池田動物園のリャマ
家は人が住み、中で動くことで、空気が動き、風が流れて、保たれます。倉敷の街でも、ぽつぽつと空き家を見かけます。人が住まなくなった家は、すぐに朽ちて廃屋になってしまいます。
陸上の哺乳動物にとって、「毛」は家です。剥製やぬいぐるみは、毛並みがそろっていますが、生きている哺乳動物は、動き回って、風に吹かれ、草木や大地に擦れ、毛が乱れて絡み合うことで毛の保温性や保護性が保たれます。
リャマは、南アメリカのアンデス山脈に住む草食動物です。アンデスの高地平原は、風を防いでくれる樹木がなく、リャマは寒冷な強風に直接さらされて生きています。リャマは日本の冬も、屋外で過ごしていました。乱れて絡み合った毛に覆われて、暖かそうです。
冬の屋外で過ごすリャマ(池田動物園・岡山市北区京山)