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「素敵な人」の共通項を考えてみた。

くらしアトリエという活動を続けてきて、何が一番良かったかと聞かれたら、迷いなく「たくさんの素敵な人との出会い」だと答えます。

「素敵な人」というのは、雑誌に載ってるようなおしゃれな人とか、インテリアがかわいい家に住んでいるとかそういう意味ではなく、お話をしていて「ああああ、素敵!尊敬する!素晴らしい!」と感じ、「…この人に呆れられないように、頑張って仕事をしなければ。くらしアトリエと出会ってよかった、と思ってもらわなければ!!」と考えてしまうような人。

そんな私たち基準の「素敵な人」に、共通項があるんじゃないかと思い、考えてみました。

1.やってきたことへの自信とプライドがある

努力を惜しまず、つらいことも乗り越えて来られた方からさらっと発せられる自信に満ちた言葉に、はっとさせられます。

例えば竹かごを作っている原さんは、「今年も頑張って作ったから、いいかごができた!」と胸を張っておっしゃいます。島根県民にともすればありがちな「こんな作品でもいいんでしょうか…」という姿勢ではないのが潔くてかっこいい。

「自慢」ともまた違う、何だろう…「これだけのことをしてきてるのだから」という、プライドのようなものがにじみ出ている気がします。

2.自分視点ではなく、相手視点で考えることができる

「私の」「僕の」というのではなく、「これが売れることによって誰が喜ぶのか」に視点を置いてものづくりにあたっている人は、手に取ったときの「気」が違うように思います。…普段は非科学的なことは一切信じませんが、この「ものづくりする人、思いが作品にしっかり表れる問題」だけは、経験からも信じずにはいられません。

何かを生み出すときに、きちんと相手を思い浮かべている人…常に相手目線で思考できる方なんじゃないかと思います。

3.批判も甘んじて受ける

「シマシマしまね」の一番人気商品「龍岩さんのあられ」を作っているのは、邑南町銭宝地区のおばちゃんたちです。お会いした時、「気が付いたことがあったら、いいことでも悪いことでも何でも言ってください。」ときりりとした表情でおっしゃいました。今までもいろいろなお言葉をもらい、改良を重ねて来られたのだそうです。そういう姿勢で作っていらっしゃるから、「このくらいでいいだろう」という妥協のもとに作られたものとは全然違う。かっこいいんですよね~。

また、おいしいカンパーニュを追い求めて焼き続けておられる「朔のカンパーニュ」さんも、イベントなどで商品をお預かりする際にはいつも「お客様からの感想はいいことも悪いことも教えてくださいね」とおっしゃいます。

本当ならあまり聞きたくないことであっても、真摯に受け止めることが前進する道である、ということを理解されているからこその言葉で、素晴らしいなあといつも思っています。

4.家族間のリスペクト

目に見える仲の良さ、というよりは、「お互いへのリスペクトがある」というほうが正しいように思います。例えばご夫婦だったら、お互いの大切なものを大切にできている人たち。趣味でも仕事でも、相手のことを評価して、応援できる人、素敵だなと思います。

出雲市で手織りの作品を作っていらっしゃる樋野由紀子さんとご主人、雲南市でおいしいパンを作っておられる「杜のパン屋」さんご夫婦、大田市で縫製工場とセレクトショップを営む「ステッチクラフト」さんご夫婦…どこもお互いへのリスペクトがあるような気がする!毎回お会いすると「いいな~」と思います。

5.健康である

くらしアトリエの合言葉のひとつに「ステイヘルシー」があるのですが、特に歳を重ねてもキラキラしている人は、元気だし健康的、まさにステイヘルシーです。

先日お会いした洋菓子店のオーナーさんは、私たちよりもかなり年上なのですが、「まだ身体が丈夫なのにバリアフリーのリフォームとか勧めてくるでしょ、あれ嫌いなの!!」とおっしゃっていました。素晴らしい!

…ほかにもいろいろありそうですが、人間力なのかな、という気がしています。そして、その人間力はその人が大切にされているものを大切にし続けている、その姿勢や努力から伝わってくるんじゃないかな…。

島根にはほかにも、「素敵な人」がたくさんいます。私たちももっと多くの方に出会い、お人柄に触れて、物語を皆さんにご紹介していきたいと思っています。



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くらしアトリエ(地域と暮らしの発信)
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