2019年の始まりに ~「誰もが自分の強みを活かせる世界」を目指して~
新しい年が始まりましたね。2019年、私は51歳を迎えます。新しい年のはじまりに、少し自分のこれまでを振り返り、今後どうしていきたいか、改めて考える時間ができました。
前回の記事『劣等感とミッションが生み出す力』で書いたように、私の原動力はずっと「劣等感」と、そして「誰もが自分の強みを活かせる世界をつくる」というミッションでした。これを胸に、人事マネージャーとしてさまざまな現場を渡り歩き、転職7回、計8社(現職含む)を経験してきました。
「常識」を覆したいという強い思い
「誰もが自分の強みを活かせる世界の実現」を目指して働く中で、私が本当に実現したかったのは、いわゆる『常識』を覆すことでした。例えば、こんな声を耳にすることが少なくありませんでした:
「女性はマネージャーになれない」
「子どもがいる女性は仕事で活躍できない」
「女性は数字に弱く、よく間違える」
「女性は感情的で理論的でない」
「女性はITに疎い」
「転職が多いのは良くない」
「40代、50代に良い転職口はない」
「子育て中の女性には良い職が見つからない」
こうした偏見や固定観念を前にしても、「そんなの間違っている!」と全力で覆そうと、まさに戦うように働いてきました。「女性だってマネジメントを担えるし、40代、50代の転職だって可能にできるはず」と。仕事を楽しむ余裕さえ持てないほど、「分かってもらいたい」「変えたい」という思いに突き動かされていたのです。
空回りし続けた日々、そして気づき
正直なところ、仕事を「楽しむ」よりも、必死でした。「なぜ分かってくれないんだろう」という想いが強く、ただただ魚が陸で口をパクパクさせるように、息苦しく訴えているような感覚でした。どんなに一生懸命に取り組んでも、組織全体がすぐに変わることは難しい。自分の思いが空回りし、理解してもらえないことが増え、腹が立つことも多かったです。
でも、あるとき気づいたんです──それぞれに違う考え方があって、それを理解しようとしなければ自分が苦しくなるだけだということに。自分が「正しい」と思っている価値観だけを押し付けるのではなく、まずは相手の考え方も尊重しなければ何も始まらないということを、痛いほど思い知らされました。そして、自分の願いが理解されないことに悲しんでいたのも、実は今日まで続いていたことに気づいたんです。
2019年、新しい自分を探して
「これからどうしていきたいか?」──この問いに向き合い始めた今、私は「もっと仕事を楽しみたい」と強く思っています。振り返ると、これまでは「自分の価値観を理解してもらわないと」という一心で動いてきましたが、もしかしたら、そのために費やしたエネルギーを少し方向転換してもいいのかもしれません。
今までは「わかってもらわないと」というリスクを取ってきましたが、本当はもっと違う種類のリスク──「楽しむためのリスク」を取るべきだったのかもしれません。正直、反省も遅すぎるかもしれない、と思いました。でも…いや、遅すぎることはないのかもしれません。
ほぼ日刊イトイ新聞の糸井重里さんが言っていた言葉、「やってしまってもいいのかもね。」そう思える自分がここにいることに、少し安心しました。「今からでも遅くない」──そう感じた今年、私は新しい自分の在り方を模索し始めます。
この新しい年に、自分の中でやりたいこと、伝えたいことを大切にしながら、少し肩の力を抜いて仕事を楽しんでいきたい。ここからどうなるかはまだわかりませんが、「誰もが自分の強みを活かせる世界の実現」に向けて、私なりの歩みを進めていきたいと思っています。
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