新カード解説③(デュエプレ15弾)
こんばんははじめまして。海月です。
書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。
自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。
とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。
15弾の新カードの考察第3弾です。
②についてはこちらをどうぞ。
指標はこんな感じ。
9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。
7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。
5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。
3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。
0~2点 → 見なかったことにしていい。
基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。
また、評価はするものの、用途の紹介や背景ストーリーでの活躍を中心としていきます。
それでは以下、本題です。
巡霊者メスタポ
事前評価:7
紙からの変更点は、”誰も山札を見ることはできない”という制限が探索に変わったところです。
紙版のニュアンスはわかりづらいかもしれませんが、とにかく山札が見えるという行為がすべて使用できないという効果でした。
たとえば「アヴァラルド公」「ライゾウ」のようなカードもすべてメタ対象で、いつの時代も見直される強さを持ったカードです。
現デュエプレで言えば「ダーク・ライフ」や「ランブル」、これから出る「ホーガン・ブラスター」も紙の効果ならば対象になりましたが…それらはすべて貫通してしまいます。
メタの効きについては②の「ジェットドリル」で書いたように、環境の刺さりを真面目に見ていきましょう。
山札の探索を行うのは主要なところで『ナイト』の「ネロ」、『Bロマノフ』の「ギガヴォル」、『キリコ』の「リリィ」「アマテラス」、『NEX』の「NEX」「ボルット」「ボルシャック・ルピア」などです。
率を合計すると25.9%で、その内刺さりが良さそうなのは『キリコ』と『NEX』程度です。
このデータを基に考えると、採用するにはニッチ過ぎると言えるでしょう。
ただし、12弾を思い出してみれば、『NEX』『ナイト』『剣誠』の極端な3強に『キリコ』が加わっていた環境で、これらはいずれも探索を駆使するものでした。
もう一度あの時のような環境が来るならば、「メスタポ」もこの性能で縦横無尽に暴れることもあるかもしれません。
また、光文明には珍しくモヤシ効果(破壊された時に手札に戻る)を持っています。
貧弱なステータスもこれで補われているため、他のメタクリーチャーとは一線を画す点です。
14弾環境を見ているとまず採用されるビジョンは見えないですが、12弾環境の前例を見ると将来性のあるカードとは言えそうです。
クルトSP 時空の幸運ファイブスター
事前評価:クルトSP→5 ファイブスター→8
紙からの変更点は、「クルトSP」のタップスキルが4マナ払って「ファイブスター」を出す効果が自壊して出すようになった点と、「ファイブスター」覚醒後のバトルに勝つ効果が自身にも適用されるようになった点です。
「クルトSP」はマナを支払ってしまうことでそのターン中他のアクションが取りづらくなる点がカバーされましたが、自壊してしまうことで一度限りの効果となってしまいました。
一長一短ですが、速攻性を得た分継戦力を失ったといった感じですかね。
このカードが「ファイブスター」の覚醒条件に貢献している点から、場を離れてしまうのは少々残念なところです。
タップスキルの遅延性はトリガーを持っていることで多少カバーできているものの、トリガーする=盾を割られている時には展開よりも相手クリーチャーを倒すことを優先したくなります。
単体としてはそう悪くないのですが、細かく見ていくとこうもアンチシナジーしているカードも珍しいですね。
「ファイブスター」は覚醒するまでは準バニラカードですが、一応火文明に対しての耐性を持っています。
この傾向は紙では少しだけ他のカードとも共通していました。
無意味なことも多い耐性ですが、「GENJI」による殴り返しや、火文明に一定数いるアンタップキラーを防止することが可能です。
オマケ程度に思っておきましょう。
覚醒条件は前述の通り、パワー下3桁500が3体というもの。
「ファイブスター」自身も含まれるので、実際は他に2体用意するのみとなります。
あまり簡単とは言えない条件ですが、ホール呪文で出した場合には「ブラッディ・シャドウ」で達成の補助は可能です。
覚醒は積極的に狙ったりデッキコンセプトとするのではなく、あくまでサブプランとして考える方が良いでしょう。
覚醒後は自軍がすべてのバトルに勝つ、「シルヴァー・グローリー」効果を得ます。
解除を持っていませんが、バトルに対しては無限の耐性を持っているとも言えます。
直接的なアドバンテージこそもたらさないものの、ブロッカーの多い文明でこの効果はビートに対しての睨みを強く利かせることができ、14弾の「ドラヴィタ」の如くプレッシャーをかけることが可能です。
もちろんその「ドラヴィタ」は効果的にも覚醒条件になる点でも好相性で、「スパーク」を絡めた全処理も行えます。
このカードが覚醒した場合にはその時点で盤面に複数のクリーチャーが並んでいるので、その点でも噛み合いの良い効果だと言えるでしょう。
また、わざわざ覚醒させずとも対応した一部のホールから直接裏面を出すことも可能です。
この後紹介するデュエプレオリジナルのホール呪文からも出せますが、能力の性質上あちらとの相性もかなり良さそうです。
超次元ゾーンにこのカードがあるだけで相手は自軍をタップさせるのに抵抗感を持つようになると考えられます。
総合的には表面の貧弱さから、素直に出して覚醒を狙うということはあまりないでしょうが、一部ホールとのかみ合いで裏面を高く評価できるカードです。
光器アマテラス・セラフィナ
事前評価:7
紙からの変更点は以下。
・山札を見て合計4コストになるように好きな数の光か闇の呪文を唱えられ
た効果が、4コスト以下の光か闇の呪文を1枚ずつ唱えるようになった
・墓地においてから唱える効果が、山札から唱える効果になった
紙では1コスト上がった上に効果対象も狭くなった「アマテラス」の調整版カードですが、1コストの呪文を4枚唱えるといった荒業も行えました。
そうでなくとも「魂と記憶の盾」や「天使と悪魔の墳墓」などの優秀なサーチ対象はあったので、調整版と言えどもという「アマテラス」の強さを思い知らせたカードです。
デュエプレでは探索になるものの、4以下を2枚、計8コスト詠唱できるようになりました。
デッキパワーを損なわずに使えそうなのはこのあたり。
他にも「リアルとデスの大逆転」、ADならば「魂と記憶の盾」や「炎獄スマッシュ」や「のろいとテラーの贈り物」なども視野に入ります。
状況を見て2ハンデス、1除去+1ハンデス、2除去などを使い分けられるのはかなりの使い勝手の良さで、コストパフォーマンスも悪くありません。
このカード自体が本家「アマテラス」と違ってナイトを持たないのは残念ですが、他に用意できてナイト・マジックを使えるとその強さはさらに際立ちます。
紙ではパフォーマンスこそ良くないものの、複数枚使える点で用途がありましたが、デュエプレでは丸くなってグッドスタッフ性が向上しています。
他には4コストホールなども選択肢に入ってきますが、白と黒のホールはそこまでの強さを持っていないので、多色ホールの登場を待つことになるでしょうか。
なかなかの汎用性を持ったカードですが、種族サポートは皆無な7コストは扱いやすいとは言えません。
また、やはり探索という点は構築を歪める可能性がある上に、同名の2枚詠唱もできません。
同じコストを払うなら別のアクションを優先するという構築も今後増えていくと思われるので、このカードの枠がどのデッキに割けるかを考えると難しいところがあります。
神託の精霊アルメリック
事前評価:5
FT:バルカディアスが現れたことで、四文明連合は一気に窮地へと陥ってしまった!
紙からの変更点は、カード名を宣言してシールドを確認し、当たったら手札に加わった効果の宣言の部分がトリガーに変わった点です。
カード名宣言はさすがに実装が難しかったのか、②で紹介した「エル・ドラード」に合わせるようにトリガーをキーに上手く調整してきましたね。
ちなみに紙では1枚の盾を5枚にする「ミルザム」と用いて、宣言の的中率を高める『アルメリック天門』というマイナーデッキが存在しました。
デュエプレではシールド・プラスがなくなってしまったので1枚しか対象にできませんが、効果が成功すると手札1枚と盾1枚が増えるため、4~5コストのまあまあのアドバンテージを稼ぎます。
今回はトリガーが加わる対象になりましたが、もちろんそのトリガーは使用可能です。
そもそものデザインとしてトリガーである「ヘブンズ・ゲート」から出すことは意識されていると思われるので、トリガー比率を高めて上手く効果の起動を狙えれば異常なまでのアドバンテージを取ることもできるでしょう。
とはいえ難点は多く、
・このカード自体が重い
・他クリーチャーでもいいとはいえ、少ない大型を並べる『天門』系には相性の悪い攻撃トリガー
・盾仕込みが現実的ではない
といった点が引っかかってきます。
独特な効果をしたカードではあるため、実用的な用途が見つかることがあればと思いますが…
一応の注意点として、効果の対象となるのは元からシールドトリガーを持ったカードのみです。
「パーフェクト・アース」は手札に加わった段階でトリガーになるため、このカードの対象外だと考えられます。
超次元ギャラクシー・ホール 時空の不滅ギャラクシー
事前評価:ギャクラシー・ホール→9 不滅ギャラクシー→9
「ギャラクシー・ホール」はデュエプレオリジナル、「不滅ギャラクシー」は紙からの変更点なしです。
追加効果を持たないながらも、9コストまでの広い範囲のサイキックを出すことができます。
最大は「ファイブスター」の覚醒後や、このカードの特典になる「ギャラクシー」の覚醒後まで出せ、6コストにしてはそれなりに優秀なカードをそのまま出すことが可能です。
肝になってくるのは条件付きでトリガーを得るということ。
「ファイブスター」裏面は全バトルに勝つために殴り返し役として、「ギャラクシー」裏面は自軍にブロッカーが付与されることで追撃を止める役として、それぞれ綺麗に噛み合った効果です。
他にも「ドラヴィタ」も殴り返し役として奇襲性に富み、「チャクラ」はホーリー・フィールドが継続できるなら返しのターンに即覚醒ができます。
光のサイキック限定とはなってしまいますが、これだけ選択肢とできるのは高い汎用性だと言えるでしょう。
ただし、トリガーを得られる条件はコマンドが場にいる状態と、現状のカードプールでは4マナ帯から始まる比較的重めの条件です。
対『速攻』ではほとんど間に合わないため、中速対面にホールから出したサイキックでカウンターの構えをする使い方が主となりそうです。
他のホール呪文についているようなオマケのアドバンテージ稼ぎ効果がなく、その上手打ちするに6コストは重めです。
大活躍する未来も、思ったほど使われない未来も両方見える絶妙な塩梅だと感じられますが、その答えはどちらになるでしょうか。
「不滅ギャラクシー」は解除を持たない代わりに表面が耐性を持つ一風変わったサイキック・クリーチャーです。
この耐性一つによって様々な用途があります。
・アタッカーとして使う
⇒たとえるなら「ライジングNEX」のように打点を継続できるため、ビートの適性は高いです。
5000のサイズはどかすのに確定除去を求める場合も多く、その後で11500となると、このカードの攻撃を一度も受けずに場から消すのは非常に困難となります。
・進化元として使う
⇒体制によって非常に場持ちが良くなります。
相手としても除去にためらうカードのため、場に残り続けて「バルカディアス」や「アルファディオス」などの強力なフィニッシャーの着地に貢献します。
場に残ることの良さは「シュヴァル」などの覚醒条件や、ちょうど同時収録の「ギャラクシー・ホール」ともシナジーします。(おそらくデザインされているのでしょう)
・コストにする
⇒自分のクリーチャーを犠牲にする必要のあるカードと併用し、実質コストをないものとしながら盤面優位を築きます。
紙では「斬隠オロチ」と共に『不滅オロチ』というデッキが環境を取ったことがありました。
デュエプレでは「オロチム」で疑似的な再現が可能ですが、どこまで通用するか楽しみな人も多いことでしょう。
・即時覚醒SAとして活用する
⇒サイキック・クリーチャーは覚醒すると召喚酔いが解けるということで、出したターン中の能動的な覚醒が可能なことからもお誂え向きです。
前述した自壊手段を活用することで、アドバンテージを取りながらSA2点として攻めていくこと可能です。
メタクリーチャーの「マグナム」はもちろん、「ディアボロスZ」がいる場合でも耐性によって生存し、利用することさえできます。
このように、覚醒条件だけを見ても様々な強みがあるカードです。
「ギャラクシー・ホール」の奇襲性によって裏面を直出しする理由も増えたので、『不滅オロチ』のような踏み倒しコストとしての使い方が限られる分、デュエプレではまた違った活躍が見られるのかもしれません。
これと関連して気になってくるのは、コンボ要素が薄まった時にグッドスタッフとしてこのカードを採用する枠があるのか?というところ。
超次元の枠がどんどん狭くなっていく中、既に「チャクラ」「ドラヴィタ」と同コストの競合に割り込むことができるのかは評価の焦点となりそうです。
「ギャラクシー・ホール」とのシナジーが強みの一つとなるため、そちらと表裏一体の評価を受けるとも想像されます。
スベンガリィ・クロウラー
事前評価:7
紙からの変更点は1コスト上がってパワーが1000下がった点です。
このカードを見た時、あまりにも露骨な弱体化を受けたのでびっくりしてしまいました。
デュエプレはメタカードに厳しいですが、完全下位互換として出すことはあまりなかった印象があります。
とはいえ、元の効果のまま出してくれたというのはありがたく感じる人もいることでしょう。
タップイン効果は極めて強力で、インフレに対しても高い柔軟性があります。(インフレが進むごとに強力な進化獣とSA持ちの攻撃トリガーが増えるため)
クリーチャーを攻撃できなくなるため、タップインによって稼いだ1ターンの間に攻撃以外の手段で相手を詰めていく手段を持ったデッキでの採用が考えられていきます。
紙では相方として「ベルフェギウス」が存在しましたが、さすがに今からの登場には期待でないでしょうか。
現実的な採用を考えるならば、『ドロマー超次元』などの呪文やクリーチャー効果による除去手段を持ったコントロールデッキになってくると考えられます。
この後紹介するサイキック・クリーチャー「ガンヴィート」とも相性が良い組み合わせです。
オリジンを種族に持っているところに目を付けると、『キリコ』でも自分のコンボを叩きこむための遅延手段として活躍が期待できます。
これまでに公開されたメタカードとは違ってどんな対面にも一定の刺さりが期待できますが、代償として自分にも効きやすく、またこのカード自体の除去されやすさも弱点となってきます。
以前は優秀だった3000のラインも、現在は「ボルシャック・ホール」「アカギ・ガルムス」をはじめとして様々なカードの除去範囲となってしまいました。
5コストになったことからも最速着地は4ターン目となり、使いたい対面に間に合う速度で出せるかは微妙なところです。
環境で見られる可能性も十分にあると考えられますが、同種の効果を持った「ル・ギラ・レシール」のような難しさもあると考えられます。
福腹人形コダマンマ
事前評価:7
FT:小傘をかぶって、パクパクパク。夜中に出てきて、わいわいわい。転ぶと泣くぞ、怒ると怖いぞ、笑うとかわいいコダマンマ。
紙からの変更点はありません。
5弾で収録された「ヤット・パウル」の相互互換カードです。
が、実はこの「ヤット・パウル」はデュエプレオリジナルカードでした。(後に紙に逆輸入で収録されています)
本来は低コストの盾回収効果としてこの「コダマンマ」がデビューを飾るはずなのですが、随分見せ場を持っていかれてしまったものです。
今更「ヤット・パウル」の強力さを説く必要もないでしょうが、互換カードが出たということは単純に倍の枚数採用可能となることを意味します。
これは探索のあるデュエプレでは非常にありがたいことで、ADにて「コダマンマ」と使い分けることで探索散らしをできるようになりました。
NDで黒入りの速攻が出た時にはそちらでの活躍も期待できるでしょう。
「ザビ・クロー」などの登場も近づいているので、今後が楽しみなカードです。
大河海嶺・K・アトランティス
事前評価:4
紙からの変更点はありません。
「キング・アトランティス」に見覚えがないという人もそろそろいるかもしれません。
名前と性能からこれを模していることがわかりますが、サイバー・コマンドの名称規則であるアルファベットもキングの「K」です。
対象は相手のみであるものの、pigであることから即効性に欠けます。
同じコストにcipで多色以外をバウンスできる「ウェイブスター」が存在するので、基本的にはこちらの方が優位があると言えそうです。
紙ではVRのカードだっただけに、凋落ぶりが泣けてきます。
デュエプレではレアリティの高さの割に振るわなかったカードは極端にレアリティを落とされ、案の定活躍しないということが多々あります。
このカードも2段階引き下げられてしまいましたが、せめてピックなどでの活躍があればと思いたいです。
ヤミノ・ストライクSP 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート
事前評価:ヤミノ・ストライクSP⇒6 ブラック・ガンヴィート⇒9.5
紙からの変更点は、「ヤミノ・ストライクSP」のパワーが1000上がり、タップスキルでマナコストを4支払う代わりに自壊するようになった点です。
「ヤミノ・ストライクSP」は「ガンヴィート」を出せる以外は淡泊な性能ですが、強制攻撃効果が「ガンヴィート」の破壊効果とかみ合っています。
そうでなくてもブロッカーを置いた横に出すことで実質的な除去として扱えたり、相手の貧弱なシステムクリーチャーを討ち取るために使えたり、あえて盾を割らせて手札を確保したりと、何かと器用に使える効果です。
1コスト増えれば「ガンヴィート」を出せるホールの範囲なので地味ですが、これも十分有用なカードだと評価できます。
「ガンヴィート」はサイキック待望のcipで除去を行うカードです。
条件付きの除去ということであまり強く感じないという人もいるかもしれませんが、従来のサイキック・クリーチャーはホール呪文がアドを取る上にコスト対性能も強めに設定されたことから、出してすぐにアドバンテージを稼がない点でバランスが取られていました。
このカードはその設計を打ち崩し、場に出るだけで仕事を終えてしまいます。
「ミカド・ホール」から出した場合は2体除去も可能なため、5コストのホール1枚から3枚のアドバンテージを即時で生み出すことが可能です。
猛威を振るった「GENJI」を的確に対処するために生まれたカードとも言われ、ビートダウンに対しては強い抑止力となります。
もちろん「リバイヴ・ホール」からも出すことはでき、そちらはコントロールに対して強く出やすいことからも「ミカド・ホール」との使い分けにより個性が出て来ることとなりました。
同時に黒のホール呪文は「ガンヴィート」を出せるというだけで価値が高まっていくので、超次元の枠がよりシビアになっていくでしょう。
また、多くの人が気付くように破壊効果は「アルカディア・エッグ」とは対になったもので、相手はクリーチャーを寝かせなければ「エッグ」寝かせれば「シーザー」or「ガンヴィート」の択を迫られてきます。
「シーザー」からの「エッグ」「ミカド・ホール」からの3面除去も可能で、ナイトにはこれ以上なくすんなりと採用されていくでしょう。
覚醒条件はこれまた珍しく、完全な相手依存のものです。
ハンデスによって手札を枯らしても、相手が引いたカードをキープする限りは覚醒できません。
ただ、これはかえって”引いたカードをプレイするなら覚醒する”という圧を掛けられる点で嫌らしく、キープをするなら返しのターンでハンデスをすることでロック状態を作ることができます。
覚醒するならば攻撃トリガーでアドバンテージを稼ぐことができ、たった1枚のホールから形勢を大きく有利にする力があります。
そもそもとしてこのカードを除去されたとしても、もう一度超次元ゾーンから呼び出すことが可能になるという点で損にならず、あらゆる方向から圧の掛かるカードだと言えるでしょう。
場に残れば「バルカディアス」などの進化元になるという恐怖もあります。
規制の対象になるほど派手な効果ではありませんが、将来的にもホールあるところには常に存在する可能性を持ったカードです。
悪魔神グレイトフル・デッド 時空の斬将オルゼキア
事前評価:グレイトフル・デッド⇒8.5 時空の斬将オルゼキア⇒8
紙からの変更点は、「グレイトフル・デッド」の進化元に闇のクリーチャーが追加された点と、墓地回収が任意の枚数から上限までになった点です。
前回の「グレイトフル・ライフ」とは名前の通り対になったカードで、あちらがcipでサイキックを出してpigで文明特有の効果を発揮するのに対し、こちらはcipで文明特有の効果+pigでサイキック展開となっています。
進化元が緩くなった恩恵の大きさも、「グレイトフル・ライフ」の通り。
文明の性質を考慮した時にはあちらの方がcipで仕事を終えたクリーチャーが場に残ることが多いですが、こちらは闇という色が自然よりもつぶしが効きやすいという性質で強みがあります。
どちらも進化元に出来てかつマナカーブにもつながる「トリプルマウス」は絶好の相棒となるかもしれませんね。
cipの墓地回数効果は大きなアドバンテージを取る可能性を秘めたものの、墓地が肥えていない段階で使っても意味は薄く、能動的に墓地を肥やすデッキだと回収をしたくないというジレンマがあります。
使用するならばコントロール系のデッキで、継戦力を確保するための用途となるでしょう。
白黒緑のネクラカラーはリソース不足が弱点のデッキのため、こうしたカードの存在は大きいです。
デッキをクリーチャーコントロール気味に組むと効果が腐りづらくなるので、コスト的にも進化元なる点でも『ホーガン』とはなかなかの相性だと言えます。
この点は「グレイトフル・ライフ」とも共通して来るので、構築の方向性として考えていくことはできるでしょう。
pigのサイキックを出す効果は、「グレイトフル・ライフ」同様に出せる範囲にコスト以外の制限がないため強力です。
「グレイトフル・ライフ」は即時打点を並べられましたが、こちらはトリガーを踏まない限りは基本的に相手ターン中に発動するため、継続的な打点としやすい点で差別化されています。
「時空オルゼキア」とはデザイナーズコンボが組まれていくので、専らそちらとの併用がメインとなるでしょう。
「時空オルゼキア」はそのままではバニラなものの、覚醒すると強烈なハンデスを飛ばせる高打点持ちです。
「グレイトフル・デッド」が破壊された時に出せばそのまま覚醒できるため、かなり相性は良いと言えます。
普通にホール呪文などから出す場合もいつ覚醒させられるかわからないというのは相手にとっても圧となる効果です。
「ガンヴィート」のところでも触れましたが、サイキックは覚醒条件が駆け引きに使えるというだけで強みとなることがわかります。
その際は「デスライオス」が条件達成のために適任です。
『死神』には「リバイヴ・ホール」が採用された実績があるので、難なくこのカードを積めることからも「時空オルゼキア」がすんなり入ってくるでしょう。
難点となってくるのは、闇のサイキックに競合が多すぎて枠が足りなくなってしまうところ。
既に「ディアス」「ランブル」という強力な布陣に不動となる「ガンヴィート」が加わることから、残り5枠の中にこのカードの場所を見出せるかは難しくなります。
よほどの理由がないと入って来ないため、これが超次元ゾーンに見えるだけでも「グレイトフル・デッド」の入ったデッキであることを推測されたりと、情報アドバンテージの面でも損失が出てきます。
ただ、選択肢が増えたことによる功罪なので、これもまた面白い点だと捉えることもできるでしょう。
13,14弾環境と活躍を続けてきた「ランブル」の枠にも、そろそろメスが入り出す頃なのかもしれません。
おわりに
超次元と無縁なところから始まった15弾のカード紹介でしたが、前回の「フィオナ」に始まって続々と新規サイキックが公開されてきました。
やはりどれをとっても優秀なもので、もうこれ以上択で悩ませないでくれと嬉しい悲鳴も出てきそうです。
私は紙の経験があるので既にすべてを知った身ですが、初めて触れる人たちはどれだけ楽しめるのだろうと、自分の初めての時を思い出しながら想像しています。
14弾で花開いた超次元の多様性が、この15弾でも継続するといいですね。
よければ次回の④もどうぞ。
それではまた。