コントロード 第五十三話「舞台を降りて流した涙~内村さん舞台お手伝い⑥~」
ずぶ濡れで重い舞台美術のバラシを終えた。
楽屋に戻ると、そこにはもう僕たち以外は誰もいなくなっていた。
打ち上げの店の予約時間が迫っており、キャストの方や主要スタッフさんがいなければ打ち上げは始められない。荷下ろしがあったり、資材をトラックで運搬するためのスタッフさんは打ち上げに出られないか出られたとしてもかなり遅れて参加するというのは舞台の世界ではよくあることだ。
今回は僕らもバラシを手伝っていたのだから当然である。
ここから先は
2,645字
¥ 100
お金持ちの方はサポートをお願いします。サポートを頂けたらもっと面白く効率的に書けるようofficeやadobeのソフトを買う足しにしようと思っています。でも本当はビールを飲んでしまうかもしれません。