新カード解説④(デュエプレ9弾)
こんばんははじめまして。海月です。
書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。
自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。
とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。
9弾の新カードの考察第4弾です。
第3弾はこちらをどうぞ。
指標はこんな感じ。
9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。
7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。
5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。
3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。
0~2点 → 見なかったことにしていい。
基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。
それでは以下、本題です。
斬撃虫ブレードワーム
事前評価:8
紙からの変更点はありません。
↑久々に書いた気がする…この記事では多いですけどね。
シンプルながら非常に優秀な効果を持ったクリーチャーです。
1コスト下の「ドレインワーム」、1コスト上の「ボルギーズ」を見れば、とりあえず2文明揃っていれば最低限の仕事をこなすと言えます。
大抵のデッキで3文明揃うと考えると、最大5000のマイナスを撃てるのはかなり強力です。
「ブリザード」「カチュア」「レオパルド」などの名だたる厄介なクリーチャーを、確定除去カードを使わずして除去できると考えるとその強さがよくわかりますね。
紙では『ハイランダーボルコン』でよく採用されたカードですが、デュエプレでも序盤にこれらの見過ごせないクリーチャーが立つデッキが台頭した際には積極的に採用されると考えられます。
種族も進化クリーチャーに強力なものがいるパラサイトワームのため、環境上位まで上がるのは難しくとも、これらを採用したデッキで存分に活躍するでしょう。
また、将来的にパワー低下以でなければ除去が困難なクリーチャーも登場します。
今現在でも「マザー」配下で「ミリオンパーツ」を破壊するなどの動きは狙えるため、覚えておくべきでしょう。
「ゲキ」の蘇生対象にもなる4コストなことも評価点ですね。
何気に「マルドゥクス」がNEWから落ちた後は数少ない高性能な除去ができる4コストのため、長く使われるカードとなるかもしれません。
前回の「スペース・クロウラー」のように、マイナー種族にこうした優秀なカードがあるのは個人的にとても嬉しいです。
闘竜麗姫アントワネット
事前評価:6
紙からの変更点は以下。
・バウンスがランダムになった
・紙ではバウンスか手札入れ替えかのモード(どちらかを選ぶ効果)だったが、両方になった
デュエプレでは「リドロ」によって早くもマッドネス(相手ターン中に手札から捨てられる時~で始まる能力を持つカード)デッキが成立していましたが、紙で言えばこの「アントワネット」や後述する「ヒャックメー」が代表です。
「リドロ」と違って「アントワネット」は攻撃が可能なため、ビートダウンしていくことで除去を誘発することができました。
その点では手札交換効果が強制となってしまったことで、トリガーによる除去でプランが崩れる可能性が出てしまったと言えます。
マッドネス起爆の時までそれほどクリーチャーを並べるわけではないのが『カウンターマッドネス』の弱点ですが、一応は低いパワーで「アガピトス」にタップされやすく、「メツ」に焼かれてくれてくれます。
久々のスプラッシュ・クイーンであることを考えると、『カウンターマッドネス』と見せかけた「マーシャル・クイーン」のデッキを組むこともできるかもしれませんね。
後述する「ヒャックメー」を仕込めるため、まったくナシな構築ともならなそうです。
ティラノ・ドレイクにも「ボルガウルジャック」「ドルザバード」と強力な進化クリーチャーが存在するため、出して除去されづらいこのカードは使われると困る存在になるとも考えられます。
ペリオンブレス・ドラグーン
事前評価:4
紙からの変更点は以下…というより紙の能力は以下。
・このクリーチャーが攻撃したターン、自分の他のクリーチャーも、可能であれば攻撃する。
・相手のターンにこのクリーチャーがタップされていれば、相手のクリーチャーはすべて、可能であれば攻撃する。
回りくどい能力が単純化され、タップする必要がなくなったことから強化されたと言えます。
早い話が”全クリーチャーを「ブレイズ・クロー」化”するカードです。
紙では基本セットに「ファントム・ベール」というカードがあったものの、デュエプレでは実装されていなかったのでてっきりこの手の能力はスルーされるのだと思っていました。
「ブレイズ・クロー」の死にざまを見たことは誰もがあるでしょうが、一つはブロッカーを並べた状態で出して盤面を壊滅させる使い道です。
そういえば紙の「バルホルス」はこの強制突撃効果付与を持っていましたね…
今回2度ブロックする効果を得た「ゼン」とも組み合わせられます。
とはいえこれはあまりに基本に沿いすぎた使い道で、狙うべきは後の「ヒャックメー」のようにシールドトリガーからカウンターする戦法でしょう。
詳しくはそちらでの説明に譲りますが、いくら強力なカウンターを仕込んでも発動しなければ意味がないため、多少重いもののこうしたカードは存在することに意味があると言えます。
シールドをすべてトリガー化するカードがくるとまた面白い使い道が増えますね。
霊騎秘宝ヒャックメー
事前評価:6
紙からの変更点はありません。
満を持しての『カウンターマッドネス』のキーカードの登場です。
シールドトリガーでこのカードを出すことで手札をすべて捨て、マッドネスを大量に展開するデッキがこれによって成立します。(「アントワネット」の項で触れたようにデュエプレには先に「リドロ」がありましたが)
このカードが実装されるにあたって、現状デュエプレでは3つの課題があります。
1つ目が手札と場に上限があること。
紙ではそれこそ10枚以上の手札を抱えたからの展開を行ったりもしたので、これは痛い点です。(私も何度もやられました)
2つ目が、現状のマッドネスに防御手段がないこと。
紙では後に登場する、出た時にバウンスを行うなどの防御効果を持ったマッドネスがありましたが、現デュエプレではせいぜい「サンフィスト」程度です。
せっかく大量展開したところでそのまま押し切られては意味がないため、オリジナルカードあたりで何かしらこの手のマッドネスが出ることを期待したいです。
「サンフィスト」はNEWで使用できなくなるため、おそらく来るとは考えられます。
3つ目は能動的に「ヒャックメー」をシールドに埋める手段が乏しいことです。
現状存在する手段は、カードパワーの低い「ホーリー・メール」や、進化クリーチャーで構築を縛る「マーシャル・クイーン」程度です。
これも紙ではより使い勝手の良い「エメラル」や上位種の「アクア・スーパーエメラル」が存在しました。
「エメラル」が紙でも殿堂入りしていてデュエプレでは実装が見送られていること、「スーパーエメラル」がリキッド・ピープルを持っているために『ツヴァイ』で採用されることを考えると、実装は難しいところです。
とは言え、今のままではあまりに「ヒャックメー」が不遇な上に、NEWで「ホーリー・メール」が使用できないため、デュエプレ用に調整したオリジナルカードで仕込み手段が出る可能性は高いと思われます。
良くも悪くも『カウンターマッドネス』以外での用途が見当たらないカードですが、アーク・セラフィムを種族に持つため、提督と組み合わせられる『アーク・セラフィム』ではトリガー2打点として活躍する可能性もあるかもしれません。
5コスト以下の2打点ということに注目すると、あまり手札を抱えない「アルバトロス」軸のビートダウンでも使えるかもしれませんね。
また、これまでの記事でも触れているように「キング・アルカディアス」の登場が決定している以上、「ヒャックメー」が打開手段となるのは覚えておく必要があります。
「ボルシャック・大和・ドラゴン」の解説で触れましたが、置換効果は連鎖しないという重要ルールがデュエマには存在します。
マッドネスはすべて置換効果でバトルゾーンに出るため、「キング・アルカディアス」のロック下でも難なく場に出すことができるのです。
一応、「大和」のところで書いたように詳細を書くと以下のイメージになります。
手札から捨てられる時、かわりにバトルゾーンに出す(「マッドネスクリーチャー」)
多色以外のクリーチャーをバトルゾーンに出す時、バトルゾーンに出すかわりに墓地に置く(「キング・アルカディアス」)
→”かわりに”が2回出現するため、1回目のマッドネスクリーチャーの”かわりに”のみが適用されて場に出せる
環境トップになることはないでしょうが、順当に考えれば地雷デッキとして見かける機会も少なからずあると考えられます。
両断のスカルセドニー
事前評価:5
紙からの変更点はありません。
シンプルながら自己完結した能力を持っており、先に似た能力を持つ「剛勇傀儡ガシガシ」が存在しました。
比較すると、相手のマナを増やさなくなった点では「スカルセドニー」の方が強みがありますが、pig(破壊された時効果)を発動させない点や破壊耐性を無視できる点は「ガシガシ」に分があります。
ただ、「スカルセドニー」はバトルでなく除去されてもマナに行くため、基本的にはこちらが優先されそうですね。
地味なスペックに感じられますが、「運命の選択」から出せると考えるとそこそこに使いどころもあると言えます。
SAを付与することができれば、実質4コストでタップした大型除去+1ブーストができるため、パフォーマンスは良い組み合わせです。
マナに行ってアドバンテージ損失をしづらい=相手が除去をしづらいカードでもあるため、優秀な進化多色クリーチャーの進化元や「のろいとテラーの贈り物」のコストにもしやすいでしょう。
実装されるかはわかりませんが、デュエプレに将来的にドラフトのような特殊レギュレーションが登場すれば活躍するような堅実さがあります。
機動闘竜メタルクロー
事前評価:4
紙からの変更点はありません。
闇と自然の対になるO・ドライブ効果を持ったカードです。
それ以上にあまり語ることもないですが、ティラノ・ドレイクの除去手段は非進化では「ティルニア」「フレア・フュージョン・ドラグーン」の限定的な手段に限られていたため、唯一性があります。
カードパワーは高くないため使用率は低いでしょうが、ティラノ・ドレイクの除去手段としては頭の片隅に置いておきたいですね。
ティラノ・ドレイクには4マナ帯のカードが少ないため、マナカーブ的にも良い枠と言えます。
アーマロイド種族は珍しいので、これもどこかで活きたら嬉しいです。
巡霊者ミ・アモーレ
事前評価:5
紙からの変更点は、攻撃を封じる効果が相手に限定された点です。
1枚でそのターン中の生存を高確率で約束するカードです。
「アガピトス」から出るというのは殊更触れる必要もないですね。
それを踏まえて既存のデッキで使用されるかを考えます。
似た役割がある「ジル・ワーカ」の採用率が芳しくないことを考えると、まずは採用枠がないという評価になるでしょうか。
8弾EX環境のデッキをざっと見ればわかりますが、「アガピトス」を採用しているデッキはいずれも守りよりは攻めを意識したデッキです。
「ヘブンズ・ゲート」から出して耐久する動きも、「アガピトス」を出してタップ効果からのカウンターで間に合っています。
もう1枚防御型の効果を持つ「レモン」は3色で色基盤になる点などでメリットを持ちながらも最近は「アラゴナイト」に枠を奪われてきているため、「ミ・アモーレ」を優先することもないでしょう。
もちろん、後に紹介するカードを含めて新機軸のブロッカーデッキが成立する場合は別の話ですが。
一応覚えておきたいのは、仮に除去されずにタップなどで攻められた際にも「バースト・ショット」などで無理やり起動させることができる点です。
効果自体は制限が一切ないため、インフレ耐性は高いカードです。
紙でも登場から6年後のビートダウン環境で、光の3コスト以下を軸とするデッキに対策カードとして使用されたことがあるため、その点は覚えておいてもよいでしょう。
光陣の使徒ムルムル
事前評価:6
紙からの変更点はありません。
折角なので誤植の「ルムルム」の画像を使用しますが、正式名称は「ムルムル」です。
思い入れのある人も多いようですね。
見てわかる通り、『速攻』を一瞬で黙らせるような強固な壁を築く効果を持っています。
当然重複するため、2体、3体と並べば突破は容易ではありません。
下級ブロッカーを並べて守るもよし、「アガピトス」から呼ぶるもよし、そのパワーの低さ故に突破されやすかった「バルホルス」の壁を高くするもよし、と活用のし甲斐があります。
ただ、自身に効果がかからないことから単体ではパワー2000のブロッカーは処理されやすく、パワー上昇がアドバンテージをもたらしているわけでもないため、コントロールに弱いという弱点があります。
デュエプレには盤面上限があるため、仮にブロッカー展開がアドバンテージとなるカードが来ても戦術として秀でづらいという問題も抱えています。
総じて先の「ミ・アモーレ」同様に既存のデッキには居場所が探しづらいカードだと言えます。
NEWからは「エリクシア」が落ちるものの、代わりとなる高パワーブロッカーは登場する気配が見えないため、「ムルムル」でパワーラインを上げる必要があるかもしれませんね。
烈風の求道者サンゾン
事前評価:7
デュエプレオリジナルカードとして登場しました。
デザイン的には小型ブロッカーを並べてパワーアップしたこのカードを出し、ダイヤモンド化(プレイヤーを攻撃できる状態)にして攻めるという形になるのでしょう。
「ヘブンズ・ゲート」から出す場合を想定すると、「サンゾン」+「アガピトス」→「アガピトス」から「ムルムル」を出す→次ターンブロッカー召喚で6打点を作ることができます。
ただ、それをせずとも「アガピトス」2枚を出せば4面6打点が成立したため、それほど狙うべき動きでもありません。
このカードによって評価を上げたであろうカードが「アムシオン」です。
パンプ効果はもとより、選ばれない効果で「サンソン」を守ることができるため、相性はかなり良いです。
「アムシオン」があまり活躍した実績がないだけに、この2枚を採用したデッキが流行るとなると多くの分解した人を泣かせるでしょうね…
あとは5コストということで、やはり「アルバトロス」との併用を一度は考えてみたくなります。
デメリット持ちの「驚天の超人」を除けば唯一の高打点持ちにすることができるため、色の噛合いこそ難しいものの面白くはできそうです。
このカードの評価で難しくさせるところがあるとすれば、ダイヤモンド効果で召喚酔いが解除されない点です。
そこさえどうにかできれば、「ウェビウス」大量展開からのワンショットを狙う使い方もできたのですが…
もし活躍できなかった際は、そんな上方修正を期待してしまいそうです。
ただ、「アガピトス」の発表の際も構築を縛られると多くのプレイヤーが考えていたために、評価がイマイチであったという過去があります。
カード自体のスペックは決して低くないため、蓋を開けてみて大活躍、ということもあるかもしれません。
まとめ
毎回感じていますが、公開されるカードの強さは日によってかなり並がありますね。
前回が強力カード目白押しだっただけに、今回は控えめなものが目立ちました。
ただそれでも過去カードの完全下位になるようなものは出てこないため、調整頑張ってるんだなあ…と思ってしまいますね。
8弾の時は⑦まで続いたので、この解説記事もあと3回でしょうか。
よろしければ次回の⑤もどうぞ。
それではまた。