暮らしのヒント、のようなもの。お料理、インテリア、人生のあれこれ。
くらしアトリエは名前のとおり、「暮らし」をとても大切にしています。
活動を気持ちよく継続するためには、まずスタッフが自分自身の暮らしを楽しみ、より良くしていくことが大前提だと思っているからです。
「心地よく、楽しく暮らしていくこと」にこだわってるからこそ、今まで綴ったコラムの中にはそういった「暮らし」にまつわること、お料理、インテリア、そして人生のあれこれについて‥などがけっこう、あるのです。
きょうの「時々、コラム。」は、過去のコラムから「暮らし」にまつわるものをいくつか振り返ってご紹介してみようと思います。
1.ひたすらシンプルに「焼き野菜」
まずご紹介するのは、「ひたすら焼き野菜を作った」というコラムです。
noteさんでご紹介いただいたこともあって、たくさん「スキ」を頂いた記事でもあります。
野菜など、毎日食べる食材がとてもおいしい島根。身近な野菜も魚も卵も牛乳も、全部おいしいのが自慢です。
なので、料理は「シンプルに、食材の味を活かして」というところを突き詰めたくなる。
おいしい野菜は本当に「焼いた」だけでおいしい。味変として、スパイスをかけたり、ソースを添えたり。
そんな中で、季節の野菜を使っていろいろ試してみたのが、この記事でした。
自分たちが普段お客さまにおすすめしている調味料(塩、粒マスタード、デュカなど)を実際に使って、野菜との取り合わせを考えたり、手持ちのうつわの特徴…かたちや模様などを、野菜の色や姿と組み合わせたりするのがとても楽しくて、幸せだ!と感じた時間でした。
年を重ねるたびに、料理はどんどんシンプルになり、その代わりスパイスなどを取り入れたり、うつわで遊んだりできるようになってきた気がします。
いつまでもこうして、食に貪欲でありたいものです。
2.ひとりごはんの救世主!
次に、同じお料理ネタで、スタッフが台湾の「シェントウジャン」を作るのにハマってしまった、というコラムも書きました。
おすすめの豆乳を教えていただいたことからシェントウジャンにハマり、リモートワークのお昼や、オットが飲み会で不在の日の晩ごはんなど、ひとりで過ごすときには必ずと言っていいほど作っている私たち。
とにかく簡単でおいしくて、比較的「あるもので」できて、栄養もとれる。私なんて一時期「豆乳メーカー」を購入しようかと真剣に悩んでいたほどです(もともとは、おすすめの豆乳の話だったのに…)。
「ひとりごはん」のとき、手の込んだものを作る気にはならないのですが、でも「納豆ごはん」だけだとあまりにも味気ない。そんな時、アレンジが効いてその日の気分に合わせて作ることができ、しっかり栄養もとれて罪悪感がない「シェントウジャン」は、強い味方になりました。
今では、いろんな人に「シェントウジャンいいよ~!作ってみて!簡単だから!」と薦めまくっている私たち。何の得にもならないのに…と思いつつ、これから暑い夏の食欲がないときなど、大いに活躍しそうだな、と思っています。
記事はこちらです(イベントの後日譚として綴っています)。
いろいろと試行錯誤し、燻製ナッツを入れてみたり、ザーサイの代わりに高菜漬けを入れたり、いろんなお酢で試してみたり(お気に入りは黒酢)、そのたびに味が変わって、シンプルなのに飽きないのもお気に入りです。
3.家事の管理をしてみた話
それから、今年のはじめに書いたこちらのコラムも、たくさん反響をいただきました。
「家事を管理する」とありますが、さほど大げさなものではなく、自分のペースで、かつ合理的に家をきれいに保つために、iPhoneのリマインド機能を使って知らせてもらっています、という話。
「気づいたらやる」から「気づく前に知らせてもらう」という方法に変えたことで、家のあれこれが気になってそわそわする、みたいなことはなくなりました。
もちろん、リマインダーに言われても「きょうは無理!」ということも多々ありますが、そういう時は無理をせず次の機会に…あくまでも、自分が気持ちよく過ごせることが基本なので、身体やスケジュールと相談しながら、ぼちぼち続けています。
それにしても、この記事にたくさん「スキ」がつくというのは、皆さん家事のコントロールには悩むところが多いのでしょうか?
どうにか合理化したり、うまくやりたい、という気持ちが強いことのあらわれなのかなあ、なんて思ったりしました。お互い、頑張りましょう!
4.ライフサイクルと料理
次に、自分の家族の変化に従って、作る料理が変わってくる…という話。
子どもたちがいた頃はとにかく3食をしっかり作ることが大正解!という感じでいました。そのために、週末の作り置きも欠かせなかった。
でも、今は2人(と1匹)暮らしで、外食もほとんどしないので、自然と「いまある食材をどう活かして、かつシンプルにごはんが作れるか」というのを考えるようになりました。
手間のかかるハンバーグとかメンチカツとかは、子どもが帰省する時にしか作らなくなりましたが、天ぷらは作ることが増えました。
これは、自分が畑で野菜を育てるようになったことが大いに影響していると思います。カラッと揚げた天ぷらやかき揚げを、塩でシンプルに食べるのが最高です!
また、前述したシェントウジャン、シンプルに塩で焼いただけのお肉や野菜、などの献立も増えました。採れたての野菜はほんとうに、何もしなくてもすごーくおいしいんです!
でも、相変わらず「保存食」へのあこがれは強く…たくさん収穫できた大根で切り干し大根を作ったり、ここ最近は麹にハマったり…キッチンに立つことが楽しい、と思えることに感謝しながら、日々食材に向き合っていきたいと思っています。
5.いわゆる「一生もの」とは?
最後に、「一生もの」についての考察をしたコラム。
個人的にはすごく面白いと思っているのですが…。
何しろ、話のもとになっているエピソードが「若い頃に買った喪服」なので(笑)。
いや、これはけっこう女性あるあるだと思うのですが、ある日突然「スカート丈、短くない?」とハッとする瞬間、ありますよね?
「一生もの」という言葉にあこがれていた20代、そしてそこから数十年を経て、「一生」という言葉の意味がようやく分かってきた自分の思いが綴られています。
今年開催したイベント「好きな人の好きなものは好き」のときにも思いましたが、「私はこれが好き」というものがそれぞれにあって、でもそれって年代やライフサイクルによって変わってくるのが当然だと思います。
若い頃あこがれていた重たい鍋も、今となっては毎回「おもっ!」と感じるようになりました。でも、重くても使いたい。
だって、自分のテンションが上がるから。
でも、「もう卒業して、軽い鍋に変えよう」と思う日がいつか来るかもしれない。そういう変化も、前向きにとらえて楽しむ、という「生き方」をまっとうしたいなあ、と思っています。
くらしアトリエは、立ち上げた2005年当時からずっと、「日々の暮らしを楽しむ」ことを第一に考えてきました。
活動がままならない時も、おいしい野菜や料理、自分が自分のものさしで選んだ「もの」たちに励まされてきました。
毎日の生活を少し変えていくだけで、人生は確実に楽しくなる、というのは決して大げさではなく、自分たちが経験として確信していることです。
コラムを通じて、そんな暮らしのヒントを少しでも感じていただけたら嬉しいです。