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「花の輪」の思い出……🌸🌸
早いもので、障害者の居場所だった「花の輪」を閉鎖してもうじき8年になります。
千葉市には5人以上で開設できる独自の小規模作業所(ワークホーム)の制度があります。
「花の輪」も最初はワークホームでしたが、利用者が重度の人が多かったので市の基準を満たすことができずに、途中で助成を打ち切られましたが、開設者の水本恵子さんが私財を投じて亡くなるまで継続しました。
私は開設の準備に参加して、3年かけて開設にこぎつけたけれど、開設後に生活のために高齢者の介護保険のケアマネージャーになりました。
もう20年以上前のことですが、熱意は伝わるものだとそのときに学びました。
作業所として借りた事務所のトイレは和式トイレで、障害者様に改修しなければならず、改修費を出してくれる助成金制度を探して、応募しました。
まさか通るとは思わずに「もう、改修工事は始めてしまいましたが、改修費がありません、よろしくお願いします」と書いて、改修中の写真を付けて送りました。
ダメもとで送った申請が通って、無事に作業所が完成して、利用者も集まって、これで、どんなに重度の障害があっても、家以外に行くところが確保できました。
よかったなぁ、と思ったのですが、私にお手伝いできたのはここまででした。
私は千葉市民ではないので利用者にはなれず、指導員になるだけの資質は持ち合わせていなかったようで、後は他の方にお願いして、そこを去りました。
ワークホームの認可を取り消された「花の輪」にボランティアとして再度通うようになった時、水本さんは人工呼吸器が必要になっていましたが、毎日ヘルパーさんと共に通っていました。
本当に最後まで障害者の居場所を確保しようと必死に頑張っていました。
病に倒れても、ニュースを発行し続けました。
息を引き取る直前に「あとはお願い」と言われたけれど、会員の皆さんにお別れの言葉を書いただけで、何もできていない自分がふがいなくなりますが、水本恵子さんの思いだけでも書き残したいと思っています。