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地域愛は伝播する【BASE CRAFTER小熊さん・平野さん:胎内市】

皆さんこんにちは、レモンです。埼玉県出身で、経済学を専攻している大学3年生です。将来は行政目線で地域おこしができる公務員を目指しています。このくらすはたらく編集室に参加したのも、もともと地域振興に興味がったからです。
私は今回、新潟県内の「くらす・はたらく人」の取材先として胎内市を選び、10月9日、胎内市に足を運びました。胎内市自体は授業の実習などで何度か訪れていましたが、授業以外で訪れたのは初めてでした。胎内市は自然豊かで、普段くらしている新潟市とは全然違っていたのが驚きでした。取材は、緊張してなかなか難しいと感じましたが、取材を受けてくれた小熊さんと平野さんはとっても熱意がある方だったので、それが伝わったら嬉しいです。

お話ししてくれた小熊さん(右)と平野さん(左)

〇プロフィール
小熊 龍太郎
1995年生まれ 胎内市出身 趣味はアウトドア
大学生活を山形で過ごした後、胎内市の企業にUターン就職をした。
今年の7月を機に会社を退職、現在はデザイン関係の仕事もやりながらBASE CRAFTERの活動で地元胎内市を盛り上げている。

平野 伸哉
1995年生まれ 胎内市出身 趣味は旅行、カメラ
管理栄養士として新潟県内の小中学校で働いていたがワーキングホリデーでニュージーランドに渡航するため退職。新型コロナウイルスの影響で渡航を延期中。現在はBASE CRAFTERとしての活動を中心にフォトグラファーや英会話講師としても活動している。

胎内市には、引退した競走馬、いわゆる引退馬が余生を過ごすための場所である、養老牧場「松原ステーブルス」がある。そして、この松原ステーブルスの敷地内の林でキャンプ場「SLOW PADDOCK」の経営を行っているのが、BASE CRAFTERの小熊龍太郎さんと平野伸哉さん、久世圭介さん、桐生佳樹さん、松原光佑さんの5人だ。ちなみに、私が取材先にBASE CRAFTERを選んだきっかけの一つには、「馬の牧場」でキャンプ場を経営していることに非常に興味を持ったからというのもある。しかし、実際に話を聞いてみると馬関係なく興味深い団体であった。そもそもBASE CRAFTERとは胎内市の魅力を伝えたいという想いから始まった団体で、このキャンプ場経営だけでなく地元のハーブを使った商品開発や平野さんの「フォトグラファー」を生かした写真撮影、マルシェなどのイベントへの出店、胎内市のフリーペーパー「いろどり胎内」の作成といった様々な活動を行っている。今回は、その中のお二人、小熊さんと平野さんからお話を伺った。 

1.偶然の重なりからの始まりー胎内で面白いこと計画中ー


―なぜここでキャンプ場を経営することになったのですか。

小熊さん:ここでキャンプ場を始めたのは去年の11月からです。元々は道の駅をお借りしてマルシェなどのイベントを行っていたのですが、松原ステーブルスのオーナーである松原さんにこの林を活用してみては?とのお声がけをいただき、キャンプ場運営やイベント活動が始まりました。松原さんも地元の若者に頑張ってほしいとの思いがあったそうです。

―そもそも、BASE CRAFTERはどのようにして始まったのでしょうか。

平野さん:僕が小熊にInstagramでDM(ダイレクトメッセージ)を送ったことがきっかけです。小熊のプロフィールに『胎内市で面白いこと計画中』と書いてあり、とても興味をそそられました。元々僕は趣味でフォトグラファーとして活動しているのですが、その頃は地元である胎内市での撮影のお仕事が少なく、もっと地元で活躍するフォトグラファーになりたいと考えていました。せっかく地元で活動するなら写真を通して胎内市のために何かやりたいという思いがあって、小熊のプロフィールを見つけたときにこれだと思って、気づいたらDMを送っていました。

小熊さん:高校時代から、胎内市のために何かやりたいと考えていました。その思いをInstagramのプロフィールに載せていたら、平野から突然DMが来ました。久世が共通の知り合いということがわかり、3人で飲むことになったのがきっかけでBASE CRAFTERがスタートしました。これが2021年5月の話です。その後桐生と松原が加入して、現在に至っています。

2.人を魅了させるまち、胎内市

―胎内市への熱い想いがあると思うのですが、胎内市の魅力を教えてください。

小熊さん:もともと僕は自然がすごく好きなんです。胎内市は海、川、山すべてがそろっていて、すごい環境が良いと感じています。大学は山形県だったのですが、絶対にこっちに戻ってくるという思いがずっとありました。
また、地元ということもあって昔からの仲間もたくさんいるので、連携していろいろとやりやすいです。例えば、「この分野で分からないことがあったら、あの人に聞けばよい」などがすぐわかりますね。

平野さん:実は、管理栄養士を退職した後はワーキングホリデーで海外へ渡航予定でした ので、胎内市にとどまる気はありませんでした。そのため、それまでは胎内市に特に大きな思い入れもなかったのですが、BASE CRAFTERの活動やフォトグラファーや英会話講師として働く中で胎内市に身を置いていたら、いつの間にか胎内市での生活が楽しくなっていきました。

―実際に活動してみて何か分かったことはありますか?

小熊さん『何かやりたい』と思っていた人は胎内市内にも結構いたんだなと思いました。そんな人たちが僕たちの活動をきっかけに声を上げてくれて。それが僕の力の源になったりもしています。

平野さん新しい人に胎内市と関わってもらう重要さを実感しました。胎内市は地域のつ ながりが強く、たくさんの方に支えてもらえる、あたたかくて心強い場所です。ただ、地元だけでそれが完結してしまうのはもったいないことですし、ソトへ向けて発信したり、自分たちが繋げたり、そこから生まれる化学反応ってすごくおもしろいなと感じています。

「自分たちも楽しく、参加者も楽しい活動でありたい」

―暮らしと働きは、一緒にしたいという人や別々にしたいと考える人など人によってさまざまだと思っているのですが、お二人はどう考えていますか?

小熊さん:自分がずっとやりたかったことなので、僕的には働いているという感じはしないです。自分たちも楽しみながら暮らしの延長としてやっています。

平野さん:僕も同じですね。どうしても事業としてやっているところもある以上仕事としての事務作業や経理もあるのですが、これらの作業も自分たちの活動を支えるものと思いながらやっているので苦ではないです。

―今後は胎内市の未来にどのようなことを期待しているのでしょうか?

小熊さん:人が集う街になってほしいです。もちろん、移住する人が増えてほしいという気持ちもありますが、まずは胎内市の交流人口を増やしたいと考えています。そのためにも、胎内市に来ることが目的となるような魅力作りを進めていきたいです。

平野さん:胎内市で楽しんでくれる人が増えてほしいです。胎内市は面白いモノやヒトがたくさんの、魅力ある街だと思っています。それをたくさんの方に楽しんでもらえるようなコンテンツ作りや場所づくりをしていきたいなと思っています。

取材の様子

3.取材を終えてわかったこと―地域愛は伝播する―

今回取材を終えてわかったことは、BASE CRAFTERのお二人は地元という理由だけでなく、胎内市の土地柄や魅力まるごとすべてを愛しているという事であった。初めはその地域にとどまる予定がない人でも、平野さんのように実際に活動することで魅力に気付き、いつのまにか地域を大好きになったという事がわかり、これは新潟県出身でない人でもいえることなのではと思った。
そして、地域への愛は伝播していくものであることも実感した。誰かひとり地域が大好きな人がいて、そこから周りに愛が伝播していつの間にかみんながその地域を大好きになる、素敵な関係だなと感じた。このつながりがもっと広がってほしいし、別の場所でも発生してほしいと思う。そのためには新潟県の魅力をもっと深く知ってもらう必要があり、このくらはたずかんもその魅力を知る手助けになるんだなと感じて、自分がこのプログラムに関われていることがうれしく感じた。
 そして最後に余談ではあるが、キャンプ場「SLOW PADDOCK」は養老牧場の敷地内にあるため、その牧場にいる馬も見かけることができた。養老牧場の馬はとてもかわいく、馬を見ながらするキャンプは最高に癒されるだろうと思う。個人的にも、訪れてみたい場所となった。

松原ステーブルスのお馬さん

BASE CRAFTER instagram:

https://www.instagram.com/base_crafter/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D


〇編集者プロフィール
レモン 埼玉県出身
新潟市は雪が降らないと散々言われていたのに初めての冬(2020年)が大雪だったことから就職は新潟より南を考えていたが、このくらすはたらく編集室に参加したおかげで新潟もいいなと思い始めた。ちなみに馬は見るのも乗るのも賭けるのも好き。特に好きなのは葦毛と星の模様を持つ馬。

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