大掃除は安全第一
そろそろこの具体例を挙げようかと思っていたところ、今日のニュースで転落注意について消費者庁から呼びかけ↓が出ていますので、アップします。
・年末掃除中の転落注意 12月は搬送者2~3倍 脚立やはしご「控えて」・消費者庁 2021・12・9 時事通信
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6411952
高いところのものを減らそう
日頃はできない処まできれいにして新年を迎えたいのが師走の大掃除ですね。
東京消防庁によると、この掃除中のケガで六〇歳以上の人が十二月に救急搬送される事故が増えているそうです。
例えば脚立やイスに上がって照明器具のかさを掃除したり、電球を取り換えるときに落ちてしまう事故。風呂場で浴槽の縁に乗り、天井などの掃除をして落ちる事故もあるようです。このように高いところの掃除をする時は、安定した足場を選び、片方の手でしっかり固定された家具につかまるなど、バランスを崩さないように注意して、降りる時には足を踏み外さないように慎重に降りましょう。
またある日、腕が上がらなくなって、天袋の裏にしまってあるひな人形が出せなくなったという例もあります。ひな人形でなくても、重箱や屠蘇器(とそき)など年に一度しか使わない正月用品を高いところにしまっている場合も多いですね。つい手近の回転椅子に乗って天袋の奥のものを取ろうとしてしまいがちです。そうでなくても不安定なのに、椅子が回転したらどうでしょう。「いつもやっているから大丈夫」と思っていませんか。
踏み台でもバランスを崩すことがあります。大工仕事が得意な六十代の男性は玄関の雨どいに詰まった木の葉などのゴミを取り除くために梯子で上り、降りる時に落ちて肩を骨折しました。
では試しに片足立ちをしてみると、どうでしょう。何秒立っていられますか。残念ながらバランス感覚は年を重ねると衰えます。おどかすわけではありませんが、去年は大丈夫でも今年は危ないかもしれない。もし椅子から落ちて骨折でもしたら、大丈夫では済みませんね。下手をすれば、それこそ救急車で入院です。ほかには掃除機のコードやカーペットの端につまずいて転ぶ事故もあります。
年末であれこれ気忙しいのはわかります。しかし、少しの手間や時間を惜しんでけがをするより、転ばぬように、落ちぬように、時間がかかってもイライラせずに安全第一を心がけてください。老前整理ではできるだけ高い所のものを減らすことを勧めていますが、これはこのような危険も含めてのことなのです。
イラスト なかだえり氏 『転ばぬ先の「老前整理」』2016年 東京新聞より
12月21日に新刊発売
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