ポータブルカセットプレイヤーが壊れて思うこと
部屋の片付けをしていた際、学生時代に録音したと思われるカセットテープが出てきた。懐かしくなり、ポータブルカセットプレイヤーを探し出して再生したけど動かない。なにやら動作はしてるようだけど、テープがいっさい回らない。
故障の原因を確認するために、YouTubeで修理の動画を見ながらポータブルカセットプレイヤーを分解する。ネジをひとつひとつ外して中を開けてみると、動力を伝えるためのゴムが伸び切っていた。
さっそく交換して再び動くか確認したけど、残念ながら動かなかった。おそらく基盤の故障かもしれず、修理はここで断念。
思い返すと高校から大学までの7年間くらい、このポータブルカセットプレイヤーにお世話になっていて、よくバンド演奏や思いつきアイデアを録音していた。
ガチャガチャと再生や早送り、巻き戻しの機械式ボタンを押しながら、内臓スピーカーから出てくる少しこもった感じの音を聴いて楽しんでいた。この直感操作の心地よさは、今のデジタル機器だとなかなか味わえない。また、内臓スピーカーの音が好きだったことを思い出した。どことなくチープ感はありながら、中音域の温かみや空気ごと録音している感じがたまらなく好きだった。
今ではスマホひとつでほとんどのことができるようになり、ポータブルカセットプレイヤーが担っていた役割もそれに含まれる。
録音した際の音質、スピーカーの音質などはポータブルカセットプレイヤーよりもはるかに良いと思うけど、全てが上回るというものでもない。カセットにはカセットの良さがあり、それはスマホでは出せない魅力なのである。
今回ポータブルカセットプレイヤーが壊れたことで、どうしてもカセットテープで音楽を聴きたくなった。新たなポータブルカセットプレイヤーを見つけるしかない。
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