あたしの飼い主は手がかかる……🙁🙁💛🧡
あたしにはおばあちゃん姉妹も飼い主がいるんだけど、妹の方が手のかかる困ったちゃんなのよね。
何日か前に、訪問リハビリに理学療法士とかいうひとに、リハビリの時間を変えてもらってもいいですか、って、いわれて「いいですよ」なんていっちゃって。
「どうしよう、クララ11時45分からなんて、午後からお風呂なのに、お昼ご飯を食べる時間がないよ」
だから、そういうことはおねえちゃんに相談してからお返事します、って、いわなくちゃ。
「そうだよね。おねえちゃん怒るだろうなぁ」
おねえちゃんは、あんたが「いやです」って、いえないのを知っているから、何か方法を考えると思うよ。
「そうかな?」
そうだよ。
困ったちゃんから話を聞いたおねえちゃんは、不気味な笑みを浮かべていったのよ。
「きょうの午後にケアマネさんが来るから、来たら電話してもらおう」
「え、人がいなくて、時間通りに訪問できないから、ずらしてもらいたい、って、いってたから無理だよ」
「それならその時間に、来てくれるところを探します、って、いってもらうから大丈夫だよ」
おねえちゃん、なんか怖いよ。
おねえちゃんは、妹が病気で長い入院をして。車いすでおうちに帰ってきてから、ずっと介護保険と障害者総合支援法のサービスを利用しながら、お家で介護しているんだよ。
おねえちゃんは脳性麻痺、っていう障害があるんだけど、妹が病気になるまでは、介護保険のケアマネさんだったんだって、だから、福祉制度にはある程度詳しいんだって。
「おねえちゃん、だいじょうぶ?」
困ったちゃんは不安そうだけど、あたしは寝ちゃうよ。おやすみ。
あら、ケアマネさん、こんにちは。
「クララちゃん、こんにちは。今日もかわいいわね」
あたしはいつだってかわいいわよ。
困ったちゃんは、ホッとした顔をしてる。
ケアマネさんが電話してくれたんだね。
「ありがとうございました。助かりました」
「いえいえ、なるべく早く元の時間に戻してくれるそうです」
「全部の事業所がそうだとは思いませんが、利用者に直接言えば思い通りになると思っているところがあるみたいなんです」
「そうなんですね。これからは私に先に相談してください、って、伝えますね」
「お疲れさまでした。来年もよろしくお願いします。
よかったね、困ったちゃん。
おねえちゃんがいってたんだけど、利用者と話し合って。必要なサービスを決めるのはケアマネの仕事なんだって。
だからサービス事業所は変更するときは、ケアマネに先に相談しなくちゃいけないんだよ、ってほっぺを膨らませてたよね。
「あたりまえよ、うちの困ったさんは、他人にはいい顔しちゃうんだから、わかってて、いうのはずるいんだからね」
うちの飼い主(おねえちゃん)は間違ったことが嫌いだ。
相手が誰でも、間違いは正さないと気が済まないのだ。
だから、失敗が多いんだよね。
大丈夫かな。
また、胃が痛い、って、言わないでよ。
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