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石原路子さんのテディベアによるファン・ゴッホ初期絵画世界の再現パート2〜海野千尋さんによる創作人形との共演

父親と同じ牧師になることに挫折したファン・ゴッホは、27歳の時に画家になる決心をし、独学で絵を学び始めました。そして、とりわけミレーを敬愛し、模写と写生を繰り返していました。

ミレーは農村で働く人を主題とした作品を多く遺しました。敬虔なキリスト教信者であったファン・ゴッホにとって、農作業に勤しみ日々の糧を得る農民は貧しくも尊い存在で、ゴッホの初期の作品では、そのような農民の暮らしが多く描かれました。

引き続き、我が家の楽屋に所属する石原路子さんによるテディベア達に、そんなファン・ゴッホの初期作品の世界を演じてもらいました。

日本国内では、10カ所の美術館にファン・ゴッホの作品が所蔵されています。今回選んだ作品は、山形県の山形美術館に所蔵されている「雪原で薪を集める人々」です。

作品では、雪原の中を、森で拾い集めた薪を抱えて歩く農民一家が描かれています。冬の間、煮炊きして暖を取るために、薪は決して絶やしてはなりませんでした。画面左の夕日は、日暮れが近いことを知らせています。絵全体に明らかにミレーの影響が見られます。

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フィンセント・ファン・ゴッホ作「雪原で薪を集める人々」1884年1)
山形美術館(山形県山形市)蔵

再現にあたって、雪原と薪は、「エアー」とし、皆さんの想像によって補ってもらうことにしました。雪原を歩く一家を4体をテディベアが演じます。夕日の再現には、海野千尋さんによる、ほんのり桃色のお嬢さん、に友情出演してもらいました。

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ファン・ゴッホ初期絵画世界の再現〜石原道子さんと海野千尋さんの作品による共演

この空気感はいかがでしょうか?
皆さんに、テディベア達と、ほんのり桃色のお嬢さん、との共演を楽しんでもらえたら、嬉しいです。

パート1は、こちら

文献
1)大嶋里奈・他編:孤高の画家ゴッホ〜クレラー=ミュラー美術館所蔵品でたどる〜. 時空旅人別冊. 三栄, 2021. P103

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