本当の友達を作るためには、摩擦が必要なんだ
他人との摩擦(対立)を恐れる人というのは少なくないはずです。私もそうでした。私も10代や20代の頃は、とにかく「事なかれ主義」を押し通して、他人との摩擦を作らないことばかり考えて言動を選んできました。私の10代と20代は「他人に合わせた人生」と言っても良いと思います。後悔がないかと言えば「ああしておけば良かった」ということはたくさんあります。しかし、時間は返ってきませんので、今現在「他人との摩擦を恐れている」方に向けて伝えたいことを伝えます。
人との摩擦を恐れる気持ちは非常にわかります。摩擦が生まれているということは、極端に言ってしまえば「誰かと争いになる」ということでもあります。そうなってしまえば相手からは少なからず「自分に対する疑問」を向けられることでしょう。人との摩擦を恐れる「良い人であろうとする方」というのは、この他人からの目が非常に恐いのです。だから、何があろうとも「相手に合わせよう」と摩擦を生まないようにします。
良い人であろうとした私も「相手に嫌われたくない」という一心で、常に相手に合わせて自分を隠して摩擦を避けてきました。この生き方は、まさしく「事なかれ主義」なので、面倒なことには巻き込まれにくいと言えるでしょう。しかし、非常に大きな問題があります。それは、本当の意味で人と繋がることができないということです。
常に相手に合わせて摩擦を生まないように注意しているということは、「常に自分の意見を押し殺して我慢している」ということです。つまり、自分をさらけ出していないのです。自分の言いたいことを言えない関係というのは、「臭い物に蓋をする」状態です。とりあえず、その場だけをやり過ごしているような状況なわけですね。
そんな関係性では「仲が良さそうに見えても」実際には心が離れてしまっています。実際にそういう関係性のまま結婚してしまう方々もいますが、そういった場合、いつまで経っても本当の繋がりが持てず、いつの間にか関係が冷め切ってしまっているということもあります。
「人との摩擦を恐れないようにする」必要がありますが、それが簡単ではないからこそ相手に合わせてしまうわけですよね。それでも、必ず解決する方法はあります。
まず重要なのが「人との対立は必然である」という事実を知ることです。私たちは全員違う人間です。これは当たり前のことですが、人との摩擦を恐れる人は何故か「みんなと一緒じゃないと」と考えてしまう癖があります。人に嫌われるのを怖がっているという事でもありますね。
人から嫌われるのは誰でも嫌ですが、冷静に考えてみると「誰からも好かれる人間」というのは無理があると思いませんか。どんなに人気のある有名人でも、「アンチ」と言われる存在がいます。そうなんです、そもそも「みんなか嫌われないように」というのは不可能なんです。
自分を隠して常に相手に合わせて良い人を演じていたとしても「あいつって自分がないよな」と嫌われる可能性はかなり大きいです。どう生きていても「価値基準の違う」人間というのは必ず存在します。そういう意味ではどう生きようとも間違いなく他人から嫌われることはあるわけです。
これは何も不自然なことではありません。むしろ当然のことなんです。そこを受け入れることで、「他人と違うのは普通の事」と自分の考え方や生き方に自信が持てるのではないでしょうか。
先ほどから言っているように、誰からも嫌われないようにしている方は人との深い繋がりを作りにくいです。それなのに誰かからは嫌われているというのは、あまりにも非効率な生き方ではないでしょうか。
どんな生き方をしても誰かと対立して摩擦が生まれるというのなら、少しでも自分らしく生きるべきです。そして不思議なことに、そうしていくと「本当の自分」に共感を持ってくれる人間も現れるものです。そういう人とこそ、本当の繋がりを作ることができるのです。
何度でも言いたいですが、人と対立して誰かから嫌われるのは恐いことです。その気持ちはわかります。しかし、その恐れこそ最も自分を苦しめており、人生を窮屈なものにしている元凶なんです。
人生を楽しんでいる人というのは、自分を解放しています。例え摩擦を生み敵を生んだとしても、自分を信じています。そういう人の周りには自然と仲間も集まってくるものなんです。「自分の信念を持っている」というのは、信頼をおくかどうかで非常に大きなポイントになります。
「人と対立したくないから人に合わせよう」と自分を持っていない人は、大抵周囲から軽んじられます。そういったことからも他人との深い繋がりを作ることができないのです。
ここまでご説明しても「絶対に摩擦は作りたくない」と思うなら、それでも良いのかもしれません。ストレスが大きすぎると、健康に害になる可能性もありますからね。しかし、「みんな違う人間であり、人と対立することは自然な事」というこの一つの事実だけは心に残しておいてほしいと願います。
自分らしく、自分の信念や考えを持って生きていきましょうよ。
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