見出し画像

最初に好きになった漫画は「東京シンデレラ」と「白いトロイカ」

 東京シンデレラは昭和40年に「週間少女フレンド」に連載されていた。絵は細川智恵子さんだったけれど、原作は生田直親さんだった。

 白いトロイカは水野英子さんの作品だった。白いトロイカは何度も出版されているから手元にあるので読み返すことができるが、東京シンデレラは若木書房から出版されたような気がするが定かではない。

 東京シンデレラの総集編が出たことがあって、大事にしていたが、昭和45年の洪水でほかの雑誌やコミックスといっしょに水没してしまったから、読むことができない。

 水野英子さんの描く薔薇の花は美しかった。

 池田理代子さんのデビュー当時の絵は水野英子さんの絵によく似ていた。のちに、池田さんが大学の学費を稼ぐために漫画を描き始めて、好きだった水野さんの絵を真似したとインタビューで話されていた。

「ベルサイユのばら」のワンシーンが「白いトロイカ」のシーンとそっくりでもしかしてユーモアでそうしたのかと思ってしまった。

 ロザリーが初めてベルサイユ宮殿に行くときにフェルゼンとアンドレがついて行くシーンがロザリンダがオペラ座に行くときの構図とそっくりだと思って見比べてしまった記憶がある。

 いつの間にか漫画を読む余裕がなくなって、いまの漫画は全く分からないが、むかしの漫画はよく覚えている。

 昨日、萩尾望都さんの対談集を買ってしまった。

 学校が楽しくなかった私を支えてくれたのは漫画だった。

 コバルト文庫にはまったのは30代になって、失業していた時代だ。

 なぜか、その時に新聞に投書を始めた。

 文章を書いて原稿料のようなものをもらったのはその時が最初だ。

 お金が稼げる物書きになりたいと無謀な夢を見たのもその時だが、そのあと仕事が見つかって、そんなことをする時間が無くなった。

 その気持ちがいまもくすぶっていて、「無理よ!」といわれたのが口惜しくて、エッセイ教室などどうでもよくなった。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?