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『ノルウェイの森』から学ぶ文章のコツ

「村上春樹さんの作品の『ある文章』が思い出せない。文章のテクニックについて登場人物が説明している箇所があったような、、、」と、私は思い出せずにずっとモヤモヤしていました。

過去に読んだ作品を思い出し、海辺のカフカかなと思って読み返してみたけど違う、パン屋再襲撃かなと思って読み返してもこれも違う、ということが続きました。

もう見つからないのではと思った矢先、ようやく見つけることができました。探し求めていた『ある文章』は、村上春樹さんの代表作でもあるノルウェイの森』の上巻に書かれていました。

登場人物の小林緑が、地図の解説を書くアルバイトでの書き方のコツを話しているシーンがあります。それがこちらです。

ちょっとしたことでいいの。たとえばね、ダムを作るために村がひとつここで沈んだが、渡り鳥たちは今でもまだその村のことを覚えていて、季節が来ると鳥たちがその湖の上をいつまでも飛びまわっている光景が見られる、とかね。そういうエピソードをひとつ入れておくとね、みんなすごく喜ぶのよ。ほら情景的で情緒的でしょ。

『ノルウェイの森(上) / 村上春樹(著)』,講談社,1987年,講談社文庫版p133

過去の記憶に引っかかっていたモヤモヤの発見と再認識ができてホッとしたのと同時に、このコツ(情景的、情緒的な文)を使って文章が書けるようになりたいと思いました。

これも過去に本を読んでいたから気づけたことであって、改めて読書って良いなと感じました。

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