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デュエプレ9弾環境考察(NEW)

※全文無料です。気兼ねなく。

※ALLについての考察はこちらをどうぞ。

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

以下にて9弾環境のデッキレシピと簡単な解説を記していきます。

メモ感覚で随時更新していくので、適宜参照していただければ幸いです。


全体外観

それでも環境は廻っている

周知の通り、6/10に急遽実施されたバランス調整によって、既存の主要環境デッキのほとんどは変化を余儀なくされました。

混乱の最中、当初プレイヤー間で噂されていた通り、「アガピトス」「ゲオルグ」の抑圧から解放された『赤白アポロ』『白青メカオー』といった「超神星」擁する7弾のデッキが再び台頭します。

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最も環境を荒らしていたはずの『驚天』に比較的相性が良かったはずの『赤白アポロ』と『白青メカオー』が、『驚天』の失墜後にその地位を向上させるのは不思議にも感じられます。

環境荒らしの先代、「アガピトス」の影響が何と言っても大きなものであったことが実感できるでしょう。

同様に調整による影響が皆無であった9弾の新星『ガントラビート』も変わらずビートダウンデッキのエースとして環境を突き進みます。

その構築からは「大和」を抜いた型も派生して誕生し、「メフィスト」や「アルバトロス」などの爆発的なアドバンテージを叩き出す多色カードを採用した研究が続いています。

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対するコントロールは、調整前からTier1格にあった『4cドルバロム』『4cコントロール』に加え、『4c天門』といった、様々な緑抜き4色のデッキが台頭してきました。

いずれもコントロールデッキの核である黒に、環境上必須に近い「魂と記憶の盾」、優秀なトリガーである「ジャック・アルカディアス」を固定枠としたところからカラーが決まり、残りの枠でデッキの個性を競っています。

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その他のデッキに目を向けると、9弾の華として登場した『5cミラクル』はやはり「アガピトス」の失墜が重くのしかかっているものの、ネタ枠かと思われた「バイオレンス・フュージョン」を採用して一定の活躍を見せています。

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また、安定性を武器としたビートダウンの『ドリームメイト』も、同様に主力の「アガピトス」を失いながらも、ビートダウンの星として環境になお残ります。

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そして、その特性の如く再度浮上してきているのが『デイガグール』です。

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なんと言っても横並び環境でボードコントロール力の秀でた「ボルガウルジャック」を使用でき、かつ「グール」によってしぶとくコントロールも追い詰めることができる点が高く評価されています。

このように7弾・8弾で見られたどこか懐かしい顔ぶれを交えながら、ナーフ後の環境はゆっくりと始動しています。

今のところ8弾の『ゲオアガピ天門』や調整前の『トリーヴァドリメ』のような傑出したデッキは出現しておらず、以下で触れるデッキの多さからもわかるようにバランスの取れた環境です。

ひと昔前のデッキたちに飽きを感じる人もいるでしょう。

が、着々と環境は進化を遂げ、新たなデッキやカードが発掘されてきています。

この考察記事が、あと一か月ほどは付き合っていくこの環境を過ごすあなたの一助や発見のきっかけになれば幸いです。


ボルメテウス・武者カップ上位デッキ区分

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『白青メカオー』を筆頭に『緑抜き4c天門』、上位勢に限らない使用率を加味すると『赤白アポロ』の3デッキあたりがTier1格と言えるでしょうか。

追随するのは『緑抜き4cドルバロム』『ドリームメイト』といったところで、さらにその後をその他のデッキが追いかける構図です。

3デッキについて言うと、いずれも環境上に大きく不利を取るデッキが存在せず、実力と運次第でどれを握っても正解と言えます。

『ドリームメイト』も”大きく不利を取るデッキ”こそないものの、「アガピトス」の殿堂によるデッキパワーの低下と3デッキの相性が微妙な点で少々苦慮が見えます。

が、環境随一のビートダウンデッキで順調な回りをした時の勝率・回転率共に申し分ない強さです。

『緑抜き4cドルバロム』は「ドルバロム」周りのカードがスペースを取ってしまうために除去カードを搭載しづらく、『メカオー』と『アポロ』に対して苦慮とします。

が、その他のデッキ、特に速度の遅いデッキに対して強みを発揮できるため、周り廻って再び素のデッキパワーの高いメタデッキとしての性質を帯びてきました。

これらの5デッキで環境の75%ほどを占め、その他のデッキで25%を埋める環境が形成されています。

カードゲームの環境としてはいたって健全なバランスだと言えるでしょう。

懐かしい顔ぶれも多いために目新しさのない環境かと思われましたが、月末にかけて一挙に『緑抜き4c天門』が広まったように、着々と環境の研究は進んでいます。

下記のAquacalmさんのように、この記事で触れるどのデッキとも全く異なるデッキで結果を残している方もいるため、行き詰っている人はぜひ参考にしてみてください。

それでも環境は廻っているのです。



赤白アポロ

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8弾の荒波に揉まれてすっかりその存在感を薄めていた『赤白アポロ』ですが、ここに来て再度Tier1格の実力と人気を誇示しています。

天敵であった「アガピトス」が消えたことが大きいですが、『天門』が後退していることも影響しているでしょう。

「アガピトス」によってすっかり忘れていたことですが、パワー3000以上を除去するのはまだまだデュエプレでは容易なことではありませんでした。

「ルピア」発進からの5ターン目「アポロ」の着地阻止は困難なばかりか、「ルピア」を引けずとも毎ターン出される中級サイズのクリーチャーの展開を止められないデッキも少なくありません。

9弾にて1枚で「アポロ」の攻撃を止める「ジャック・アルカディアス」が登場したことは向かい風かと思われましたが、むしろ自身が取り込むことでミラーや環境への対応力を高めています。

デザイナーズデッキであることから登場時より固まった構築ですが、ここ最近の変化としては「コメット・チャージャー」「ボルガウルジャック」に再び注目が集まっていることが挙げられます。

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「コメット・チャージャー」はしぶとく環境にいる「アガピトス」や『メカオー』などの小型ブロッカーの除去から初動、「ボルガウルジャック」は環境に通りのいい盤面除去手段として、今後も選択肢となっていくでしょう。

「ガルベリアス・ドラゴン」による最後の一押しも変わらずの強みです。

「ザークピッチ」によるハンデス耐性と厚いトリガーを持つため、このデッキの対策は実質的に除去を続けるかブロッカーを並べ続けることしかありません。

前述の通り、デュエプレの3000以上を除去する手段には限りがあるため、今後も一定の地位を保ち続けると考えられます。


白青メカオー

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『赤白アポロ』に並ぶ7弾からの復権デッキです。

こちらは『赤白アポロ』と比べて、8弾・8弾EX環境でも実力者は可能性を見出していたため、少々趣が異なります。

プレイが難しい分結果にも現れやすいため、環境の立ち位置が悪いからといって判断できないところがあるデッキなのです。

では、その立ち位置を見てみましょう。

以下は7弾環境時に作成した『メカオー』の相性表です。

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以下は今回作成した『メカオー』の相性表です。

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※相性表はあくまで一つの視点と捉えて下さい。また、『4c』や『5c』をまとめていますが、除去コンにどれだけ寄っているかや「エルカイオウ」の有無などでも変動します。

7弾環境で不利対面が多いながらもTier1格だったデッキが、明確に有利対面が増えたならばその地位を上げるのも当然と言えるでしょう。

この相性表で不利としている対面も人によってはそうと限らず、練度の高い人ほどはっきりと強いデッキになりました。

早い話、『メカオー』は完全に使い得なTier1格のデッキなのです。

最近の傾向としては「ミリオンパーツ」は4枚採用が再び固定化、「ソーラー・コミューン」の採用も見られるようになってきました。

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トリガーということもありますが、増えたミラーに対する突破口としても有用なカードです。

また、研究が進む中でその他の光のトリガーカードも注目が集まってきました。

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どれも採用メリット・デメリットがあり、個性が問われていますね。

他にも「超神星」増量したり、墓地メタとして「コンクリオン」を採用したりといった変化が見られます。

『メカオー』はどこまで行ってもプレイの要求値が高く、特にミラーの難易度はデュエプレ史上でも屈指のものとなるので、いくら立ち位置が良くとも使用率の伸びには限度があると考えられます。

強烈なメタデッキが登場しない限りは『メカオー』が得意な人にとって使い得な環境が継続し、今後も環境の中心であり続けるでしょう。

『アポロ』が『メカオー』に対して五分~有利気味であることも相互に抑止力として働いており、妙な点に感じられてきますね。

新鮮味には欠けてしまうかもしれませんが、対策をする側としてもひとまずはこれら7弾環境デッキが現環境のトップに位置していることを受け入れる必要があると言えます。

ボルメテウス・武者カップでND4位に輝いた森忍さんが詳説を書いているので、ぜひご覧ください。

また、『メカオー』には使用せずとも、きちんと理解をしておかなければ足元をすくわれやすい様々な要素があります。

じょんさんがそれらについてまとめているため、こちらもぜひご覧ください。



4cドルバロム

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デッキ構造上Tier1とはなり得ないとされているのが『ドルバロム』の宿命ですが、この9弾環境ではトップレースに加わっています。

なぜTier1となり得ないかといえば、それは以下の二点に収束します。

・『ドルバロム』の構築がビートダウンに弱くなりがち

・フィニッシャーを「ドルバロム」に依存し、仮にTier1となってもミラーへの対策を求められる

今回その地位を上げたのは、この二点を改善することができたからです。

一点目のビートダウン対策には「ジャック・アルカディアス」や「ビューティシャン」「ベガ」などが挙げられます。

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『ドルバロム』と言えばこれまで『黒緑』や『青黒』が主流でしたが、だからこそ生じていた脆さをこれらに「魂と記憶の盾」を追加することで補えるようになりました。

他の4c系のデッキと比べた場合も『ドルバロム』はトリガーが比較的多く、10枚以上入っているケースが多いのも特徴でしょう。

二点目のフィニッシャーは言うまでもなくゴッドを意味します。

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これらが両方黒を色に持っていたことも朗報でしたね。

特に「超絶究極神」は「ドルバロム」の9マナに繋ぐまでの役割を担うほか、「ドルバロム」着地後の隙をカバーして攻めていくことを可能としました。

もちろん8弾から続く「竜極神」も「ゲキ」がリアニメイト対象に「ジャック・アルカディアス」を手に入れたため、こちらでも防御力の向上を図れています。

総じて隙が小さく、メタゲーム上で必ず意識しなければならないほどの実力を持ったデッキに仕上がっているのが現在の『ドルバロム』です。

また、少数ながら『黒緑』や派生の『ドルバロム』も存在し、『ドリームメイト』などの中速ビート程度ならば間に合いうる速度で『ドルバロム』を着地させます。

こちらも「ヘックスペイン」からの「ガラムタ」サーチでより安全にフィニッシュを決めて来る、決して侮れないデッキと言えるでしょう。

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除去コントロール

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基盤は『4cドルバロム』と共通してくる部分があります。

が、こちらは「ドルバロム」関連のパーツを抜いた枠に生まれ変わった「アガピトス」と呼び出し元を加え、9弾の看板でもある「キング・アルカディアス」「クイーン・アルカディアス」やゴッドをフィニッシャーに添えたデッキです。

今環境最もテーマ性が薄いグッドスタッフデッキのため、環境を読んで様々に個性を凝らすことができます。

たとえば「コメット・チャージャー」や「天使と悪魔の審判」を加えて『除去コントロール』に寄せた型。

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「ロスト・チャージャー」「インフェルノ・ゲート」「サファイア」を積んだ『ゲートサファイア』型。

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など、一見してどういった戦術を取ってくるかがわかりづらい曲者であるとも言えます。

より細かなところで言えば、「サファイア」の通りがイマイチな時に「デル・フィン」に変えて『ゲートデル・フィン』を狙う形や、「リアルとデスの大逆転」で同型対面の「アクアン」を使い回してデッキ切れを狙う形、「アクアン」がサイバーロードであることから「スターマン」を採用する形などもあり、まさに十人十色の構築があります。

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また、一定数の使用者が結果を出しているのが緑を加えた『パルティアライブラリアウト』です。

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除去コントロールの構築をベースにデッキ回復を行う「パルティア」を加え、相手のデッキ切れを主戦術としたデッキです。

勝利までのターン数は平気で2,30ターンを超え、使用する側もされる側も苦というかなりの異質デッキです。

が、トップ層での使用実績もあるほどの実力のあるデッキであり、上位を目指すなら必ず意識すべき存在でしょう。

このデッキ群はその分岐の多さゆえに環境トップのシェアとなることは早々ないでしょうが、環境への適応力と構築の自由度が高く、今後も様々なマイナーチェンジを経て活躍していくと考えられます。


4c天門

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環境3つ目の『4c』デッキが『4c天門』です。

「エリクシア」の不在によってパワーを失ったと思われた『天門』ですが、諸々の規制によってしっかりと環境に戻ってくることができました。

基本構造は先の『4cドルバロム』『4cコントロール』と変わらず、空いた枠に「ヘブンズ・ゲート」を加えた形となります。

あれほど見かけた「ザーディア」も、今やこのデッキに採用される程度となりましたね。

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が、それでも出すことができれば刺さるデッキは非常に多く、変わらずその強さを発揮しています。

特筆すべきは、『天門』であるものの、「ヘブンズ・ゲート」の採用枚数が4枚とは限らない点です。

元々は前述の『4cコントロール』を派生したような形であり、「アガピトス」が素出しに耐えうるコストであること、後述する「ヴォイジャー」による軽減が可能なこと、環境のビートダウンのデッキが限られていることなどが理由として挙げられます。

8弾・8弾EX環境の『青抜き4cアガピトス』でも見られましたが、ここでもエンジンとして「ヴォイジャー」が採用されるようになりました。

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「アガピトス」に軽減が入って展開力を上げられることはもちろん、「キング・アルカディアス」「クイーン・アルカディアス」の軽減にも役立ちます。

2ターン目「エルカイオウ」→4ターン目「ヴォイジャー」→5ターン目「キング」の流れは先行を取れば『アポロ』『メカオー』にも間に合う速度であり、強烈なギミックの一つです。

また、赤を抜いた白青黒で構成される『ドロマー』構築も見られ、まだまだ研究途上でありながらもしっかりとした強さを持ったデッキです。


ガントラビート

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※1枚目のレシピについては下記ひろきさんの記事より借用しています

スペル・デル・フィンカップ末期に怒涛の勢いを見せた『ガントラビート』もビートダウンデッキの代表格として健在です。

調整の影響こそ受けなかったものの、隠れ蓑にする『驚天』が消えてしまったため、構築のカモフラージュはできなくなってしまいました。

しかし、それさえ跳ねのけた活躍をしながら、構築の研究が進んでいます。

まず大きく訪れた変化は「大和ドラゴン」の減少や不採用が目立ってきた点です。

同じコスト・役割は「ガルベリアス・ドラゴン」で間に合う場合が多く、その分の枠を別のカードに譲ることとなってきました。

元々のデッキ名を『ガントラ大和』としていましたが、こうした理由から泣く泣く『ガントラビート』と改めています。(『ガントラ大和』って名前は最高にかっこいい)

では空いた枠はどうなったかと言うと、大きくは色が増えるようになりました。

まずは黒を加えた型として順当な「アニマベルギス」や「アルバトロス」が見られます。

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「アニマベルギス」は「運命の選択」から出すことで実質2点として運用が可能、「アルバトロス」は言うまでもなく強力なビート札です。

変わり種では「ヤット・パウル」や「クイーン・アルカディアス」の採用も見られます。

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「ヤット・パウル」はトリガービートとは相性が悪いものの、貴重なドローソースとして快適なビートダウンに貢献し、「クイーン」は「運命の選択」→「ガントラ」攻撃から綺麗にマナカーブが繋がります。

構築を模索する手は黒同様、青にも伸びています。

大きくは『烈流神ドリメ』にもみられた、「アクア・サーファー」と「烈流神」のセット採用です。

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この他、デッキと相性が良い新規戦力「メフィスト」を採用したものもあり、青を採用する大きな要因となっています。

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イレギュラーなところでは「クイーン・メイデン」の採用も見られますね。

もちろん、黒と青の両方を加えた『5c』も存在し、様々な形の『トリガービート』として活躍しています。

その他、既存の色に合ったものだと、序盤から高パワーでビートできる「ゴンタ」や、破壊されてもアドバンテージを失わない「レチア」、「ルピア」を焼ける「ピアラ・ハート」などの採用も見られるようになりました。

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呪文ながら「次元の霊峰」もちらほらと採用が見られます。

ビートに強い『アポロ』や、下級ブロッカーとトリガーをある程度カバーする『メカオー』がトップにいるために少々苦戦するところもありますが、コントロール殺しのビート力はさすがの一言です。

大量のトリガーから想定外の逆転劇も生み出す上に、デッキ生成コストも比較的安く済むため、今後も幅広いランク帯で活躍が見られるでしょう。


5cフュージョン

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9弾で待望の「ミラクル」を手に入れた『5cミラクル』ですが、未だその形は定まりません。

が、その代わりとしてか「バイオレンス・フュージョン」を採用した形が一定のシェアを持つようになってきました。

大量のマナブースト手段で13マナの「フュージョン」に繋ぐことが目的のデッキですが、その速度は時に相手と倍以上のマナ差を生み出し、「フュージョン」を唱えるまでもなく暴力のようにゴッドカードを投げつけることが可能です。

こうしたデッキは得てしてコントロール殺しでビートに弱点を持ちますが、デッキの回転次第で4,5ターン目の「炎槍と水剣の裁き」をビート対面や「超神星」擁するデッキにも十分間に合わせることができます。

仮に「フュージョン」が枯れてしまっても、14マナから即時ゴッドリンクで攻めていく勝ち筋があるため、侮っていると痛い目を見せられるデッキです。

大味なデッキのためにあまり触れることもないですが、このデッキならずとも近頃注目を浴びてきているカードが「至高無上神」です。

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黒赤緑(デアリカラー)の3色カードがマナ基盤として強く、「ミラクル」から4ターン目に「オービタル」を出してビートダウンをけん制でき、終盤「アンダーワールド」を出すことで後続のゴッドを回収する、八面六臂の活躍が可能なカードです。

発表当初は使いづらさを指摘する声も多々見受けられましたが、そこはさすがのゴッドですね。

様々な役割を以て、色の合うデッキならば採用検討ができるでしょう。

もう一点、今まで見られなかった採用カードに触れると、「ストリーミング・チューター」をドローソースとした形も存在します。

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大量のドローからブーストを進められるとコントロールデッキは太刀打ちが難しくなるため、要注意と言えます。

言うなれば”地雷デッキ”のような性質を持ったこのデッキが今後どのような活躍を見せていくか、また、「ミラクル」を使用する純粋な『5cコントロール』が日の目を見る時が来るかが期待されています。


ドリームメイト

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前述の通り「アガピトス」の弱体化が大きく影響しており、現存するデッキではおそらく最もダメージを受けたと考えられます。

ですが、それでもなお環境に食らいつく地力はさすがなものです。

構築の特徴としては「アガピトス」のボードコントロール力を失ったため、基本的にはビート一直線となっています。

散見されるのは「ロウバンレイ」や「ガルベリアス・ドラゴン」などのビート力のあるカードの採用です。

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「ガルベリアス」は他デッキと比べてSAを得づらいものの、「アガピトス」が打点の面でも重要な役割を担っていたため、これを補うカードとしては順当だと言えます。

「アラゴナイト」もいつ使っても強いSAであり、色基盤としても優秀なことから再び採用が見られるようになってきました。

ドリームメイトの眷属からは「サージェント・クワガタン」と「ウー・ワンダフォー」の採用も増えています。

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「サージェント」は『メカオー』や『4c天門』に対して強く出られるほか、環境で散見される小型ブロッカーにも対応可能な、今脂の乗ってきているカードです。

「ウー・ワンダフォー」は「ベガ」や「ビューティシャン」による「ハンデス」を行う『4c系』に効くほか、単純に「パンダ」から踏み倒されても優秀なカードとして、減った緑の枠を補うように採用されています。

デッキパワー自体は他デッキに比べると低くなってしまったものの、『ガントラビート』を除けば唯一の純粋なビートダウンとして、メタデッキのような性格を帯びてきたと言えるでしょうか。

「アラゴナイト」を無思考で採用できなくなったことから色配分にはかなり苦労するようになり、構築力も試されるようになっています。

が、それでもなお強力なデッキの一つであることに違いはありません。

前環境から続く青を入れた『烈流神』型も変わらず強く、コントロールに環境が傾けば「アルバトロス」などを加える黒入りも検討することができ、今後も一定の活躍は見込めるでしょう。


デイガグール

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※レシピについては下記ばーむくーへんさんの記事より借用しています

デイガ(白黒赤)としましたが、『黒赤』の形も同様に活躍を見せています。

概要で述べたように、なんと言っても「ボルガウルジャック」による強力な盤面制圧を武器としています。

先の『ドリームメイト』で触れましたが、実はビートダウンが少ないのが現在の環境です。

初動が3ターンでトリガーも薄いこのデッキは早いデッキに滅法弱かったのですが、そこさえクリアすれば並べるデッキには「ボルガウル」と「竜極神」を、コントロールには「グール」や「デスフェニ」を投げていくことであらゆる対面に五分以上をつける対応力を持っているのです。

ばーむくーへんさんがこのデッキについて記事を書いているので、詳しい解説についてはそちらへ譲らせていただきます。


環境の鍵

大きく二つあると考えています。

一つは、一言で述べるならば「赤」、火文明がカギを握る環境です。

第一にトップメタである『赤白アポロ』の軸であること、第二に8・9弾最大のパワーカード「竜極神」「ジャック・アルカディアス」に含まれる色であること、第三に環境への回答札が多く属す色であることが理由として挙げられます。

『赤白アポロ』については上記個別の項で述べたため、ここでは省きます。

「竜極神」・「ジャック・アルカディアス」についてですが、この2枚は現デュエプレ環境で最強のグッドスタッフカードと言っても差し支えない汎用性を持ちます。

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赤を軸としていない『4cドルバロム』『4cコントロール』『4c天門』等はこれらのために赤を採用していると言っても過言でないほどです。

また、「炎槍と水剣の裁き」が「超神星」を食い止める札として輝く環境になってきたことも『5cフュージョン』の項で述べた通りです。

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「アクアン」で拾えないことから共存は避けられがちなカードですが、それを差し置いても採用検討する価値が出てきているカードと言えるでしょう。

他にもこの記事で触れた中でも「コメット・チャージャー」「ボルガウルジャック」など、赤のカードは存在感を強めています。

翻せば、赤の採用を迫られているデッキが多い、とも言えます。

緑抜きの『4c』が乱立していることはその裏付けだと考えられますが、いくらデュエプレのマナシステム上色の多いデッキが組みやすいとはいえ、色を増やすことによる事故率の向上や安定感の欠如は否めません。

ここで主張したいのは、赤を抜く構築も可能である、という点です。

たとえばこの9弾に来て大きく評価を上げているカードが「天使と悪魔の審判」です。

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序盤に「エルカイオウ」→「審判」と動ければ「超神星」を使うデッキの足止めを行うことができ、中盤以降も2面除去や「クイーン・アルカディアス」下でも使える突破口になり得ます。

色事故を避ける場合は単色でトリガーでもある「ファントム・バイツ」も検討でき、このカラーリングの構築は幅があると言えます。

もちろん優秀な除去の「魂と記憶の盾」を使用することもでき、ここから「アガピトス」などに繋ぐことができれば、赤を含めない白青黒のドロマーカラーでも一線級のコントロールデッキとすることが可能です。

この色構成の強力なフィニッシャーとして「超絶究極神」が登場したことも追い風でしょう。

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「ジャック・アルカディアス」は強力なカードですが、コントロール対面では活かしづらい場面があるほか、マナブーストがなければ「超神星」相手に間に合いづらい重さがあります。

また、「竜極神」はその気になればこれのみでの採用も可能です。

特に赤マナがない状態でも使える「ゲキ」は「アクアン」「ヴォイジャー」を蘇生させるだけでも十分な活躍が見込め、赤マナが発生次第リンクする心理戦を相手に持ちかけられる強力なカードです。

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採用して当然だと考える赤の枠、今一度検討してみてはどうでしょうか。

二つ目の鍵と考えるのがハンデスです。

NDでは3弾のカードが使用できなくなったことに伴い、優良なハンデスカードが軒並み消えてしまいました。

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環境で見かける主だったカードと言えば「ビューティシャン」「ベガ」程度であり、盤面以外での妨害手段が非常に少なくなっています。

そのため、意表を突いたハンデスカードは時に強烈に刺さる場合があります。

緑を含めば「トリプル・マウス」も有力なカードですが、緑入りのコントロールが少ない中で考えると最有力候補は「ジェニー」でしょう。

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”最大コスト”をという点が明確に刺さるのは「バイオレンス・フュージョン」程度に限られてきますが、それでもタイミングを見極めればある程度狙った札を落とすこともできます。

コントロール対面では「アクアン」で容易にリソース回復される裏目はありますが、セルフハンデスでないために、落とした札を容易く利用させないのは優れた点です。

何より「ジェニー」自身が「ゲキ」の蘇生範囲である点は、他のハンデスカードにはない強みだと言えるでしょう。

多色である点や自壊手段が限られる点は引っかかりますが、「バジル」もリターンが大きく、除去とハンデスを同時に行う強力なカードです。

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有用なハンデスカードが消えてガードが下がったこのタイミングで、いずれも一考の価値があると考えられます。


おわりに

序盤に書いたように、調整後の環境にやはり戸惑っている人が多いと感じています。

それでも”このデッキが流行っている”という情報は伝わるため、あまり環境を理解できずにプレイしている方もまた多いことでしょう。

そうした状況を打開する一助になるよう、環境を考える一歩として、少しでもこの情報が皆様の役に立てばと思います。

最後に投げ銭方式で、内容とは関係ない文章を残します。(いつも定型文の自己紹介なので、ちょっと簡単なおすすめ料理書いときました)

無理をする必要はありませんが、この記事や過去記事も含め、見合う価値があったと思ったらご購入いただけるととても嬉しいです。

いただけなくても、少しでもこの記事があなたの日々の楽しみにつながれば幸いです。

それではまた。


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