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交換日記にみる価値交換とは

ある会話の中で「交換日記って価値交換なの?」という問いかけがあり、おぉ、なるほど!と思ったので、今回は交換日記について書いてみたいと思います。そう言えば交換日記ってなんで交換するんだろう。。。?


交換日記💌とは

wikiによると、「交換日記とは、日記の一種で、ひとりまたは複数の人と日記帳を共有し、順番に書いていくもの」だそうです。確か小学生か中学生の時にやっていた人がいました。(自分がやってたかどうか覚えてない・・・ということは多分やってない。)
交換日記用のノートにはあらかじめ書く内容がフォーマットとして決まっているものもあるそうです。例えば、「今日面白かったこと」とか「あなたの好きな曲教えて」など。
ちなみに、現在でも「大人の交換日記」というのが販売されてました。へーーー。

わたしも日記をつけています(5年日記の3年目)が、さすがにこの日記は公開できないので、交換日記をするならそれ用に書く内容をアレンジしないといけないですねw

今だとメールやDMなどでも交換日記的なことができそうですが、アナログ(紙)かデジタルか、という違いによってリアルタイム性や複製可能性の違いがありますし、交換日記では物理的な手帳に手書きすることでテキストでは表現できないことも表現できそうです。

交換日記は、「日記帳をプレゼントし合うこと」ではなく「日記を書いて交換して、またさらにそれが戻ってくる」というものですので、反復的に交換が行われるもので、交換によって仲間意識が強まったり、もっと言えば「わたしが書いたんだからあなたも書くよね?」という(良くも悪くも)連帯感が生まれそうです。こういったやり取りは贈与であり「クラ(KULA)」「ポトラッチ」などと近いと思いました。

LETS型地域通貨とは

そもそもこの話しは、地域通貨のディスカッションをしていた時に、「通帳型地域通貨の発展型として交換日記が参考になるのではないか?」というのがキッカケでした。
地域通貨には、様々な形式があるのですがそのひとつに「通帳型地域通貨=LETS型地域通貨」というのがあります。これは「口座型地域通貨」とも呼ばれ、イギリスマンチェスターで始まり、日本では神奈川県藤野で活用されている「よろづ」などが有名です。

LETS型地域通貨とは、ある財・サービスを購入する際に、この制度への参加者は自主的に貨幣を発行できる。この場合、必ず、自分の口座にではなく売り手の口座に払い込む形になる。

LETS(wikiより)

口座型の地域通貨では紙幣を発行せず、登録メンバが残高ゼロから出発する口座を持ち、モノやサービスを売ったときに黒字(プラス)、買ったときに赤字(マイナス)を記帳していくことで多角的決済が行われる。(中略) LETSなどの口座型が紙幣型と違うのは、支払いに紙幣を使わず口座上の数字として記録すること。そして参加者の取引や口座残高が公開されていることである。

専修大学「地域通貨とLETS」より

文字にするとなかなか理解しづらいですが😅、LETSを利用する人がそれぞれ通帳を持っていて、お互いにやり取りをした時に「なにかしてあげた人の通帳にプラスの数字を書き、してもらった人の通帳にマイナスの数字を書く」となります。このとき同じ大きさの数字がプラスとマイナスで発生するのでこの二人の間でプラマイゼロとなります。

この通帳型地域通貨の大きなメリットとして「法定通貨が無くても取引を可能にする」があります。つまり手元にお金がなくても「人にお願いしたり、人に親切にすることができ、それが記録・促進される」ということが期待できます。

どんな時に使えるのか?

では通帳型地域通貨はどんな時に使えるのでしょうか?
以前、業務改善に携わっている方に「あなたが他の人からGiveしたこと、Giveされたことはなんですか?」というアンケートを取らせていただきました(その節はありがとうございました!🙇)。そのアンケートではGiveしたこと、GiveされたことといったGiftはその価値や大きさが異り、受け取り手によっても変化するためメニュー化したり価格設定をするのが難しいという気づきがありました。(逆にメニュー化したり価格設定をできるものは「商品・サービス」問うことになりますね。)

業務改善職アンケートより

通帳型地域通貨は、このようなGiftのやり取り時に感謝を伝え、そのやり取りの範囲を広げることができそうです。

コミュニティにおける交換日記の可能性

冒頭で取り上げた交換日記と通帳型地域通貨は、その目的は違うもののコミュニケーションを促進したり、Giftのやり取りを活性化することができるという点で共通点がありそうです。

交換日記と通帳型地域通貨の特徴

ふとした会話から出てきた「交換日記」ですが、さらに深く調べてプロトタイプを作って試してみるのが面白そうです。

まとめ

今回は交換日記について通帳型地域通貨との類似性を探ってみました。一方で地域通貨には「紙幣型地域通貨」というものも存在し(むしろこちらのほうがメジャー)、その活用方法は通帳型とも異なります。
コミュニティにおける価値交換においてどちらのほうがより効果的なのか?通帳型でも紙幣型でもない第三の地域通貨が存在し得るのか?引き続き探究していきたいと思います。

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