子どもの居場所……👧👦🧒
小学生のころ、友だちのおかあさんが亡くなって、少し経っておとうさんが再婚しました。
新しくできたおかあさんは、いけばなやお茶の先生でした。
ある日、友だちの家に招待されて何人かで遊びに行きました。
何日かして、もう家には遊びに来ないで、といわれました。
おかあさんは、新しくできた娘の友だちを選んでいたのでした。
私は、その中から外されたのでした。ほかにも成績の割る子が外されていましたが、私は見た目で外されたのです。
脳性麻痺の私は、知的障害があるように見えたのでしょう。
60年も前の事ですから、友人は忘れたかもしれませんが、私は絶対忘れません。
その友人とは8年前に絶交しました。
やっと、本当のことが言えた気がしました。
なぜ、子どもの頃に友だちをやめなかったかというと、私の母が言ったからです。
「あの子から居場所を奪わないであげて、お前が『うちに来ないで』といったら、あの子には逃げていく場所がなくなるから」といったから、私はその子の家には行かなくなったけれど、その子はわが家には、ずっと来ていました。
学校では付き合いがないのに、日曜日になると朝から、わが家に来て、夕方までいるのです。話もせず、漫画を読んでいました。
母は、その子が継母にいじめられていたことを知っていたからです。
母とその子の実のおかあさんは遠縁の親戚だったからです。
結婚してからも、私の実家によく来ました。
私には意味が分かりませんでした。
でも、実家は実家で私の家ではないから、あまり来ないで、とは言えませんでした。
この関係はいつまで続くのか、と疑問を感じました。
でも、母が亡くなって、関係は終わりました。
長い間、自分を偽ってきたと思いました。
やっぱり、子どもの頃にちゃんと喧嘩をするべきだったと思いました。
そうしたら、別の関係が生まれていたかもしれないと思います。