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2月6日「手を伸ばしても」

久しぶりに日記の間が空いた。

書こうとしたが、何故か書けなかった。最近はそういう日々が続いていた。じっとしていた方が良さそうだ。そんなことを考えていた。

喉がガラガラの金曜夜。もちろん残業。
せねばならないことを終わらせて週末を迎えたい。その一心で無人駅のパワポ作り。交通関連のお偉いさん向けの資料。果たしてちゃんと読んでくれるだろうか。読んでくれることを願いながら打ち込む文字。先輩からは「声やばいよ」と言われる。私もやばいと思った。自分の声が聞こえなかったけど、金曜日の声はガラガラだろうなと話しながら気づいていた。「ちゃんと休みな」と言われたので言われた通りちゃんと休んだ。土曜は昼まで寝ていた。やっと回復してきたところで外出もどうかと思ったが、勢いで予約したドラム教室へ行く。十三にある教室で、自分と同じく難聴のおじちゃんが先生。おじちゃんの方が聴力が良かった。私の方が聴覚障害が重度だった。なんだか逆やろと笑いそうだが、大音量で曲を聴きながらドラムを叩く時間が楽しくて仕方がない。普段音楽なんて聴けない。音楽は自分にとって高尚なものだから、なおさら嬉しい。去年くらいからイヤホンを耳に突っ込んでも何も聴こえ無くなってしまった。そのときはちょっぴり寂しくて悲しかった。米津玄師のLemonが聞き取れなくなった。強い聴覚障害者でいたかったから寂しいとか言えなかった。

自分の理想に近づきたくて手を伸ばすのに、全然届かなくて不甲斐なさを感じることはしょっちゅうのこと。

昨夜Bさんが「優しくなりたい」と言っていた。なれると思う。優しくなりたいと思う気持ちが、もうすでに優しい風を送り込んできていると私は思う。

Tさんに「松倉さんに会わせたい人がいる。」と、言われた。私は今日の仕事が終わったあとに鯖の照り焼きを食べながら考えごとをしている。会うか会わないかは私次第だそうだが。かなりびびっている……どうするんだろう私……


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