「限られた空間」で起こるミステリーが好き
子どもたちがミステリーに興味を持ったら、是非とも知ってほしい作品があります。それが次の3つです。
今回紹介した3つの作品には、ある共通点があります。
それは「限られた空間」で起こるミステリーということです。
「限られた空間」で起こるミステリーの魅力は、場所の縛りがあることで登場人物が限定され、犯人は誰なのかと考察が楽しくなります。
さらに、場面展開が少なく自分の頭の中で配置構築がしやすくなり、よりリアルに考察を楽しむことができます。
漫画『金田一少年の事件簿』で「限られた空間」のミステリーを知る
漫画『金田一少年の事件簿』の内容は、金田一耕助の孫である主人公の金田一一(きんだいち はじめ)が幼馴染や警察と一緒に不可解事件を解決していくミステリー漫画です。
この漫画は読者も一緒に謎解きに挑戦できるような描写や、不可解なトリックの解明など、魅力ポイントがたくさんあります。
その中でも私が一番魅力的に感じたのが、「限定された空間」のミステリーということでした。
限定された空間で起こる不可解な事件が、とても奇妙かつ魅力的で、心の底から興味をそそられてしまいました。
ゲームでも「限られた空間」のミステリーを体験
その「限られた空間」のミステリーのゲーム版が『かまいたちの夜』です。
当時、高校生だった私はスーパーファミコンで発売された『かまいたちの夜』に興味を持ち、すぐさま購入。
雪山のペンションで起こる不可解な事件を、コントローラを持ちながら熱心に読み進めていました。
『かまいたちの夜』は「サウンドノベル」として売り出されていた記憶があり、リアルな背景に人物シルエットと不気味なサウンドが合わさり、本当に怖かったということを覚えています。
『館シリーズ』にノックアウトされる
しばらく経って、何気にミステリー小説が読みたくなりました。
図書館でいろいろとミステリー小説をあさりますが、「限られた空間」で起こるミステリー小説が見つかりません。
「いやいや、漫画やゲームにあるんだから必ずあるでしょ」
そうやって探すことを続けた結果、ようやく「限られた空間」で起こるミステリー小説を見つけることができました。
それが、『十角館の殺人』をはじめとする綾辻行人さんの館シリーズです。
(※特に好きなのが、館シリーズ1作目の『十角館の殺人』と3作目の『迷路館の殺人』)
とある建築家が建てた一風変わった館で起こる不可解な事件、そして読者の思い込みを逆手にとった叙述トリックなど魅力満載の小説。はっきり言ってこれには参りました。
「限られた空間」で起こるミステリー設定はバッチリで、小説の冒頭ページには館の見取り図まである。
読み進めていくうちに頭の中に館の内部がどんどん構築されていき、完全に小説の世界に没頭します。
ミステリー作品を体験したいときは、この「限られた空間」で起こるミステリーをおすすめします。