強をしたければまずは経済学部に入り、総合政策の大学院に進むのが一番だったのですが、当時はそこまで考えずに進路を決めてしまい、学びたいことが学べないもどかしさを感じていました。
また、入学した年が2011年の4月で、ちょうど震災直後のタイミングだったのも転機の一つでした。世間的に良い大学と言われる法学部に入学したものの、学部の教授が「自分たち法学者は3.11に対して何ができるだろうか?」と悩まれていたのが印象的でした。また、3.11に関係なく授業だけが進んでいく様子にも違和感を抱きました。
「自分になにができるのだろう」と考えてもなかなか大学の中に答えが見出せず、悶々とした日々を過ごしていましたが、「大学生は自由な時間がたくさんある」「色々なことにチャレンジができる」といった声に背中を押され、まずはチャレンジできることにはなんでも挑戦してみようと思うようになりました。そういった経緯で出会ったのが教育系の会社でした。
最初のきっかけは、ハーバード大学教授の講演会に行き、そこで学生団体の立ち上げの話を聞いたことです。その後は、株式会社アクティブラーニング、特定活動非営利法人ISL等で、当時では珍しい長期インターン生をさせてもらいました。教育や人材育成の人づくりを通して、震災復興や地方創生に繋げていくようなポテンシャルが教育にはあるのだと感じたのを今でも覚えています。こういう世界のほうが好きかもしれないと感じて、教育系に関わっていくことにしました。
<学生時代から様々なチャレンジをされていらっしゃったのですね。
続いて、現在のお仕事について教えてください>
“一般社団法人Fora”という学校の教育支援事業を行っている団体を6年前に立ち上げ、進路を考えるワークショップを行っています。
私自身、学部選びだけでなく大学選びも間違えたと思っています。
「第二志望を考えることは、第一志望に落ちる前提だから考えたくない」という理由から、リスクヘッジが全くできていませんでした。学びたい意欲は比較的あったにも関わらず、「法律を勉強するならここは良い大学だよ」という周りの声を信じてあまり深く考えずに大学を決めてしまったため、学びたいことが学べなかったのです。
ただ、これは大学進学に限った話ではなく、大学卒業後に「最初の会社と合わない」「もっと考えておけばよかった」と思ってしまうのも同じだと思います。本質的な課題は、大きな選択を「なんとなく」で決めてしまうこと、ちゃんと向き合わずに決めてしまうことにあると思っています。
そういった自分の原体験もあり、キャリア教育を早期に、それも学校の授業の中で届けていきたいと考え、一般社団法人Foraを立ち上げました。
そして、コロナ禍前で50校、3万人ほどの学生に、進路を考える授業をしてきました。
現在は、2022年度からスタートする「総合的な探究の時間」、いわゆる”探究学習”の授業をバックアップする取り組みも行っています。“探究学習“は理念としても方向性としても素晴らしいと思いますが、いざ学校でやるとなると難しいことだらけです。
キャリア教育も探究学習も、担当する先生に高いレベルが要求されますし、担当する先生の負担も増えるので、学校現場で差が開いているのが現状です。それに加え “担当していた先生が異動したら、せっかくのよい実践でも引き継げずに消えてしまう”というもったいない事態も起きています。
そうならないように、外部が関わることで、探究学習やキャリア教育をどう持続的に発展させていけるか?にチャレンジしています。
<ご自身の経験から立ち上げたのですね。
それでは、Kurashiba living間を利用するようになった経緯を教えてください>
働いているスタッフに紹介してもらいました。
たまたま近くに用事があったときに、声をかけてもらったのが最初のきっかけでした。
体験利用ができると聞いて仕事をするつもりで行ったのですが、いざ空間に着くと良い意味で仕事をする気をなくしました(笑)。
空間の雰囲気や音楽、スタッフの皆さんの対応などを見ていて、ただ仕事をするだけだともったいないなと感じたことを今でも覚えています。せっかく体験できるならむしろゆっくりしたいなと感じて、そのように過ごしたのを覚えています。
その日は、締め切り間近の仕事もあり、ずっとバタバタしていました。
ゆっくりと過ごしはじめて5分もしないうちに、これまでずっと休めていなかったことや、焦りや不安があったことに気がつきました。また、いま本当に行うべきことはなんだろうか、出したい成果にどう繋がっているのかなどと、本当に大切なことを自然と考えるようになっていました。
そうやって、心が落ち着いたあとは、とても集中して仕事に取り組めました。
このオンとオフの切り替えがとても新鮮でした。
<ゆっくり気持ちを切り替えていただけたようで、何よりです!
普段はどのような働き方をしていることが多いですか?>
これまでは、半分は家で、半分は外で働いていました。
スタバとタリーズ、ベローチェ、たまにルノワール、といった感じで、「ここを使おう」と決めているカフェが最寄駅や移動先の近くに何箇所かあります。
それに比べると、麻布十番は「わざわざ」来る場所なのですが、心を落ち着けて働くことを定期的に思い出す場所として利用しています。
たとえばカフェで仕事をすると、まわりにも仕事をしている人がたくさんいることもあり、基本的にずっとオンになります。もちろん生産性を高めよう、ちゃんと働こうと自分にムチを打って頑張る働き方を否定はしませんが、それだけだと本当に大切なことを見失ってしまうかもしれないと感じています。
オーナーさんとお話しさせてもらったときに、Kurashiba living間はつい見失ってしまうような「大事な人と話したりゆったり過ごしたりする時間も大切」だということを思い出させてくれるような空間を目指しているのだなと感じました。
たとえ「わざわざ」来る場所にあっても、移動中の時間も「最近はそういうことを大事にできていたっけ?」と振り返る時間にさえなっています。その振り返りや内省の機会が、場所に行くことを通して得られる。そんな体験が自分の中ではとても大きくて、そういった魅力をもっと皆さんが感じられるといいなと思います。
この場所は、コーチングやセッションをされる方、仕事を頑張りすぎてしまうなかで、自分自身もちゃんと振り返ってみたいと感じる方にはとても向いている場所だと思います。
あとは、フリーランスや少人数の会社をされている方にもおすすめしたいです。
その中でも特に、業績を追うだけでなく人とのつながりを大事にしよう、と思っている人には、コンセプトや空間がマッチするのだろうと思います。
<ありがとうございます!まさにKurashibaが体現したいことを感じてくださっていて、とても嬉しいです。
先月よりスタートした、フリープランの使い勝手はいかがですか?>
とても満足しています。
カフェで作業をしていた時は、長くても同じ場所には2,3時間しかいられませんでした。午前中はこのカフェで、午後はこのカフェで、夜はこのカフェで、と色々なカフェを転々として仕事をするような働き方をしていました。
フリープランで1日を長く使えるようになった分、集中するときは集中する、ゆっくり休むときはゆっくり休むというふうに切り替えをしながら、快適に過ごさせてもらっています。
あとは、スタッフの皆さんの余裕や、落ち着きをもった接し方が心地よいなと思っています。
焦らずに過ごせるというか、良い意味でリラックスして利用させてもらっています。
ただ、最初は迷ったところもありました。
コロナ禍の影響もあり世の中はオフィスを減らしつつありますし、インターネット上で人と関係構築をして仕事も進めていける中で、定期的に同じ場所に通うということが流れ的には世の中に逆行している気がしたからです。
とはいえやってみないとわからないなとも思い、フリープランのメンバーになりました。
結果として、メンバーになってとてもよかったです。
直接の場や空間が持っている力は大きいなと感じています。
<悩みながらも使っていただき、ありがとうございます。
最後に、今後Kurashibaへ期待していることがあれば、教えてください!>
「Kurashibaを作った人たちによるコンセプトを語る会」があれば行きたいなと思います。
この場所自体が今の社会に対して問題提起している場所だと思うのですが、個人的にその問題意識にもとても興味があるからです
またスタッフの皆さんのバックグラウンドを伺うと、これまで色々なところで働いてきて今ここにいるんだなと感じます。それぞれの方が持っている魅力や、皆さん自身の問題意識なども聞いてみたいです。
私自身、理想的な暮らし方や組織の在り方、自分の人生に対する捉え方など、なかなか内省をしていても出てこないことがあります。ですが、人の話を聞いていく中で、「自分もそうかも」「確かにそれは大変だね」「それは大事にしていきたいね」と思い出せるような、他者を介して自己内省する機会は貴重だなとっています。
もしkurashibaがそういった会を主催されることがあれば、ぜひ参加してみたいです。
静かな挑戦をしているこの場の挑戦ストーリーに共感しているところもあるので、ぜひご検討ください!よろしくお願いします!
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