音楽をデータで聴くようになって変わったこと
音楽をデータを聴くようになってから、いつでもどこでも気軽に音楽を楽しめるようになった。
けれど、このことで変わったこともある。
それは、目や手で触って音楽を楽しむことが減ったこと。
音楽を聴くとき、以前は次のステップを踏んでいた。
聴きたいアルバムを選ぶ
CDを手に取る
ジャケットを見る
収録曲を確認する
ケースを開く
CDを丁寧に取り出す
CDプレイヤーにCDを入れる
再生ボタンを押す
ここまでやらないと音楽を聴くことに辿り着けなかったけど、今はスマホを数回タップしただけで音楽が再生される。
複数回の動作が省けて時間が効率化されたけど、以前の聴き方にも楽しむポイントがたくさんあった。
まずはアルバムジャケットを見て楽しむこと。
アルバムの顔とも言うべきジャケットをふんだんに堪能し、ライナーを読んで、特に海外ミュージシャンの場合だとアルバムの内容や制作経緯などを知ることもできて、より深くアルバムを楽しめる。
また、ケースもデザインが凝ったものや紙ジャケなどがあり、LP時代の雰囲気を再現したものまである。
目でも手でも音楽を楽しむことができていたけど、今はスマホの液晶画面を見ながら指でチョンと触るだけに変化してしまった。
なんとなくだけど、これまでは音楽が特別なお客様だったのが、今では身近なご近所さんになった感じがする。
これが悪いというわけではないのだけれど、無駄の中にも楽しめるポイントがふんだんにあって、それが便利になることで自然と減っているとすると、なんだか考えさせられてしまう。