セーラ・クルーに対する勝手な思い込み……☆★☆彡
子どものころに最初に読んだ童話が「小公女」だったと記憶している。
私の頭の中ではセーラクルーは金髪のお姫様だった。読んだ本の挿絵がモノクロだったから、外国のお金持ちの女の子はみんな金髪の巻き毛だと思っていた。
ところがアニメで見たセーラは黒髪だった。
あたしのセーラはどこに行ったの。
優しくて、健気な女の子だと思っていたのに、イメージが崩れてしまった。
最近になって、文庫版と完全版を読んだら、芯のしっかりしたかなり大人びた女の子だった。
セーラが屋根裏部屋で「ここはマリー・アントワネットが幽閉されたバスティーユの牢獄だと思うことにしたのよ」と書いてあったのを見て、そうか、アントワネットはオーストリア公女、マリア、アントニアだった。
「ベルサイユのばら」と「小公女」がそんなつながりがあったなんて。
どんなに貧しくても心はいつも公女のように、気高く、と屋根裏部屋でいっていたセーラにあこだれて、障害者だからといって、いじめられても差別されても、ひねくれたりしないように生きようと思ったのだった。