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断捨離ブームでスッキリから10年経っての「後悔」と「再収集」
約10年前に断捨離やモノ持たないミニマリストなどが大注目された時期がありました。(今でもそうかも知れませんが)
私もそのブームにのって、いろんなモノを必要不要に分けて、不要なモノは捨てまくりました。
再び読むかも知れない本は自炊(自分で本を裁断してスキャンしてデータ化すること)し、当時バンドをやっていたので、音楽CDやビデオテープ、MDやカセットテープ、ギターマガジンなど合計すると約2,000点くらいあり、それらも必要なものだけデータ化して一気に処分しました。
モノで溢れかえった部屋が一気にスッキリし、当時は爽快感でいっぱいでした。
それから約10年経過しましたが、今では「捨てなければよかった」という後悔で溢れかえってます。
後悔のいちばんの理由は「過去の思い出と結びつきにくくなった」ことです。
最近、学生の頃を思い出そうとしたのですが、記憶だけだとなかなか思い出せず、たまたま荷物整理してたときに出てきたポータブルカセットプレイヤーを触った瞬間に、あれこれ昔のことを思い出すことができました。
昔のことを思い出すときに、頭の中だけで考えて思い出すことと、実際にモノを触って思い出すことを比べると、圧倒的にモノを触って思い出す方が鮮明に思い出すことができます。
それはCDのケースについた擦り傷だったり、本に染み込んだ匂いだったり、ビデオテープの背表紙の手書きの文字だったりと、五感を刺激する要素がモノにはたくさん含まれています。
モノを介して過去の思い出にたどり着く、と言っても良いかも知れません。
後悔をきっかけに、モノには思い出を引き寄せる目印のような役割があると思うようになりました。
モノを捨てて後悔しましたが、実は新たな発見もありました。
それは捨てることで、自分の中で「本当に価値あるモノが何か」がはっきりわかることです。
実は今、自分が本当に価値あると思うモノを再収集しています。
主にCDやDVDがメインですが、モノがあることで当時の思い出が鮮明に甦り、モノと思い出の大切さを実感しています。
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本当に自分にとって大切なモノには、道具としての役割以外にも思い出を引き出す力があることを、今回の経験で学びました。