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倉敷の3人の作家による魅力的なブルー
倉敷市本町の「Art space 路ゞ」で、何とも言えない魅惑的なブルーをした二つの器に出会いました。倉敷市大島に窯を構える岡島光則さんのコーヒーカップソーサーと、倉敷市阿知の兜山窯陶房の岡本達弥さんによる盃です。
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それらのブルーは、空のブルーでもなく、海面のブルーでもない、とても深みのあるブルーです。何のブルーなのだろうか?、と思い巡らしていたところ、フリーダイバー・篠宮龍三さんの著書を想い出しました(篠宮龍三: 素潜り世界一 人体の限界に挑む. 光文社新書705, 光文社. 2014. P57-88)。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49470567/picture_pc_ff6212db5cdff3d156446018c9936d42.jpg?width=1200)
フリーダイビングは空気タンクなどの呼吸器材は一切使わず、人の息だけでどれだけ潜れるかを競うスポーツです。ダイバーが海面下30m以上の深さを進むとき、肺が圧縮されて体の浮力が無くなり、重力に任せて、40m、50m・・・と静かに海の中へおちてゆきます。そのとき海は、ライト・ブルーからディープ・ブルーへ、ディープ・ブルーからダーク・ブルーへ、ブルーのグラデーションが深まり、闇に近づいて行くといいます。
岡島さんのコーヒーカップソーサーは、ちょうど、ディープ・ブルーからダーク・ブルーへと変化する、海の深さを現していたのでした。
深度100mを越えた世界は、グラン・ブルーと呼ばれる濃く深く均一なブルーに包まれ、もはや人工的には表現できない世界であるといいます。
岡本さんの盃は、グラン・ブルー手前のダーク・ブルーではないか、と想像しました。
追伸
浅い海は太陽光が到達し、また波と風が大気と海とを攪拌します。
浅い海のライト・ブルーと遭遇しました。白神典大さんによる青いガラスビースを用いた片口です。器の中では、海に差し込んだ太陽光が海中で揺らめいています。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/52957480/picture_pc_19360254a5aabbd2f0ea77ce2277eb61.jpg?width=1200)