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電話越しのギター演奏

高校時代にバンドをやっていた時の話ですが、休みの日にドラム担当のNくんに電話をかけたところ、「最近ギター練習してるんだ。ちょっと電話越しに聴いてみてよ」と言われました。

電話の受話器からは少し音が潰れたローファイなギター音が聴こえはじめました。ただ、おかしなことにギターを弾き始めたばかりの人が出せる音ではありません。しばらく聴いていると、どこかで聴いたフレーズが聴こえました。それは、バンドのギター担当がよく弾く「手癖フレーズ」でした。

「おやおや?」

「本当にNくんが弾いてるの?」と聞いてみると、、、

実はNくんの家にギター担当のTくんが遊びにきてたらしく、私を電話越しに驚かせようとしたようです。

ギターのフレーズは弾く本人の癖が出て、音を聴いただけで誰が弾いているのがなど特徴がわかります。電話越しでもその特徴がわかることに、その時はビックリしました。

ちなみに、電話越しのギター演奏は意外と面白くて、そのまま「あれを弾いてよ。じゃあこれも」とリクエストが続き、かなりの長通話になりました。電話代の請求を気にしつつ、電話越しのギター演奏を楽しんだことは今では良い思い出です。

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