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「うつわにまつわるエピソード」vol.3 島根のうつわ。

おはようございます。

オンラインイベントの企画のひとつ、「うつわにまつわるエピソード」を今回もご紹介していきます。今回は、地元・島根のうつわにまつわるエピソードを2つ。

まず、邑南町にあるカフェ「こめじるし」オーナーの米田さんからエピソードを送っていただきました。

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「同じ邑南町内で作陶されている森脇製陶所の森脇靖さんに依頼して作っていただいたピザトーストとミニサラダ用のお皿です。

森脇さんとの出会いはもう随分前ですが、器を作っていただいたのはそれからまた時が経ってからのことです。お話をさせていただくごとに自然の中で、あるがままの流れに身をまかせて、という考えに深く共感しそこから生まれる器たちが私たちも大好きになりました。

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依頼して作っていただいたお皿たちはどれもが1点1点違い、お客様にお出しするお食事をさりげなく演出してくれています。”ここにしかない器”をパートナーとして迎えることができたことは私たちの大きな喜びでした。」


こめじるしさんと森脇さん、同じ邑南町にお住まいのお二方はどことなく同じような雰囲気をまとっておられます。こめじるしさんに伺うと、いつもオーダーするピザトースト。トーストも手作りの天然酵母パンで、シンプルにおいしく、上に乗っているソースも具材もヴィーガン仕様、地元の素材を積極的に使っておられます。そして何よりもすっごくおいしい…。ピザトーストって「冷蔵庫に何もないときにトーストとピザソースと溶けるチーズで作る雑な料理」みたいなイメージがあるかもしれませんが、その先入観を根底から覆す、本当にていねいな仕事で作られたピザトーストなのです。森脇さんのお皿の持つ無垢なイメージが、こめじるしさんのお料理にとてもよく合っていると思います。

森脇さんの作品は、ただいまネットショップでも販売中です。良かったらこちらもご覧くださいね。同じ「雲釉」と名付けられたマットな質感のお皿や鉢、ご飯茶碗もあります。


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こめじるし2019.8.3-5

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カフェこめじるしさん … 島根県邑智郡邑南町下田所1570 不定休なので、ホームページをご確認ください。



次に、出雲市斐川町の「ながせファーム」園山さんからのうつわのエピソードです。地元である出西窯の青い鉢をご紹介してくださいました。

園山さん出西鉢

「出西窯の青い食器は、斐川の人ならひとつは持っているのではないでしょうか。お祝いやお返しなど、出雲地方では何かあればいただく機会が多い食器です。

我が家にも、幼いころからこの青の食器が家にたくさんあり、中でもこの鉢は「煮しめ」用。

祖母が季節の煮物を作ると必ずこのお皿に盛り付けてくれ、私はその煮しめが幼いころから大好きでした。

うつわを見ると懐かしい思い出や煮しめの味を思い出します。」

これは本当に「出雲地方あるある」で、何かにつけて贈り物でいただく機会が多いのが出西窯の食器です。我が家にも、引き出物でいただいたそば猪口など、自分で買ったものではない出西のうつわがいくつかありますし、親戚に行くと本当にごく当たり前に、青や黒の菓子鉢や取り分け皿が出てきます。島根に来て最初の頃は「出西ブルーだ!」とときめいたりしていましたが、次第に「これは出雲の人にとっては日常食器なんだな」ということが分かり、なるほどこれが民芸か…と感じた記憶があります。出西窯はある意味、島根に暮らす人の「うつわの基準点」みたいなところがありますね。園山さんが大切に使っている鉢、この青い色に、茶色い煮物がよく合うんですよ~。おばあちゃんの味、大切にしていきたいですね。

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ながせファームさんは出雲市を中心に、イベント出店などをされています。3月~12月の第4日曜日に開催の「Sunday Market CiBO」に毎回出店されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。


森脇さんも出西窯さんも、地元の土や釉薬を用い、ここにしかないうつわを作り続けておられます。暮らしに溶け込み、使う人によって完成されていく、「用の美」のうつわたち。そんなうつわが地元にあることが、私たちの誇りです。


エピソードは引き続き募集しています。写真を1~2枚と、そのうつわにまつわるお話をメールフォームにてお送りください。

オンラインイベント「うつわと暮らしを楽しむ秋」の概要はこちらのページからどうぞ。





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