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"因数分解"を咀嚼する

「物事は"因数分解"だ」

と5月から私の上司になった人は最初からそう言っていて、先日受けた講義でもそう言っていた。

私は、その言葉を聞いた当初、ポカンとしてしまったのを覚えている。

「あれ。"因数分解"って、どう使うんだっけ。」

中高で習ったはずのその単語は、日常生活に浸透していなかった。


"因数分解"は、「ぇ、数学面白いじゃん!」と捉えることが出来た一つのきっかけになった項目だったように思う。数式を覚えて、間違い探し感覚で、どんどんクリアにする感覚が気持ち良い。そんな思い出。分かるようになってから、数学の点数が格段に上がり、「クラは、文系か理系かに分けれないな...どっちなんだろか」と高校3年間お世話になった担任に言われた記憶も蘇る。私は当時も現在も"感覚"が全ての原動力で、それ以上でも以下でもない。

「そうだ、私、"因数分解"好きだったなぁ。」

過去の自分というものは、どうしてあの時に夢中だったのか思い出させてくれる若い師のようであると思う。過去は、現在の自分が何なのかを教えてくれる。

そんな中で思い出したのは、私は"たすき掛け"を多用して問題を解いていたこと。公式を使うよりも圧倒的に多かったかもしれない。この思考が見事に自分に当てはまっていたのはきっと、「見方を変えて物事を捉えたい」という観点が一致していたからだろう。


そういった記憶を思い出すが、それを日常生活に当てはめるには、何らかの力が足りてないらしい。
言われた当時も改めてそう言われた先日も「"因数分解"ってなんだっけ。」と思ってしまい、どこかフリーズしていた。ようやく向き合わねばならぬと、少し時間をとり、言葉の意味を調べながら自分の中で咀嚼してみる。

けれども、まだまだ時間はかかりそう。ただ、それが使える、過去に使えてたという事実は呼び覚ますことが出来たから、ゆっくりでも良いから徐々に慣らしていっても良いんだろうな、と。そう思うわけだ。

いただいたサポートで本を買ったり、新しい体験をするための積み重ねにしていこうと思います。